2016/10/17 08:57

ご支援くださった皆様へ

  

 ご無沙汰しております。料理研究家の宮成なみです。 
 今年4月に熊本・大分で発生した震災支援「透析・腎臓病患者専用の非常食を届けたい」として、クラウドファンディングサービスFAAVOを通じてご支援を募り、多くの皆様にお気持ちをお寄せいただき、誠にありがとうございました。経過のご報告が遅くなり、皆さまにはご心配おかけいたしましたこと、心よりお詫びもうしあげます。

 

 今日まで、多くの課題を抱え、二転三転が余儀なくされる震災後の状況下で、不確定な情報発信をして、現地の方やボランティアの方にご迷惑がかからないようにと配慮しながら、多くの方にご協力をいただき、進めてまいりました。また、お届けした支援物資を患者さんに安心して口にして頂くため、支援する製品の精度を上げる必要がありました。

 上記のような理由がありつつも、支援者の皆さまにひとつとして途中経過をご報告できなかったことが、何よりも心苦しく、申し訳ないと思っておりました。今日、ようやく、支援報告ができることが本当に嬉しく思っています。

 

下記の順でご報告まとめました。③~④は長文となりますので、お時間あるときに読んでいた炊けましたら幸いです。

 

① ご報告              

② 経緯

③ 支援するということ

④ 買う支援をされた方へ

 

 

支援状況のご報告。
熊本の透析患者さんに支援物資を届けてきました!!!

 

9月18日(日)に福岡腎臓病連絡協議会(通称:「ふくじんきょう」各県下にある腎臓病患者のための患者会です)を通して、熊本腎臓病連絡協議会・幹事会に参加し、熊本県下の透析クリニックの患者会代表45名に「震災見舞い」として、支援物資のおかゆを届けてきました。透析クリニックで患者様に直接お渡ししていただきました。

 

             熊本県腎臓病患者連絡協議会 坂梨康則氏

支援いただきました皆様のお名前を熨斗に入れて、福岡県腎臓病連絡協議会様を通じて、「震災見舞い」としてお届けしました。

 

透析仲間にも会えました。元気な姿を、この目で見ることができました。抱き合って、会えてよかったとホッとしました。

 

8月28日(日)に医療機関を通して、お届けする予定でしたが、延期となりました。
9月4日(日)に熊本腎臓病連絡協議会様を通して、再度お届けする予定が、台風で延期となり、
今回の9月18日も、台風・豪雨でまたもや延期となるかと、ハラハラしましたが、無事、熊本入りし、熊本の透析患者さんに手渡しすることができました。みなさん喜んでくださいました。

 

箱には、透析している・していないに関係なく、多くの方がお見舞いメッセージを書いてくださいました。

 

 

 

 

 

子供たちからのメッセージも。

 

 

 

今回のクラウドファンディングを通したこの支援で、一番うれしかったことは、透析患者さんでない多くの方が、「透析患者と防災」や「透析とは?」を深く考えてくださったことです。

 

 ある学童では、「透析」を知らない子供たちに、「腎臓の仕組み」から話し、「透析になると、どうなるか?透析とはどういうことをしているのか?」ということを説明し、子供たちは、「それ、すごく大変じゃない? 地震来たら透析患者さん困るよね。地震もうこないといいね」と理解して、一所懸命メッセージを書いてくれました。

 

 震災から6か月。今年は例年より多数の台風も来ていますし、風邪をひきやすい時期になります。まだまだ余震も続いています。復旧の目途の立たないところもあります。5年で復旧できるのか?という声も出ていました。透析患者は、ただでさえ、体力がなくて、免疫力が低いです。

安心して食べられるものが「手もとにある」のと、「ない」のでは、大きく気持ちが違います。

 

試食していただき、使い方の説明や、皆様からのご支援によって行われたこと、多くの方が透析患者のことを考えてくださっていることなどをお伝えしました。

 

 「震災見舞い」として、箱で渡したのは、1透析施設に1箱です。

 

 クリニックによって、患者数が違いますから、各クリニックで、本当に必要としている方に届くよう、必要な数を代表の方々で、分けてもらいました。

 

 

熊本県腎臓病患者連絡協議会の役員さんと密に連絡を取って話し合い、受け取り側の患者さんの負担にならないようどう配慮するか、検討を重ねました。

 

患者会の代表の方が、施設に戻って、皆さまにお渡しするときに、受け取った患者さんが安心して食べられるように工夫しました。

 

「この支援物資がどういうもので、

どういう経由で自分たちのもとに届いたのか?

どうやって食べるものなのか?

どんな時に使えるのか?」

 

などを説明することになるので、
(透析って、2日に1度受けますが、シフトが4パターンあり、患者数も多いため、代表者がひとりひとりに説明するのはすごく大変なんです。)

 

できる限りの負担を減らすために、「震災見舞い」のカタチにし、お届けすることになった経緯と内容、皆さまの支援や応援の気持ちとおかゆの素の食べ方などを書いた紙を用意し、一緒に配りました。

  

 食べ方と皆様からのお気持ちを伝えた手作りの説明書

 

 みるみるうちに、みなさんの手にわたっていくお粥の素。

 

 仮設住宅暮らし、避難所暮らし、半壊した家に住まれている方、透析クリニックを変えることになった方。まだまだ地震の爪痕は深いです。

 

 どの施設に、何個、支援物資をお届けしたのかの、正確な数字は、後日、熊本腎臓病連絡協議会様からご連絡いただけることになりました。

 

 

熊本県腎臓病連絡協議会様より、各患者会で、直接患者様にお渡ししていただいたリストをいただきました!


