2014/01/03 13:07
しかし、彼はその後にこう続けました。
(1)なんでわざわざ魚沼産コシヒカリの米粉で作るのか?
ご飯を食べる人たちは、お米を買う際に"魚沼産コシヒカリ""つや姫"など米の銘柄を気にかけるかと思うけど、パンを食べる人は小麦の銘柄や原料の銘柄を気にしますか?
もっというと、"誰々さんが作った魚沼産コシヒカリ"というところまで原料に拘ることはパンでは、ほぼ無いと思います。
そこに日本の農業の危機があるのです。農家の拘り、農家の想いが食卓に届かなくなったら、中山間地域が非常に多い日本の農業は生き残っていけません。
だから、やるならば、"魚沼産コシヒカリの味がわかるパン""柳さんの米作りの拘りが食卓に届けられるパン"を開発しましょう。
(2)2011年にパンの消費がご飯の消費を抜いている。
パンを食べる時に一緒に食べるおかずはどんなものですか?
みそ汁や納豆、煮物、漬物という人はまずいないと思います。
つまりパンを食べる時、そこに"和の食文化"はないのです。
これでは、和食の文化、全国各地の郷土料理の文化は衰退していってしまいます。
我々は、ご飯の味(素材の味)がして、みそ汁や納豆、煮物、漬物と言った和食や全国各地域の郷土料理とあうパンを開発することで、主食でパンを選んでも和食、郷土料理を楽しめるという新たなスタイルを全国に提案しましょう。
私は、この話を聞いた時にすっかり彼に惚れ込み、我々は、魚沼産コシヒカリや棚田を守るということではなく、日本の農業、そして日本人の食文化を守るという大きな使命のため、このプロジェクトに取り組もうと決意しました。
そして、この大きな使命は、60歳を過ぎた私の新たな"夢"になりました。
期限まで残りわずかですが、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。