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駿河の杜の芸術祭 富士の山に「土蜘蛛」が舞う!!!

星神の眠る駿河の杜倭文(しどり)神社。製紙、織物、芸能などかつてこの地は、大和朝廷をもうらやむ人と自然との営みがあった。この度、富士の山ビエンナーレのパフォーミングアーツとして駿河シャクジ能が行われる。人と自然との調和を土蜘蛛で表現する。

現在の支援総額

322,000

107%

目標金額は300,000円

支援者数

26

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2016/10/07に募集を開始し、 26人の支援により 322,000円の資金を集め、 2016/11/10に募集を終了しました

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駿河の杜の芸術祭 富士の山に「土蜘蛛」が舞う!!!

現在の支援総額

322,000

107%達成

終了

目標金額300,000

支援者数26

このプロジェクトは、2016/10/07に募集を開始し、 26人の支援により 322,000円の資金を集め、 2016/11/10に募集を終了しました

星神の眠る駿河の杜倭文(しどり)神社。製紙、織物、芸能などかつてこの地は、大和朝廷をもうらやむ人と自然との営みがあった。この度、富士の山ビエンナーレのパフォーミングアーツとして駿河シャクジ能が行われる。人と自然との調和を土蜘蛛で表現する。

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 はじめまして。

静岡県富士川町出身の華道家の辻雄貴と申します。

私は、能楽師の大倉慶乃助と共に日本の文化である「いけばな」と「能楽」の世界観を融合することにより、自然とのつながりや藝能(げいのう)が古来よりもっていた力をもう一度呼び戻す新しいカタチの芸能「シャクジ能」というイベントを3年前より続けてきました。

 

 このたび、富士の山ビエンナーレ実行委員会から招致を受け「駿河シャクジ能」を2016年11月20日(日)、静岡県富士宮市星山に鎮座する倭文(シドリ)神社にて行うことになりました。

富士の山ビエンナーレとは、富士宮市、富士市、静岡市の三市(富士宮、富士、富士川、蒲原、由比地域)合同で、歴史的に意義のある候補地を選定し、アーティストが地域と連携し作品を作り上げ、点在させていく現代アートの芸術祭です。

富士の山ビエンナーレ公式サイト: http://fujinoyama-biennale.com

 

   ▲ 2015年、静岡市葵区の浮月楼で開かれた「浮月シャクジ能」の映像

 

「シャクジ能」の「シャクジ」とは、日本の古層に眠る芸能・ものづくりの神さまのことです。

シャクジ − 「宿神・祝神・石神」とも表記され、古来より日本の芸能者は「シャクジ」の神さまを芸能の守護神として祀ってきました。

芸能者とは、能楽(猿楽、田楽)、立花(いけばな)、庭、土木、建築、織物など自然美を自らの身体に宿し、表現する職人のことです。

 

古来、芸術や芸能の源泉は生命力豊かな自然でした。その自然が失われていきつつある現在、能楽はもっと自然との融合を求めてしかるべきと考え、能楽の源を訪ねる試みを続けています。伝統の上に築き上げられたお互いの芸の根底にあるものを掘り起こし、共に人と自然との共生を探求をしていくことで、能楽が持つ本質的なものを現代に表出させようとしています。

 

今回はその「シャクジ能」を通して、地域の問題を伝統芸能と現代アートの力により理解を深めながら、地元の方たちや、日本の未来を担う若者の皆さんと一緒に地域を盛り上げていこうというプロジェクトです。

 

 

 ▲ 2015年、静岡市葵区の浮月楼で開かれた「浮月シャクジ能」の舞台美術

photo:Sekiya Kozo

 

なぜ、静岡で駿河シャクジ能を行いたいのか?

静岡県は全国一の生産量を誇る紙の街です。

国内生産量の11.9%を占めていると言われています。

鎮座地である星山集落は、富士山と潤井川の恩恵を受け水が豊富にあり、和紙の原材料となる「こうぞ」や「みつまた」が自生していることから、江戸時代には「駿河半紙」が作られ、品質の高さから静岡県製紙業界の代表的なものとなりました。

 

▲ 「こうぞ」や「みつまた」の繊維を柔らかくし、紙漉きを行っている様子。

 

しかし、全国的に成長を遂げてきた紙の内需はリーマンショック後の2009年に大きく数量を落とし、それ以降も回復することなく、減少の一途をたどっています。

IT化と少子高齢化が進む現代、個人でも会社でも紙を使用する機会が減り、更には技術の進歩により紙は行き場を無くしてしまいます。

人々が利便性を求めるがあまりに、世の中から本当に大切なモノを失ってしまう可能性があるように感じています。

 

