令和2年9月22日 (火)
会場:co-ba KESENNUMA
主催:他力本願寺
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一関で昼食と昼寝を終えた一行は、それぞれの車で気仙沼に移動しました。僕の車には、急遽一人の青年が乗ることになりました。良規さんのよく知る高校生の男子で、せっかくなので移動中にいろいろ話を聞くことにしました。
もともと彼は実家が東京にあり、親の仕事の関係で最近岩手に来たらしいのです。夏休みには東京に戻って、友達と遊ぶつもりだったのですが、コロナの影響で結局東京には行けていないそうです。彼が話してくれたのは、「たぶん東京に戻っていたら、毎日遊んで楽しかっただろうと思う。でも、こっちに来てから、良規さんの紹介してくれる面白い大人と会っている方が、ずっと学ぶことが多い。結果的にはこちらに来て本当によかったと感じている。」ということ。
「刺激的な大人に会っていると、まだ何もできていない自分が悔しくなってくるんです。だから今、自分で事業を立ち上げようと思っています。」とも、話してくれました。期せずして、大きな夢を抱く青年に出会えたことが、とても嬉しく感じました。
気仙沼につくと、まずは今日の宿泊場所である「松岩寺(しょうがんじ)」に行きました。副住職の小黒澤和常(おぐろさわ わじょう)さんに案内してもらい、少し休んでから、夜のイベントが行われる「co-ba KESENNUMA」に移動します。
杉浦さんと良規さんで行なっている「他力本願寺」という実験的な活動の中で、時折「BAR」を開催しているらしく、今日は久々に「コロナ大仏スペシャル」として、BARに人を呼んでもらいました。Facebookでイベントページをつくり、告知してくれていたお陰で、初参加の方もチラホラ。
ご存知の通り、気仙沼は東日本大震災で津波の被害にあった地域です。
お店の前には、津波の到達したラインが壁に刻まれていました。とても信じられないくらいの高さです。会場のお店は市街地にありますが、未だに空き地が目立ちます。
実は良規さんも津波の被害にあっており、急いで車の上にのぼって、命辛々生き残った経験をお持ちです。その経験で得た想いから「今を生きる」ことに真剣に向き合っています。杉浦さんと共に行っている実験的な取り組みも、そんな想いをもとに行っているようです。みなさんも、もし良規さんにお会いする機会があったら、ぜひお話を聞いてみてください。
こちらでは、いつもとは違ったイベントを行うことができました。
はじめに「勧進仏像」を前にしてお経を読ませていただきましたが、その後は来てくれた人たちとの交流に時間を費やしました。しかも今回はBARなので、お酒をのみながら、リラックスして話をすることができます。(注:僕はこの日、運転して帰るので飲んでいません。)
「コロナのお陰で、それまでどこへでも外出できたり、当たり前だったことが、いかに幸せだった事なのかに気づけた。」
「これまで岩手は0人だったのだが、最近やっと感染者がでた。むしろ一人目になるのがとても怖かった。」
「オンラインだけだと、会話以外のコミュニケーションがないので物足りない。空気感を感じ取るのが難しい。」
「コロナで余裕のある時間ができた一方で収入は減ってしまったり、会社に通わず在宅での仕事が推奨されるようになったり、これまでの仕事の意味について考えた。」
「人に会いにくくなった。でも、もしかしたら人に会わなくてすむ口実ができたのかもしれない。」
雑談の中で自然に出てきた話の中に、リアルな「想い」「悩み」「気づき」をたくさん聞くことができました。
今日のイベントで参加者からいただいたお布施を、募金箱に寄付していただきました。この日は早めに解散し、明日のイベント会場である「松岩寺」に移動。お寺の一室をお借りして泊まらせていただきました。
風間天心