もともと「自由の国」という意味のリベリアは、アメリカの黒人奴隷を開放して受け入れるために1847年につくられた国です。そのため、アメリカから移住したリベリア人の子孫と、もともとその土地に住んでいたリベリア人との間で、歴史的な不和がありながらも、アメリカから移住したリベリア人の支配が長く続いていました。
それが一変したのが1980年、地元軍人のドゥ大統領の登場でした。ドゥ政権の誕生によって、アメリカから移住したリベリア人たちの支配が崩壊し、独裁政治に移行。1989年、政治腐敗と部族対立を主な要因として、政府と反政府軍との間で内戦が始まりました。
1996年には新政権の下で内戦は一時的に終結。しかし、リベリアが自国で採れたダイヤモンドを隣国シエラレオネの武装勢力に武器と一緒に密輸していたことが原因で、アメリカなどから経済制裁を受けることになりました。その結果、紛争後の社会経済情勢は悪化し、1999年に再び内戦状態になり、2003年の終結まで多くの犠牲者と難民を出しました。
このようにダイヤモンドが紛争の資金源として武装勢力などに利用されることを「紛争ダイヤモンド」「ブラッド・ダイヤモンド」と呼んでいます。紛争下のシエラレオネでの武装勢力とダイヤモンドの密輸については、レオナルド・ディカプリオ主演の映画「ブラッド・ダイヤモンド」(2006年製作)で詳細に描かれ、世界的に注目を集めました。
二度にわたる内戦から10年以上が経過した現在、リベリアは徐々にその傷跡を乗り越え、平和で豊かな国づくりへと動き出しています。「平和のためのダイヤモンド」を理念に掲げるダイヤモンド・フォー・ピースは、そんなリベリアの平和と発展のために、支援を行っていくことを決めました。(つづく)
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