 

紙だけじゃない、荒れた日本の山のこと。

紙だけではなく、植物もその危機に直面しています。

昔、身の回りのものは植物を材料に使用し作り上げていたため、植えた人間がその土地の手入れをしていました。

少子高齢化が進み、植物を材料にモノを作る職人の後継者が不足しています。

また、コンビニエンスストアやインターネット通販サイトの普及により、欲しいモノが何でも気軽に手に入るようになりました。

現代人が利便性、効率化を求めるがあまり、山の生命達のことを忘れ、手入れをしなくなってしまいました。

手入れが行われなくなってしまった日本の山は、動植物の生態系のバランスが崩れ、荒れ果ててしまっています。

 

  ▲ 2015年「登呂シャクジ能」の舞台、マルシェのために使用した竹林。

静岡県清水区大内。地元と学生が連携して整備を進める。

 

 

日本人は心も見失っているのではないか

今、日本人が継承してきた心の部分が失われつつあるのではないか、という危機感があります。

建築文化や伝統芸能から学んだことは「空間の中で一瞬の美を捉える」というのが日本の考え方のベースにあり、共通しているということです。

 

 ▲ 2016年「浅間山皐月奉納祭」 芸術舞台披き「三番叟」

photo:Sekiya Kozo

 

能楽は中世では猿楽と呼ばれており、猿のモノマネや滑稽さを表す能として人々に親しまれていました。

 

  ▲ 能舞台の構造、鏡板に松、切戸口に竹が描かれる。

 

能は鏡板に松、切戸口に竹、演者を梅と表します。

松と竹はどの国や地域にもその土地に根ざせる素材であり「永遠の美」を表しています。

梅(華)は、演者の音と音との間の間や一舞に掛かっており、書き現わすことが出来ない「一瞬の美」を表現しています。

 

  ▲ 2015年「NO NUKES ACOUSTIC NIGHT」の献花

 

華道の発祥は神に花を献じる供花に由来すると言われています。

いけばなは水切りを行ってから、枯れ果てるまでの経過は一つとして同じものがなく「一瞬の美」を表していると思います。

これら「一瞬の美」の何が人々の心を動かしているかと考えた時に、能楽は人に、いけばなは植物に、見えない何かを降ろしていたのだと感じました。

その見えない何かを見聞きして、人々は風や大地の地響きと呼んだり、若しくはそれを神や獣が憑依した様に感じ取ったのだと思っています。

これらの伝統芸能は自然から恩恵、インスピレーションを受けて作られ、五穀豊饒を祝う三番叟(さんばそう)や供花という形で「見えない何か」に感謝し、還して行くという形があったと考えています。

そのような書き現わすことの出来ない「一瞬の美」を感じ取る心や、見えない何かに対して感謝し継承していくという循環が段々と失われそうになっています。

 

これらの感覚は日本独自の産物で、海外から見たら”ノイズ”の様な感覚で片付けられてしまう要素ですが、全体で見ても、細部を見ても行き届いた洗練された美学がある様に感じます。

日本人が潜在的に持っているものであり、自然に囲まれた国、日本にいるからこそ継承できるものだと考えています。

 

演目「土蜘蛛」

  ▲ 2013年「フェール城能フェスティバル」の土蜘蛛の様子 梅若玄祥氏が舞う土蜘蛛。

 

今回のシャクジ能の最大の見所は、蜘蛛の化け物が手から放つ無数の糸です。
この糸は職人が和紙を使い手作業で創り上げており、舞台映えする重要な役割を担っています。

しかし、現在継承者がおらず、糸を作る職人は日本に1人だけとなってしまいました。

 

 

星と紙の神祀る神社

 

 

▲ 駿河の杜 倭文(シドリ)神社  静岡県富士宮市星山1

 

舞台となる星山の地には、星の神・香々背男(カガセオ)が中央政権に反乱を企てたため、紙の神・建葉槌命(タケハヅチノミコト=倭文神シドリ、シズリ)により討たれ、以後、建葉槌命がこの地に永住し、織物と製紙等が発展したといわれています。

そして、静岡の「シズ」は木の繊維という意味合いがあり、この倭文神社の読み「シズリ」から由来しているのではないかと考えています。

今回の試みは、古来から伝わる静岡の紙の産業を復活させる可能性を秘めているのではないでしょうか。

職人の作り上げた土蜘蛛の糸、華道家と地域の人々で星をイメージした紙の照明と竹の構造物の二つ創り上げ、能舞台を所縁のある倭文神社に設営致します。

 

どのように設営するのか

 

