2019/02/14 13:39

みなさん、こんにちは。フル里農産加工の岡田です。

たくさんの方々から、私どものプロジェクトに早速ご支援をいただきましてまことに有難うございます。

今回、このクラウドファンディングを通じて沢山の新しい出会いをいただきました。

ご支援を頂いた方々が、お店にも足をお運び下さり直接激励も下さるという、うれしいサプライズが沢山あります。

 

特にこれからの農業に危機感をお持ちのりんご農家さん、ぶどう農家さんもここ1ヶ月の間に沢山お目にかかり、いろいろなお話をさせていただきました。

 

それは、私がヘーゼルナッツを育てたいと思ったきっかけが、サラリーマン時代に長野県以外の全国を担当し、行脚中にお聞きした『3.11の震災以来、畑を失った東北のりんご農家さんが北海道に移住し、現在では品質の高いふじが取れるようになった。』という話があまりにもカルチャーショックだからでした。北海道も月に1~2度出張で行った際に、その農業規模の大きさに圧倒されていたおり、『農業の規模を考えると北海道にはかなわないな、このままでは将来的にはりんごの生産量No1は北海道に奪われてしまうのではないか』という危機感を覚えたからです。

 

そして、6次産業化プランナーを仰せつかっている中で、生産者さんとお話し、自分なりに現在の6次産業化の抱える問題点として、『はね出しを加工する』ことにあるのではないかとも考えました。

折角6次産業化の採択を受けて加工食品を作り始めても、だんだん下火になっていく事業が多い。

それは、いいものを作り、生食で召し上がってもらうことに命をかけている生産者さんは、はね出しには情熱が湧かなくなってしまうのではないか、ということです。

 

国も推進するする6次産業化をきちんと進めるにはどうすればいいのかと悩んで、出した答えのひとつが『はじめから加工を前提にした作物を栽培する事』でした。

前職では、輸入商社として仕事の関係で、イタリアへ年に何度か往復する中、長野の気候を鑑みて、合うのは『ワイン用のぶどうとヘーゼルナッツがいいのでは』と15年ほど前から考えており、ここ数年ワイン用のぶどうはどんどん広がりを見せておりますが、ヘーゼルナッツは相変わらず輸入一辺倒です。

『だれもやっていないことの方が面白いし、需要は必ずあるし・・・』と考え、地元に戻って農家さんたちと会う機会の中で、『りんごは何年後かに北海道が生産量一位になる可能性があるので、今から次の世代の作物を考えておいたらどうだろうか?と。その候補としてヘーゼルナッツが面白いと思うんだけど』と話をしたのですが、『マカダミアナッツなら知ってるが、ヘーゼルナッツってどんなもんだ?ナッツが寒い長野で育つんか?』とヘーゼルナッツ自体をご存じないということで、消極的な意見しかいただけませんでした。

 

ならば、自分で育ててみるしかないと一念発起し、勤めをリタイヤさせてもらい5年前に試験栽培を始めたのがきっかけです。土を触ったこともない私たちは全てが試行錯誤の繰り返しでしたが、その後、だんだんと栽培を希望する方も現れ、少しずつですがその輪が広がりを見せてきました。

 

このプロジェクト自体はとてつもない長い時間を必要とするものです。

ですから、弊社の設立時のテーマは『100年後の長野の農業をかえる』なのです。

 

高齢化する生産者さんたちにも優しい作物、これから新規参入を考えておられる就農希望者にも易しい作物、増加する休耕地や耕作放棄地を活用しうる作物、将来的にはヘーゼルナッツの加工機械を、

ものづくり長野がリーダーシップを取り、新たな雇用の創出も見出せる可能性を多分に秘めた、この『信州産のヘーゼルナッツ』に是非興味を持っていただけたら幸いです。