東京から北西へ約290km。能登半島は奥能登・能登町よりこうして応援コメントが飛んでくることからも、関谷さんのもつ「遠心力」という名の力の一端が窺えるのではないでしょうか。
公営塾である私たち「まちなか鳳雛塾」と、関谷さんの縁は浅からぬものです。彼の紡いだご縁を辿って当塾スタッフの仲間入りをした外大生が、日々この地で子どもたちと学びを共にしています。そして今度は、そのスタッフの紹介で遠方から能登へとやってきた方々が、この地の人々と知や経験を分かち合う機会が度々生まれています。当たり前のことといえば、当たり前のこと。とはいえ少し考えてみれば、本来出会うはずのなかった人同士が、さも当たり前のように日々一緒に過ごし、学ぶ機会が生まれているのです。これほど「劇的」なことが、他にあるでしょうか。
そしてこの「劇的なること」を生み出した主因が、やはり関谷さんのもつ「遠心力」なのです。それは、遠く遠くを志向して、誰もが抱く求心力(=出会いを求める力)を、孤立しないように結び合わせる力。関谷さんだけではないでしょう、きっと彼を中心としたチームに、そうした「遠心力」が備わっていることと想像します。そしてその力がぎゅっと凝縮したサードプレイスとしての学舎「Posse」で、一体どんな出会いと学びが生まれるのか。ここで育つ子どもたちが、その秘めたる「遠心力」に乗っかって、各地に散っては新たな出会いを紡ぐであろう未来が思い描かれます。
府中と能登。少しばかり離れた場所ではありますが、教育という側面から、よりよい時代をともに築いていきましょう。学びの場づくりを志す同志として、まちなか鳳雛塾もまた、Posseプロジェクトを応援します。
能登高校・高校魅力化プロジェクト公営塾 まちなか鳳雛塾(ホウスウジュク)
町内唯一の高校・能登高校の魅力化プロジェクトの一環として2016年に開塾。将来の地域を担う人材育成を図るために開設された石川県内唯一の公営塾。
能登高生を中心に、小中学生も加えて現在約90名の生徒が在籍。「地域おこし協力隊」である塾スタッフが運営を担い、自学自習・個別指導形式で生徒の自律的な学びを支援している。タブレット等のICTを積極活用した「基礎学力の充実」に加え、地元地域の文化・産業や課題について思考する「地域学」という2つの指針をもとにした学習環境を構築中。