プロジェクトに対し、アドバイスをしてくださっているベトナム在住日本人である隅野史郎さんにコメントをいただきました。 ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー　ー ＜Tanpopoについて＞ ダナン在住の私は、ある日『映画撮ってる学生たちが飲み会やるから冷やかしがてら行きませんか？』と同じく当時在住だった飲み仲間に誘われた。 「学生の映画？私は興味ないですよ。それに今時の学生でしょ？」 と一度は断ったものの『それが、今時珍しく熱いんですよ』と力説する彼に「どうせ。。。」と思いながら付いて行くことにした。 総勢１４～５人いただろうか。思っていた以上にみんな礼儀正しく、かつ元気なノリの大学生だった。 観察をしているとどうもリーダー的な子を中心にみんな旨くまとまっているのが分かる。そのリーダーは監督で「撮影レッド」と命名してみた。そう、戦隊物よろしく、ちゃんとレッドがいて、ブルーがいて、イエロー、ピンク的な存在の子達がいるのだ。もちろん、ブラック的な子やゴールド的な子もいて実に面白い集団だと思った。 それぞれに「なんでダナンで映画撮るの？」と聞くと『いやぁ～ダナン綺麗でいいところだから』とか、『最近、ベトナム中部は注目されているから』とか、ありきたりな返答に、気持ちが落ち込みそうになったが、撮影レッドが『撮影に協力してくれているベトナム人のみなさんが『日本が好きだ』と言ってくれたので、ここでやってみようと思いました』と。 さらに撮影レッドに話を聞くと『日本に居て何にも自信が持てなくてウジウジしてたんですよ。ところがダナンに来たらみんな元気で生き生きとしている。なんだこれ？！と思ったんですよ』と。 それを聞いてブルーやピンク、イエロー達も『ほんと！みんな元気で私たちまで元気になりました！』と。。。 若干、熱いを通り越して暑苦しさまで感じるくらいみんなが熱弁をしていた。 まるで、昭和のノリだ。。。 違うのは、自信過剰、過信とも言えるバブル世代の私と、なんでもネガティブな今の子の根本の考え方か。。。 ただ「映画は作るだけじゃ意味が無くて、魅せてナンボだぞ？」と話すと、『やります！日本に帰ってから全力でやります！』と。 やりますって言ったって今まで何もできなかった奴らに「できるのか？」と思ったが、帰ってからのこの撮影戦隊タンポポジャーは、「これがウジウジしてた奴らなのか？」という熱い行動をしていた。 撮影戦隊タンポポジャーの最終目標は『ベトナムでの上映』 最初は正直、馬鹿にして上から目線で見ていた私だが、今はすっかりこの戦隊に引き込まれて「その先の夢、ベトナム上映を実現させてやりたい」と思う。 その時は、ぜひベトナムスタッフと一緒に観たいと思う。 ベトナムライター　隅野史郎