「対話くん」は耳元の大声で聞こえる人であれば、会話ができる機器ですが、ではそれでは聞こえない人はどうすればいいのでしょう?
自分の補聴機器を「会話器」に変身させることができます。
例1 人工内耳にグループトークで集めた複数人の声を届ける
愛知県立大学の鈴木さんは、マイク付き送信機で拾った音声を無線で人工内耳に送ることができる機器を使っています。それは1対1の伝送なので講義形式の場合は先生にマイク付き送信機を渡しますが、ゼミなど複数人が相手の場合は、マイクを回すのも面倒でお願いし難い感じでしたが、グループトークで複数人の声を集めてマイク付き送信機の外部入力に入れて再送信しました。これで一人一人の声がはっきり聞こえます。
例2 自分の補聴器をTポジションにして対話くんの音を聞く
補聴器にはTコイルというコイルが入っています(入っていないものもある)「対話くん Tポジ」はイヤホンをアダプタに変えて、磁気結合させてTコイルに音を伝えます
熊本県の佐野様は 両感音性難聴2で、段々補聴器が合わなくなって来たので、対話くん Tポジを試しました。
「コロナウィルスのせいか街中の人、皆マスクして口の動き読めず声が聞き取れない事だらけでしたが、対話くんを使うと外の屋台でもスーパーでマスクしている店員のレジ精算の声も明確に聞き取れます。」
余談ですが、周りから「対話くん Tポジ」のことを猛反対されていました。聞いてみると 何処の馬の骨かわからないJumpなんとかという会社に騙されて変なものを買わされようとしていると思われたようです。
しかし熊本県の中途失聴難聴者協会の方がJumpers株式会社のことをご存じで薦めてくださり、無事、使えることになりました。
例3 会話器+読話で話ができる
会話器の試作機を ろう学校でテストして貰った時 時間遅れは×と言われて、難聴者は口の動きを見てそれを助けに言葉を理解するということを知りました。その為には 音+口の動き が必要ですので、難聴が進んで来ると口の動きだけでは言葉が読み取れなくなります。
でも会話器を使って 口元で拾った”いい音”を伝えると言葉が読み取れる人が沢山居ます。口を隠すと全然駄目、口だけを見せても駄目、しかし いい音+口を見せる と聴者と話すのと全く変わらないくらいに自然に会話が出来るようになります。人には凄い能力があるんだと改めて驚きました。
文字に頼る
Face Talkerで声を聴きながらスマホで文章変換
音声での聞き取りが難しくなった場合は文字による助けが必要です
Face Talkerはスマートフォンにモニター音を出力できますので、話しての声を聴きながら、それを音声‐文章変換アプリをつかって文章化できます。会話器で良く聞こえる人、ところどころ聞こえにくい人、音では聞き取れない人まで幅広く
リアルタイムで
言葉の情報を伝えることができます。