早いもので、奉納当日まであと二週間となりました。
現在大太刀は関市にて仕上げ研ぎの真最中です。13日あたりに研ぎ上がり予定なので、私もドキドキです。
ハバキを作る白銀師さんは、左手に血豆ができた上に、しばらくしびれが抜けなかったとか。鞘師さんも翌日腕が上がらなくなったそうです。研師さんは体調いかがなんでしょうか。心配です。
先月、銘を切って登録を行いました。冒頭の写真は刻銘の途中で、本歌に切ってあった銘だけが入っている状態を撮影しました。
もちろんこのままではダメですので、私たちの銘や年号などを刻みます。銃刀法によって定められているのですが、元をたどると大宝律令によって作者名と年月日を入れることが定められました。およそ1300年前です。この法律のおかげか識字率の低い時代の刀剣類にも多くの銘が入れられ、現代まで名前が伝わってきたので、考えた人に感謝しています。
現在の銃刀法はより進んで、一振りの刀に一つずつ戸籍のようなものを作り所持者を登録することで、文化財の散逸を防ぐ役割があります。新作の場合は、県教育委員会に美術刀剣類制作承認申請書を事前に提出し、完成後に製作完了報告書を提出することで製作者名で登録されます。
最終的にどんな銘になったのかは、また次の機会にご紹介します。
蛍丸伝説プロジェクト実行委員会 福留裕晃