2015/04/09 15:46

高橋です。いま取材でグアテマラに滞在しています。湖畔のカフェでコーヒーを飲みながら、このblogをUPしています。


映画の東京上映を7月に控え、映画批評の大家である四方田犬彦氏が『Cu-Bop』を高く評価してくださり、とても感動的なコメントをいただきました。以下に記載します。

 

「故国を捨て、不安と焦燥に苦しむ者がいる。故国に留まり、深く研鑽を積む者がいる。『Cu-Bop』は両者の対決に立ち会った、スリリングな音と映像である  四方田犬彦」

本当に短い言葉で、映画『Cu-Bop』の本質、作品の核をついていただきました。

 

「『Cu-Bop』に描かれた稀有にして充実した出会いが、これからもこうした形で繰り返されるとはかぎらない。その意味でこの作品はまことに貴重であり、まさに事件の証言者としての映像となりえている」

 

まさかあの四方田氏から、ここまで『Cu-Bop』を高く評価していただけるとは思いませんでした。高校生の頃から四方田氏の著作の愛読者で、その文章に大きな影響を受けて来た僕にとって、本当に感慨もひとしおでした。
四方田氏からは作品世界を詳しく解説したいただいた批評文もいただいています。こちらは現在鋭意製作中の映画パンフレットに全文掲載いたします。ご期待ください!

全く無名の新人監督である僕の映画を、日本でも最高の映画批評家である四方田氏に推薦してくれた日向さやかさんに心から感謝します。彼女の必死の『直訴』が無ければ、『Cu-Bop』のパンフに四方田犬彦が解説を執筆するという奇跡はおきませんでした。

さやかさんをはじめ、本当に多くの人が『Cu-Bop』の育ての親になってくれています。2月のラス・リサスの上映に集まってくれた皆さんの熱のこもった反応、大きな勇気をもらいました。NYの常盤カメラマン、グリニッジのカフェであなたにかけてもらった励ましの言葉、僕は一生忘れません。こんな無茶な企画に3年間も伴走してくれたセサル夫人のせいこさん、これに懲りずに友人でいてください。いよいよ金策に尽きた僕に手を差し伸べてくれた我が師・小河カメラマン、銀行で通帳を見ながら僕はATMの前で泣きました。出資金のお礼の品を送ろうとした僕に「私はただ映画がみたいだけです」とメールをくれた山口デザイナー、ただただ感謝です。
まだまだ書ききれません。皆さんの優しさで、『Cu-Bop』はどうにか日本上映に漕ぎ着けることができそうです。