初めて『船長のお店』の扉を開いた時の高揚感は今でも覚えています。
赤い店内には丁寧に作られたクリエイターによる商品や、世界中から集められた古く味わい深いアイテムが沢山、そしてそれらを販売する気さくで不思議な船長……このお店との出会いは、私の«日常»に今までなかったモノを与えてくれました。
Kennycreation(Kenny船長)の存在はSNSを通じて知り、もともとスチームパンクというSFジャンルに興味があったことから過去のイベント『スチームガーデン』には一般客として参加していました。そこで体感した不思議で特別な世界は今まで知らなかったものばかりで、とても楽しい場所でした。
『REVERIE ENPORIUM(船長のお店)』も、懐かしくて新鮮な、不思議で特別なお店です。Kennycreation代表で店長でもあるKenny船長は、会話しているだけでコーディネートの想像や「面白いこと」へのわくわくとした気持ちが膨らんでくる素敵で魅力的な人物です。コロナ禍が収束した際には、イベントにも店舗にもぜひ実際に訪れて空気に触れてほしいと思います。
私は一般客としてイベントやお店と出逢いましたが、ご縁があって今はイベントや店舗スタッフとしてKennycreationの活動に携わっております。お店のお客様も、委託作家様も、イベントの参加者も、立場に関わらず好きなことに対するこだわりを持った方がほとんどで、活動内容は「出会いの場の提供」という側面もあるように感じています。
アイテム/作り手との出会い。
お店はオンライン通販も行っておりますが、画像だけでなく実際の商品を手に取って頂いて初めて感じられるものもあります。
他イベント参加者との出会い。
特有の空気感の中で、同じ雰囲気を愛好する人同士が出会って交流が生まれることもあります。
そして新しい価値観/世界観との出会い。
上記をひっくるめて、それまでの«日常»に面白い変化が起きることもあります。私の場合はこれでした。個性的なアイテムで、今までゲームやアニメなどで好きだった雰囲気を日々に取り入れられる嬉しさ。コーディネートで遊ぶ楽しさ。Kenny船長を含めた沢山の素敵な人たちから学ぶ愉しさ。在り来たりな言葉で言えば「日常にスパイスを」です。
今回の新型コロナウイルス流行の影響で、お洒落をして出掛けることやイベントを楽しむことは尽く自粛しなければならなくなりました。«日常»はスパイスを加えるどころではなくなりました。国内外の状況を鑑みれば当然のことです。全員で最大限の理解と協力を以てこの局面を乗り切らねばなりません。
しかし、乗り切った後はどうなるでしょうか?
コロナ禍後の日々はそれまでのものとは少し異なるかもしれませんが、それでも私たちの«日常»として過ごしていかなければならない日々です。私は«日常»を愛するためには«遊び»が必要だと思っており、この«遊び»の部分を面白くするのがKennycreationの活動なのではないかと考えています。工学的な意味の«遊び»は、端的に表せば「機械などがうまく動く為に必要な余裕、ゆとり、すき間」を指し、これは私たちの生活にも必要なものだと思えるのです。余裕やゆとりが無く、ギチギチに詰まった状態では負担が大きくなり«日常»はうまく回らなくなってしまいます。
今はコロナ禍を耐え、«日常»を取り戻す為にできる限りのことをする。取り戻したら、«日常»をうまく回すために上手に«遊び»を取り入れていく。この«遊び»こそ、Kennycreationのお店やイベントが得意とする分野なのだと考えます。
「コロナ禍が去った後、何がしたい?」
今このような話題は不謹慎なものとする人も少なくはありませんが、明るく前向きな気持ちを持つと僅かでも心に«遊び»ができます。
「何か面白いことはないかな?」
コロナ禍後でも、楽しいことを考えれば前を向くことができるかもしれません。
«日常»に«遊び»を。私はKennycreationの活動で、お店やイベントを通じて今後も皆様に素敵な出会いを提供したいと考えています。
お店で取り扱っている商品はもちろん、Kenny船長や関係するイベントなどに関わることで味わえるワクワクは唯一無二のものだと思います。このお店が、今後のイベントが存続することで、コロナ禍が去った暁には一人でも多くの方に«日常»がさらに面白くなる瞬間を感じてほしいです。
是非皆様のご支援をよろしくお願いします。
ポン酢