シェアメンバーリレー紹介②
第二回は、ミュージシャンのzerokenさんです。
出版業界ではない、音楽という分野で活躍されているzerokenさんと、
どんな本屋が出来上がるのか、今からとても楽しみです。
「場」に対する思い
僕は15歳の時から、音楽を通じて本当にいろいろなことを学ばせてもらってきました。もう少し正確に言うと、音楽を通じて出会った数々の人たちから、本当にたくさんの「刺激」をいただいてきたからこそ、今日まで続けてこれたと思います。
音楽を奏でるには、当然のことながら演奏させていただく「場」が必要です。
ただ、演奏する側にそういう意識が低いのではないか?と、感じています。
音楽が音楽として存在するには、聴いてくださる方々や、音響や照明などのスタッフさん、そして「場」を守り続けてくれているオーナーさんたちの協力が不可欠です。
ライブをやるということは、そういった方たちとの交流を深められるチャンスでもあるはずなのですが、「場」に対する意識が低いと、ただ演奏してオシマイ、それだけになってしまいます。
「カオス」がもたらしてくれる心地よさ
最近、素晴らしい「場」との出会いがありました。そのお店は基本的にはバーなのですが、音楽、ダンス、マジック、ボードゲームなど、たくさんのイベントが毎夜行われていて、本当にいろいろな人たちが集っています。
とっても心地良い「カオス」がそこにはあります。僕が一番感激したのは、歌っていたらダンサーの人たちが踊り出してくれたことで、普段演奏している場所ではあり得ない体験でした。
「カオス」がもたらしてくれた、映画のワンシーンのような素敵な時間でした。
心地よい「カオス」を感じられる場に
僕にとって「本」は、手にとってページをパラパラとめくりながら、そこに宿る様々な人たちの熱に触れることができる「湯たんぽ」のようなものです。
本屋さんに行くと、僕の好奇心がザワザワと騒ぎはじめます。たくさんの人たちが紡いできたドラマの大海原に漕ぎ出すような気持ちです。
僕にとって本屋さんという「場」は、心地良い「カオス」を感じることができる大切なものです。自分が本屋さんに関われるなんて、なんだか夢みたいですが…
そこに集う人たちに、心地良い「カオス」を感じていただけたらと思います。