1ヶ月のクラウドファンディング期間も折り返し、200人を超える皆さまから約460万円のご支援をいただき、達成率も65%を超えました!
これまで応援してくださったみなさま、本当にありがとうございます。
今日は、私たちが行っているライフスキルトレーニングについてお伝えしたいと思います。
女性たちは、工房の中で自分の人生を生き抜いていくために必要な「ライフスキル」を日々働きながら学んでいます。
私たちが定める「ライフスキル」は6つに定義され、「働くため」に必要なライフスキルに特化したトレーニングを行っています。
さらに、6つの各項目において具体的な行動指針を定義付けていて、全部で30の行動指針で成り立っています。
たとえば、職業倫理という項目に対しては、「時間を守る」「チームで働く」といった具体的な行動指針があります。
私たちのライフスキルトレーニングの特徴は、ワークショップやゲームの要素を取り入れていること。ライフスキルは理解するだけでなく、体感してはじめて行動に移すことができます。そのため一方的に教えられるのではなく、女性たちが参加型で学び、主体性をもつことを重視しています。
ワークショップやゲームの形式をとることで、たとえ読み書きが難しくても充分に学ぶことができたり、仕事の現場やカンボジアの若者が日々直面しやすい課題に近い状態を作ることができたりといった強みがあります。
例えば「対人関係」についてのトレーニング。
人がよい対人関係を築くことは社会生活や仕事における役割、収入に大きく影響をするものです。しかしずっと農村で育ち、小学校すら卒業していない女性たちは具体的にどうしたらよい対人関係を作れるのか、概念は理解できても実際に行動することは難しいのが現状です。
トレーニングではそんな彼女たちによい対人関係を作ることをビンゴゲーム形式で体験してもらいます。
人の良いところを見つけよう!ビンゴゲーム
■トレーニングの進め方
1. ライフスキルの行動指針がランダムに書かれた9マスのビンゴシートを用意します
2. 女性たちにそれぞれ違う項目が書かれたビンゴシートを配布して、各項目に当てはまると思う働く仲間の名前をマスに書き込みます
3. ライフスキル項目でビンゴゲームを行います
4. ビンゴになった人は、揃った3マスに書いた仲間について、なぜその項目に当てはまると思ったのかを発表します
たとえば、
時間を守るという項目では、「休み時間が終わる5分前にはいつも席についているからです」、
親切という項目では、「カンボジア語の書き方がわからなかったときに優しく教えてくれたからです」というように発表します。
■ビンゴゲームを通じた学び
まず、カンボジア人の女性たちにとってビンゴ自体がはじめてやるゲームなので、とても盛り上がります。「あった!」「あとひとつ!」とキャーキャー叫ぶ女性たち。
シートに書かれているライフスキルに当てはまる仲間の行動を一生懸命考えることで、人の良いところを見つけて認識する。
ビンゴになってみんなの前で発表するとき、自分の言葉で仲間の良いところを伝えることで関係性が育まれる。
発表される人は、みんなの前で自分の良いところを言ってもらうことで自信や自己肯定感を得る。
このゲームを通して相手のよいところを見つけ、伝えることのよさや楽しさ、嬉しさを実際に体験をしてもらいます。そうすることで彼女たちは楽しみながら自然とよい対人関係を築く行動ができるようになっていきます。
そして、ライフスキルを身につけることでその人の振る舞い自体が変わり、彼女たちが工房を卒業した後も、それぞれの職場で共に働く人を認め、よい対人関係の中で仕事をしていくことができることを目指していきます。
今回は私たちが取り組むライフスキルトレーニングについてご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
次回は、このトレーニングをずっと継続してきた私たちが、今回のクラウドファンディングを始めるに当たって感じた葛藤について、お話できればと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!