2020/05/11 19:48

皆さんこんばんは!今回の記事は星砂荘の3代目予定の息子が書かせて頂きます!募集期限まで残り1週間となりましたが、皆さんのおかげで目標額の80%を達成致しました!ご支援や拡散本当にありがとうございます。また、応援のコメントなどもありがとうございます。1つ1つ読ませて頂き、日々の力になっています!

 今回の活動報告では、与論の伝統芸能である与論十五夜踊りについて紹介させて頂きます。与論十五夜踊りは国の重要無形文化財にも指定されていて、後世に残したい与論の大切な文化の1つです。

与論十五夜踊りの歴史

与論十五夜踊りは今年で誕生してから459年を迎え、歴史のある踊りになります。1561年に当時の与論島の長である花城真三郎が作らせたといわれていて、大和、琉球、奄美、そして与論の4つの異なる踊りを組み合わせた物になっており、この踊りの構成は日本でも他に類を見ない珍しい踊りです。この構成の踊りを一番組(大和風踊り)と二番組(琉球風踊り)に分けたのが現在の与論十五夜踊りで、今日まで受け継がれています。

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△白い衣装が一番組、黒い衣装が二番組になります。


与論十五夜踊りの構成

 与論十五夜踊りは「雨賜れ」の踊りと「十五夜踊り」の二つに分けられます。「雨賜れ」は雨乞いの踊りです。「雨賜れ」では「嶋中安穏」と書かれ、昇り竜が描かれた大旗を用います。この大旗を神様と見立てて雨乞いの踊りを一番組と二番組が一緒に踊ります。その後に一番組と二番組と別れて交互に「十五夜踊り」を行います。琉球風踊りの二番組は恋や自然を謳う唄に合わせて扇踊りや手踊りで優雅に踊るのに対し、大和風踊りの一番組は寸劇仕立てになっており、狂言をモチーフにした踊りとなっています。               

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△「雨賜れ」に使われる大旗です。これに向かって雨乞いの祈りを踊りと共に捧げます。


与論十五夜踊りの衣装

 与論十五夜踊りでは独特な衣装を着て踊ります。一番組は全体的に白装束に黒足袋、竹と紙で作った大きな仮面を用いるのが特徴です。この仮面をつけることで、踊り子は普通の人間から、神様に踊りを奉納するためにやってきた神への使いになるという意味があります。草, 屋外, 人, 野球 が含まれている画像

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△特徴的な仮面ですが、私は子供の頃この仮面が怖くて仕方ありませんでした(笑)

二番組は全体的に黒や紺染めの衣装で、頭にシュパという長いスカーフのような頭巾を覆います。帯の後ろにティサージという手拭いを付けます。ティサージにはヲネリという姉妹の神が宿り、男性がこれを付けると災難から逃れることができるという言い伝えがある為、十五夜踊りは男性のみで受け継がれています。

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△二番組の衣装です。歌舞伎や能の黒子のような見た目です。


与論十五夜踊りの意味

 与論十五夜踊りは神様への祈りを込めた踊りとなっていて、その踊りを神社へと奉納します。旧暦の3月、8月、10月の15日に地主神社(とこぬしじんじゃ)に奉納されます。それぞれの月で祈る内容は異なっていて、3月は年中無事安穏・五穀豊穣・人畜繁栄幸福の祈願、8月は疫病・害虫・旱魃・暴風雨等の除去の祈願、10月は年中守護の謝恩を行うといった意味が含まれています。

数百年の歴史のある踊りですが、明治時代に数年間踊りを中断していた時期がありました。すると疫病や天災が相次いでしまい踊りを復活させました。その後は途切れることなく続き現在に至ります。

△踊りを継承する為、小学校では子供たちが踊りを学び運動会で披露します。


まとめ

 与論と言えば海や自然ですが、十五夜踊りのようなとても歴史のある文化財が残っているのも魅力の一つだと思います。国指定の重要無形文化財と言われると格式が高いイメージもありますが、島の子供たちが見に来ていたり、踊りの最後には観客も一緒に皆で楽しく踊るので、気軽に見に来て頂ければと思います。最近では十五夜踊りを見にいらっしゃる観光客の方も多くなっているので予定が合ったときはぜひ見学にいらして下さい!       


2020年の十五夜踊りのスケジュール

4月7日(旧暦3月15日)

10月1日(旧暦8月15日)

11月29日(旧暦10月15日)