  

そして、受け取った患者さんからのメッセージをいただきました。

 

 お届けすることができて、
 喜んでいただけて、
 本当に良かったです。

 

 今回の震災で学んだことは、震災地の現状、受け入れ先の状況に応じて、支援先がどれだけ臨機応変に動くことができるか?ということでした。

 

 

 

下記は、支援物資受け入れまでの経緯を取り急ぎまとめました。

ご支援いただいた皆様にはいち早くお伝えしたいと思い、受け入れまでの経緯と状況をお知らせいたします。

 長文ですが、お時間ございましたら、最後までお読みいただけますと幸いです。

 

支援物資受け入れまでの経緯。
震災後の医療の現場と支援のかたち

 

 私たちはクラウドファンディング締め切り後(5月1日)、すぐに支援品“お粥の素”を現場に届けるために動きました。


 が、

 

 医療現場において、透析患者さんにお渡しするにはまだ不完全であることが分かりました。一般の食品とは違い、患者さんが安心して口にでき、また、緊急時に非常食として医療従事者が安心して患者さんにお渡しする製品としては、パッケージや、栄養表示、その他の*トレーサビリティーの問題など様々な解決すべき課題があることが分かりました。

 


 *トレーサビリティー とは食品がいつ、どこで作られ、どのような経路で食卓に届いたかという生産履歴を明らかにする制度で、trace(追跡)とability(できること)とを組み合わせた言葉。 食の安全を脅かす事件が多発したことを契機に、政府は消費者の信頼回復のため、農産・畜産物などに同制度の適用を検討。

 

 

 ひとつひとつの課題を解決し、支援品が患者さんの手に届けられるよう、“誰もが安心を確認でき、安心して食べられる食品”をお渡しする準備を進めてきました。
 製品については、震災直後より、必要性、品質、味に対して、関係するすべての方に「良いものだ」と認めてもらえたことも大きな励みとなりました。

 プロジェクトでは、支援物資の“お粥のもと”を「透析・腎臓病患者専用」としてご案内していましたが、被災地において、特定の病気・患者だけを特別扱いできないなど現状があり病状を限定しない表記を考え、医療機関を介し、確実に透析患者さんに届けるため工夫を重ねました。

 

(成分的には、その他の内臓疾患・塩分制限のある方、乳幼児や高齢者など、免疫力・体力のない方にも食べていただけることから、表記を追加しました)この点については、プロジェクトと違った広がりとなりましたことをご理解いただけましたら幸いです。

 

 

 

支援するということ

 緊急支援と呼ぶには、多くの時間が経過してしまいました。皆さまも報道などでご存知の通り、支援物資はゴールデンウィークの前には充足していたのが現状でした。
 ですが、今回の活動を通して、長く続く震災後の生活の中、復興までの道のりは長く、「いついかなる状況でも透析患者さんが安心して食べられる非常食というのは、実際少ない」というのが、今回の活動を通してわかったことでもありました。また腎臓病、腎不全でも保存期の食事制限の条件が厳しい方々の連絡体制があったら、もっと不安も減るだろうなと思いました。

 同時に、透析患者同様に、体力免疫力のない高齢者や乳幼児が食べられるものも少ないということを知りました。体調不良時に食べられるものも多くはありません。これから先、3人に1人が高齢者の時代を迎えるにあたって(透析患者さんの平均年齢も68歳と、高齢です)、重要な問題だと思いました。

 


 「本当に必要な支援」を見直すよい機会となりました。“患者も医療の現場の方も安心して手にできるものを確実に届けること”も、同じ透析患者である私たちだからこそ、できることだと確信しました。

 また、震災から6か月たった今、まだまだ、ブルーシートに覆われた家屋も多く、本当に復興までの道のりは長いこと実感します。一過性ではない、長期に渡る支援の重要性をしみじみと感じています。

 

 今回の支援プロジェクトで得た経験や人との繋がりを活かして未来へ継続していけるよう、努めていきたいと思っています。それは透析患者だからこそ、できることがあると思っています。

 

 最後になりましたが、ここまで至ることが出来ましたのも、ひとえに皆様のご支援のおかげです。

 

 皆様のお気持ちと一緒に、熊本の透析患者さんたちに非常食を届けることができました。

 

また、ご支援いただいた方、ボランティアでご協力いただいた方をはじめ、本当に多くの方の支援とご協力があり、今回のおかゆの支援を果たすことができました。この場を借りて感謝申し上げます。透析患者のことを、考えてくださり、ご支援・ご協力いただき、本当にありがとうございました。

 

 

 買う支援郵送について

 

大変遅くなりました。お待たせして申し訳ありません。

10月末より、順次、「買う支援」の方におかゆをお送りしたいと思います。ただいま、郵送準備をしておりますのでしばしおまちくださいませ。

 

 

皆さまのお気持ちに多大なる感謝を込めて。

2016/10/17

楽しい食卓株式会社

料理研究家 宮成 なみ

 

 

 

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