大正4年創業の手打ちうどんと手打ちそばのお店。下田で100年以上続く、おそらく現存する下田でいちばん古いお店です。私も幼稚園児の頃から祖父に連れられて食べに行かせてもらいました。入り口の大きなたぬきが目印で、子どもの頃はよくそのおなかをペンペンしていたものです。店内は、民藝調の設えで質実剛健の用の美を感じます。個人的おすすめは、火傷注意!こしの強い、「鍋焼きうどん」と、和出汁がぷうんと香るカレー蕎麦!
女将の正木真理子さんは、下田のために日夜さまざまな場で奔走する陰の立て役者であり、困ったときに頼りになる、みんなの姐さんです。もちろん、このクラウドファンディングの運営メンバーでもあります。
ーーコロナの影響は
「3月のグループ旅行の昼食予約、地元では年度替わりの歓送迎会等の予約は全てキャンセルとなりました。元々予約が多いわけではありませんが、それでも15組ほど。加えて、黒船祭、あじさい祭りに毎年お越しくださるお客様からも早々に「今年は諦めます。。」の連絡もありました。具体的な数字でいうと、4月で約5割減、5月はそれ以上になるかと」
ーー現在、お店を開けてはいるものの
「4月から時間短縮で営業、連休は営業自粛、5月7日から時間短縮・席数減で営業を再開しておりますがほぼお客様は1桁の日々、一人だけという日もあります。
テイクアウトは元々ご近所の出前や持ち帰りはやってたこともあり、その延長で続けています。少しでもご自宅のごはんの力になればと、一部ですが割引価格にて提供させてもらっているものもあります」
ーー100年の歴史に幕を閉じたくはないが
「いま、だれもが苦しいのは同じだとは思いますが、遠くの友人や以前仕事で下田在住だった方々から励ましや支援、商売のアドバイス等連絡いただいたりと、また地元でも来店やテイクアウトを利用してくださり感謝です。
でも…。それでも持ち堪えられるかとったら、正直むずかしいです。この状況が長引けば、商売を続けることはできない。営業内容転換、もしくは廃業しかありません。完全閉店も選択肢として考えています」
ーー支援してくださったみなさまにメッセージ
「大変なのは下田だけではありません。その中で多くの方々に支援して頂いていることに只々感謝しております。参加店は下田の一部ではあり、窮地で困ってるのは商店ばかりではありませんが、観光に大きく支えられてきた下田です。そして私たち飲食店は仕入れ先の各商店、一次産業の生産者さん、お店を切り盛りしてくれるスタッフと共に共存していると思っています。
その一人一人が間接的にでも支援して頂いています。
この度ご支援いただいた皆様に「ようこそ下田に!」とお迎えできる日を、そしてそれが続けられる下田を築き、未来へつなげます」
加盟店
むさし