 ▲ 上記の様な星や蜘蛛の巣など自然からインスピレーションを受けた五角形六角形の構造物を紙を用いて作り、組み合わせて照明を作り上げ、舞台上に配置します。

 

 

 

▲ この構造物達は整備が行き届かず山の他の木を枯らす原因となっていた、中山間地域の余剰資源を用いた作品です。

photo:Matsuura Eiichi

 

▲ 2015年「登呂シャクジ能」設営風景

 

これらの舞台や構造物は使用した後には粉砕し、

竹チップとして大地に還元していくシステム「循環型アート」と呼んでいます。

 

 

  この様な静岡の余剰資源を利用し創り上げる「駿河シャクジ能」を、より間近に感じていただける様な場を設けさせていただきました。

 

1. 星山旅館にてワークショップ

 常葉大学をはじめ、デザイン専門の学校の有志生徒達と共に山に入り竹林整備や照明づくり、移動式舞台設営を行います。

自然や伝統的芸能への理解を体験し、次世代へ継承していく試みです。

 

 

2. 富士の山ビエンナーレ主催 トークイベント

 

地域住民や、若い人々に向けて3都市(富士宮市、富士市、静岡市)3回のトークショーを行います。

能やいけばな等伝統芸能について、シャクジ能についての説明を行います。

 

詳細はFacebookページに記載しております。

 

集まった支援の用途


星山・山林整備費、星山・竹林整備費

150,000円

学生合宿費

120,000円

移動式舞台設営費

300,000円

合計570,000円

その内の300,000円をFAAVOにて、ご支援いただききたいと考えております。

リターンについて

 

一般チケットでご購入の場合は自由席、FAAVOでご支援いただいた場合は各エリア前列の指定席となります。

 

 photo:Ueyama Yosuke

 

さいごに

シャクジ能は、現在の日本の荒廃しつつある山林の自然環境を見つめ、かつてのような「世界が憧れる精神性の高い日本」や「生命力溢れる自然豊かな日本」という奢りを忘れて、新しい日本の文化、芸術を僕たち世代でつくっていくことを実現したいと感じております。
新しい日本人の自然との共生のかたちを
文化、芸術として新しい世代に繋ぎ発信し、日本の新しいフェーズの持続可能な社会のシステムをつくっていく足がかりになっていければと考えております。

 

応援よろしくお願いいたします。 

 

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「駿河シャクジ能」概要

 

【日時】2016年11月20日(日)| 19:30 開演(19:00開場)

【場所】駿河国富士郡 倭文神社(静岡県 富士宮市 星山1)

※駐車場の使用ができないため、会場まで富士宮駅よりシャトルバスがでます。
第1便 18:00発、第2便18:30発
【料金】C席 3000円 | B席 5000円 | A席 6000円 | S席 7000円 | SS席 15000円

※C席は立ち見席となります。

※席種内での指定席の位置に関しては、事務局にご一任いただきます。 

※席種につきましては、お席からの舞台の見え方などを考慮し、能楽師と相談の上、決定しております。

 

◆チケットのお問い合わせ

【富士の山ビエンナーレ実行委員会事務局】

Tel: 0545-81-0063

Email: contact@fujinoyama-biennale.com

 

 

 

駿河シャクジ能詳細:Facebook

 

最新の活動報告

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  • 先日11月20日に駿河シャクジ能を皆様のお陰様を持ちまして無事に終えることが出来ました。 この場を借りまして御礼申し上げます。本当にありがとうございました。当日は我々演者も能楽堂では感じる事の無い自然と一体になっていると言う感じでした。太古の人々が肌で感じていた神様の存在の片鱗を少し体感した時間でした。現代には中々体験出来ない空間だったと思います。今後もさらに活動の輪を広げてゆき、世界に誇る日本を体感できる催しを作り上げて行きたいと思っております。今後も皆様の暖かい御支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。   大倉慶乃助 もっと見る

  • 11月20日(日)に駿河シャクジ能を無事開催することができました。これもひとえに皆様のご支援の賜物と、シャクジ能実行委員会一同、深く感謝申し上げます。               静岡県内の様々なメディアに取り上げていただきました。   10月7日 岳南朝日に掲載されました。   11月17日 岳南朝日に掲載されました。   11月22日 岳南朝日に掲載されました。   11月22日静岡新聞に掲載されました。   11月23日 テレビ静岡『てっぺん静岡』内、「そして注目のニュース」にて駿河シャクジ能が放映されました。 http://www.sut-tv.com/show/teppen/   今後の進展がありましたら、Facebookページにてご報告させていただきます。https://www.facebook.com/shakujinoh/ 引き続きご厚情を賜りますよう、宜しくお願い致します。       【リターン品に関して】 2000円コース、5000円コースをご支援いただきました方のリターンの品を、11月23日(水)に発送致しました。 ご不明な点が御座いましたら、担当武田までご連絡下さい。poolstobathein@gmail.com もっと見る

