
私の作品はすべて手作業です。
手漉き和紙の温もりを伝えたいから。
そして、一枚一枚手作業で作りだすと、同じ花びらや葉のように見えて、微妙に曲がり具合や、ふちのカーブが違っています。
その微妙な違いが、自然らしい雰囲気を醸し出します。
製作にあたって、工程の始めは作りたい花や、葉を観察することから始めます。
写真や、画像を見ることもあるけれど、やっぱり本物に触れるのが一番です。
花には季節があるので、時期を逃さぬように。
観察は、つぼみからどんな風に咲いていくのかも眺めます。よくこの小さなところに収まって、からまず咲くなっと感心します。
その観察をもとに型紙を起こします。
実物大にすることもあれば、少し小さめにデザインすることもあります。完成の大きさから逆算してパーツの大きさを決めることもあります。
次は、その型を紙に写します。

ほんとに手間暇かけてつくられた紙なので、無駄にならないようにパズルのように書きこんでいきます。
何気ないようで、一つの花に3~8種類くらいの型紙が必要です。
一枚づつ、ハサミで切り抜きます。

花びらの形になるように、立体感をだします。

順番に組み立てていきます。

手間暇をかけて作られた紙が、また手間暇をかけて新しい命を吹き込んで、誰かのもとに届けることで、
新しい出雲民藝紙の使い方の1つとして、広がることを願っています。
そして、1000年もつといわれている和紙で作品を作ることによって、作品という形に姿をかえて生き続けて欲しいとおもっています。
もし、前世や来世という考え方があるなら、自分の作品に来世で会ってみたいです。





