令和2年9月14日 (月)
会場:浄土真宗本願寺派 有珠山 紋鼈寺
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「勧進キャラバン」第5回目のイベントは、北海道伊達市にある紋鼈寺(もんべつじ)さんで行いました。北海道では7会場でイベントを開催し、札幌では小学校にも訪問しました。
フェリーで北海道へ
新潟を出発したキャラバン隊は、そのまま青森まで向かいます。言葉で書くのは簡単ですが、その距離は実に500km。大仏カーはあまりスピードが出ないという理由もありますが、経費節約のため高速道路は使わずに下道で向かいました。青森港からフェリーに乗って北海道へ渡ります。
北海道では一旦、メンバーそれぞれが別行動になります。というのも、この時には僕が非常勤で働いている高校が再開していたため、その授業のためと、お寺の大きな法要に出る必要があったためです。その間、前田さんはミニ大仏制作、バイナルマンは記録のまとめ、ワジーは水引アクセサリーの制作を行っていました。
幻想的な空間
1週間後の14日に、伊達市で再合流します。
紋鼈寺の副住職、奥田正弘さんのご協力で、法要イベントを行わせていただきました。奥田さんとはもともと共通の知人が多かったのもありますが、新たなご縁のお1人です。「サイバー南無南無」という仮想現実の中にお寺をつくったり、ご本人がDJとしてお寺でライブイベントも開催する多彩な方です。
「サイバー南無南無」
https://www.facebook.com/CyberNamuNamu/
そんな奥田さんならではの多種多様な電飾がお寺の備品としてありましたので、それを使って会場をセッティングします。これまでとは違った雰囲気の、幻想的な空間の中で法要を行いました。奥田さんには、8月に出演したイベントチラシを、勧進仏像に貼っていただきました。イベント自体は開催できたのですが、参加者はたったの4名。「この状況じゃなければ、もう少し人がきてくれただろうに」という想いを仏像に託してくれました。
対談
この会場では、奥田さん、前田さんと、初めて3人での対談を行いました。
まだキャラバンのイベントも5回目で、内容にも試行錯誤があります。法要も含めて対談もライブ配信していたので、まずは僕たちから「勧進キャラバン」と「大仏造立」の説明をさせていただきます。その後、奥田さんからも「散華(さんげ)という仏教の儀式になぞらえて、チラシを花の形に切り抜き舞わせることで供養しては?」など、様々なアイデアを提案していただきました。このように、旅先やイベントで会った方々から、「大仏造立」や「プロジェクト」に対する意見やアイデアをお聞きすることも、キャラバンの重要な目的としています。
今回のイベントに参加してくれたのは、2名でした。
キャラバンでのイベントでは、参加者が多い場合も少ない場合もあります。もちろん、それにはコロナ禍の情勢や、地域差が複雑に関わっています。「勧進キャラバン」で行うイベントの目的は「たくさん人を集めること」ではありません。各地域における空気感の差や、個々のおかれた状況の違いや意識差を感じ、そして記録することを目的にしています。ここで記録している内容は、数年後、数百年後にきっと役立つはずです。
ARを使った取り組み。
参加してくれた2名は、いずれもAR/VRの技術者でした。
そもそも、奥田さんと知り合ったのは、このプロジェクト内で行っている「AR大仏」を手伝ってくれる人を探している最中でした。奥田さん自身もARやVRを駆使して、新たなお寺の在り方を提案し続けています。
1人は札幌から駆けつけてくれた「イエノブォーリー」さん(写真に映っている赤いボーダー服の方)。実は、これまでの45会場全ての「AR大仏」は、イエノヴォーリーさんが作ってくれています。遠隔参加ではありますが、ほとんどキャラバンメンバーの一員と言っても過言ではありません。先日、札幌を中心に開催された「バーチャル成人式」も、彼が手がけたイベントです。イエノヴォーリーさんと「AR大仏」については、後日改めてお話します。
「バーチャル成人式」
https://kai-you.net/article/79288
参加者のもう1人は、伊達市でAR/VRの仕事をされている「篠原彩花」さん。持ってきてくれたチラシは、彼女が企画しデザインした「#元気だして伊達!」のチラシ。
毎年開催されている「だて武者まつり」をARで体験してもらえるように、企画したのだそうです。
伊達の会場では、このコロナ禍でこそ進歩するであろう、新たな技術や取組みを感じさせてもらえる回となりました。
風間天心