  • 駿河シャクジ能実行委員の武田です。 11月4日より星山旅館にて常葉大学の有志学生と共に行なった製作合宿のご報告をさせていただきます。   今回、常葉大学から星山合宿に参加して下さった生徒は、15名。 期間は、11月4日(金)〜11月6日(日)の2泊3日の日程で開催いたしました。   11月4日 金 星山合宿1日目 第2回駿河シャクジ能プレイベントにご参加いただきました。皆さん、勉強熱心で、講義中もずっとペンを動かしていました。 参加者の中には詩舞を習っていたり、習字を嗜む和物好きな子、剣道を習っていたり、正座や所作に興味がある子も。 比較的日本の文化に興味を持っている人が多い集まりの様に感じました。 「能楽を見たことある方」という大倉さんの質問にも、この様に手を挙ている人がおり、静岡の若い世代にも活動の波が広がりつつあるのかな、と感じる嬉しい反応でした。 講演会の後、富士の山ビエンナーレ主催のワンナイトバーにて、懇談会を行いました。 その後、星山旅館へ移動し、自己紹介や紙の照明の折り方をみんなで学び、早速折ることに。 少し疲れてきたところで、華道家 辻雄貴、能楽師 大倉慶乃助、シャクジ能クリエイティブディレクター 池原和と生徒のフリートークがあり、1日目の夜は終わりました。   11月5日 土 星山合宿2日目 朝食後、倭文神社に移動し、辻が倭文神社の説明を行いました。 その後、拝殿裏の本殿に回り参拝したり、席の配置箇所を巡ったり、学生達なりの倭文神社散策を楽しんでいました。   散策後には、折るチームと組み合わせチームに分かれ、只管照明を作っていきます。 午後は照明製作と竹林整備を交互に体験しました。 今回のシャクジ能の映像を担当する今福さんについて、音響などのアシスタント業務を行っている学生もいました。 竹林整備終了後に、倭文神社に戻り、完成させた小さな照明の点灯式を行いました。   ろうそくを灯し、点灯式を行った時の様子。 点灯式をみて「私も頑張ろう!」とやる気が湧いてきた子も。 シャクジ能の製作に積極的になってきてくれたことに喜びを感じた1日でした。 この日の夕飯は、職人さんや作家さんと参加者で楽しく話し合いながらBBQを美味しくいただきました。   11月6日 日 星山合宿3日目 5:00 映像班 撮影 8:00 舞台班 移動式舞台をトラックにて搬入   9:00 照明班 倭文神社拝殿にて製作  疲れてきたら、お堂で日向ぼっこをしながら休んだり、 休憩していると常葉大学の土屋先生がいらしてくださり、急遽倭文神社にあるお堂の屋根に関する野外活動を行いました。 常葉大学造形学部の皆さんは、倭文神社のお堂の屋根に興味深々。 自ら進んで、屋根に描かれている亀や象の様な彫刻はどんな意味があるのか質問していました。 野外活動が終わった後、土屋先生も照明作りに参加して下さりました。 折り方を生徒さんがレクチャーしている様子です。 昼食後、全員で移動式舞台の搬入を行い 途中で休憩を挟みながら、只管照明製作を行いました。 最後には大きな照明を作り上げ、点灯式を行いました! 灯りが端に向かって弱くなっていく様は、学生達の努力が垣間見え、心動かされるものがありました。   普段はデジタル表現デザインコースという学科でパソコンを主に触りながら学んでいる子達が、この駿河シャクジ能の星山合宿を通して、「何だか面白そう」という好奇心から、日本の伝統芸能に興味を持ったり、普段触れることのない竹林に入って山の現状を知ったり、手先を使うのが苦手な子が、紙を折る毎に段々と上達していく様から、今後日本の「藝能」が切り開ける兆しを見ることが出来ました。   また、地域の方々が合宿中のお宿を提供して下さったり、連日の差し入れやお手伝い、見学にいらっしゃいました。 私たちの活力になります、有難う御座います!   シャクジ能が、地域に根付き活性化するような素晴らしい「藝能」の舞台にできる様、これからも頑張ります。   FAAVOによる支援終了まで、残り40時間を切りました。 100%を超えておりますが、どうかご支援頂けますと幸いです。 宜しくお願い致します。 もっと見る

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