2015/09/09 05:13
「セコリ荘」との出会いは2014年の年明け、寒さが一段と厳しくなる時期でした。 大学時代のクラスメイトの宮浦くんが月島にある古民家を利用して、なにやら新しいことを始めると聞いて覗きに行ったのがきっかけでした。 2013年春。留学から帰国後、各地の繊維工場や職人を訪ね歩いてきた彼が地方で出逢った人が出張で東京に来たときにおもてなしができる「場」をつくりたい 東京にいる面白い人や一緒に仕事をしたい人と、時間を共有できる「場」をつくりたいという想いから立ち上げた「セコリ荘」。 週末になると、ファッションに真摯に向き合う人たちの熱い議論が交わされるようになりました。そして、ここから産地とデザイナーがつながり、これからブランドを立ち上げる若手には素材や工場の紹介をしてきました。 人と人、人と素材、素材とデザインをつないできた「セコリ荘」。 スペースの運営に携わる中で、次はものづくり現場が溢れる産地でこそ、この活動を展開していくべきだと感じるようになりました。 以前から、交流のあった北陸地域。 日本有数の繊維産地でありながら、伝統的なものづくりと最先端のものづくりが数多く存在しています。 更に新幹線の開業が決まり、各地からのアクセスがしやすくなった北陸にはたくさんの人が訪れるようになる。 そんな可能性が広がる北陸に「セコリ荘の2号店」を開くことにしたのです。 セコリ荘の地方展開を成功させたい。 その想いを抱え、僕は会社を辞め石川県は金沢市に移住しました。 ですが、取材の経験もなければ、ものづくり現場もほとんど見たことがありませんでした。 しかし、手探りで始めた取材活動を通して、原稿や写真では伝えることのできない現場に溢れる魅力に出会いました。 北陸産地には、すぐに足を運べる距離に工場さんや工房さんがあり、職人さんがいました。 様々な素材がつくられていました。沢山のものづくり現場が目の前にありました。 そして、可能性は確信に変わりました。 セコリ荘の2号店は、北陸産地の「ものづくりの窓口」として 僕が出会った北陸の素材を並べその魅力を紹介します。 北陸で生まれた商品の展示販売をします。 定期的工場ツアーを企画して現場の魅力を体験してほしいと思っています。 職人さんをお招きして交流会を開くことも考えています。 県内県外からきたデザイナーさんと一緒に商品開発をすることもできると思っています。 全部ネットではできないこと、場所を開くからできること。