子どもは、権利行使の主体である
『神様の背中〜貧困の中の子どもたち』(さいまさこ、秋田書店、2015年)を読む
本書は、12年ぶりに現職復帰した小学校教員が出会う「子どもの貧困」をテーマにしたマンガである。
見ようとしなければ、見えないものがある。靴を履いているかどうかで留まるのではなく、靴のサイズが合っているのかどうかまで見ているのか。身なりは普通でも、シグナルはある。シグナルに気づくには、見えなくても「ある」と知ることから始まる。それを知った人にだけに、助けを求めて伸ばされる手が見えてくる。
当事者も苦しいからこそ、人には話せない。話したが最後、自分が根底から崩れてしまう。助けが必要な人ほど、自分から声をあげられない。だから、まわりからも気づいてあげられない。
助けを求めることは、世話になることではない。権利だから行使するということを子どもたちに伝えられるかどうか。支援者自身が学び続けることの大切さを教えられた一冊である。
私たちは、子どもたちをスキーに連れていきたいのだが、
学びたい、チャレンジしたいという子どもの「当たり前の要求」に応えてみたい。
そのことを大切にしたい。子どもは、権利行使の主体であることを忘れないでいたいと思う。(宮崎大学・竹内元)
雪を知らない南国宮崎の
児童養護施設の子どもたちに
スキーを体験させたい!!
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