2019/05/13 09:07

こんにちは!KAGO食代表の長島です。

この度、「女性版ヘルスキットを作りたい!」という想いでクラウドファンディングに挑戦いたします。

 

「食×スポーツ」を掲げるKAGO食スポーツがなぜ女性なのか?

きっと「KAGO食またなんかやるよ~」とか、「手広くやりすぎだろ~」というツッコミが入る事は覚悟のうえで、でも【我々がやらなくて誰がやる‼】くらいの勝手な使命感で取り組んでいますので、どうぞ温かい目で、これからお話しする「なぜ取り組むのか?」をお読みいただければと思います。

 

鹿屋体育大学に在籍しながら感じた食環境の問題

 

 


 
さかのぼる事2014年。

KAGO食スポーツの起業前に、大学の教員として”鹿屋アスリート食堂”の立ち上げに関わりました。

 

・夜遅く練習が終わる学生の食事処がない。

・仮にあっても夜遅くに食べるメニューではない。。。

 

私自身、管理栄養士をもって鹿屋体育大学に編入し、同じ学部学生の経験があるので、その経験を踏まえ授業の中では「より実践的な食の知恵」を提供する事を心掛けていました。

しかし、「この環境では学生自身が取り組むことには限界があるのかもしれない。。。」と思うようになり、食べに行く場所が作りたい!と思うようになりました。

 

アスリートだけだはない「食の問題」

当初は大学から徒歩圏内で古民家を探し、企画を鹿屋市役所に提出したところ、現在の運営母体である株式会社バルニバービ様とご縁がありました。

当然のことながら学生のためだけでは商売になりません。ですが、絶対に形にしていただきたい!と思ったので、「“アスリートの食”は、現在の食に関する問題を解決しうる。」とお伝えしたことを覚えています。

 

それを図にしたものが以下です。

 

生活習慣病、高齢者のロコモティブシンドローム、若い女性のやせ、貧血の問題

これらの原因は、摂取エネルギー量の過剰及び不足、またタンパク質や鉄などの栄養素不足です。

 

私は、鹿屋体育大学入学前は栄養士として病院や老人施設で給食業務に従事していました。

その経験をもとに気が付いたことは「高齢者もアスリートも食の抱える問題は同じだ」という事です。

 

一見対極ですが、タンパク質を摂りたい(摂らなければならない)、鉄分などのミネラルも摂らなければならないと状況は同じです。また、最近問題視されている若い女性のやせの問題も競技のために“体重を増やしたくない”と食事量を減らしてしまうアスリートの問題とよく似ています

 

鹿屋アスリート食堂のメニューを考える上で重要視したことは、「低カロリーだけど低栄養素でない」という事です。

体育大生を対象に事前に栄養調査を行った結果、沢山食べる選手たちは色々なものを食べているので、結果的にビタミンやミネラルも摂れていたのですが、摂取エネルギー量が1800kcal以下になるとカルシウム、鉄などのミネラルやビタミンの摂取が大きく不足していました。当たり前のようですが、少ししか食べない選手は、栄養素も少なかったのです。

 

現在の日本の食が関連する問題点の話に戻りますが、生活習慣病を除けば、摂取エネルギーの不足栄養素の不足が原因です。つまり、アスリートの食の問題解決はそれ以外の方々の役にも立ちます。

 

問題解決に必要なのは「対処」ではなく「予防」

ここで、私の見解になりますが、日本の健康問題の対策として気になっていることは、本当に生意気ながら「予防にお金が投じられていない」という点です。

 

生活習慣病対策というフレーズは耳にされたことがあるかと思いますが、40代以降を対象にした対策がほとんど。40歳以降って既に肥満や糖尿病が急に増える世代です。

「対策」と言えば聞こえはいいですが、現状に対する「対処」でしかなく「予防策」ではありません。

 

なぜそうなるのか?を考えてみると、

 日々感じる事としては、特に国のお金を使用した対策の場合は税金ですから、成果が求められます。しかも短期的な成果を見る物が多い。(そんな気がしています)

一方、「予防」はその成果が見えるのは5年後、10年後という事でとてもじゃないけど、税金では追うことができないのではないか。

そう私は考えています。

 

では、企業はどうか?

企業も利益が出なければ成立しません。そのため、「市場」が大きい事が企業が取り組むうえで重要な事項になります。

 

女性健康問題への対策の重要性

以前、こんな助言を頂いたことがありました。

「生活習慣病は市場が大きい」

「なんで、対象者子供なの?女性なの?」

 

確かに市場が大きいという指摘は正しいのかもしれません。

ただ、”生活習慣病の市場が大きいって何…!?"

管理栄養士の私は全く腑に落ちませんでした。というより、若干の怒りすら覚えました(笑。人としてまだまだですね~)

 

市場が大きいところは、自分たちでなくてもいい。

誰も踏み込まないけど、絶対大事だ!と考えているのが図の中の「若い女性のやせ」と「貧血」の問題です。

 

なぜ「絶対大事!」と言うかというと、「次世代」に影響を及ぼすからです。

 

女性、特に若い女性はいずれ妊娠・出産を経験する方が多くいらっしゃいます。この世代のやせ、つまり栄養不足は自分の事以外にも将来の子供にも影響する可能性があるという事が分かっています。

 

「成人病胎児期発症起源説」という言葉を聞いたことがありますか?

妊婦さんの栄養状態が望ましくないと児の出生体重は小さくなり、生活習慣病の発症リスクが高くなるという考え方です。

 

出生体重2500g以下を低出生体重児と言いますが、小さく生まれたことは栄養を含めた子宮内環境があまりよくない事を意味します。

この低出生体重児の割合が極めて高い状況であることが指摘をされています。

 

でも、こんな事どこかで習った記憶ありますか?
産婦人科での母親教室でもないと思います。

私も体育大で学び、そして栄養士だから情報を入手する機会があったから。

本当、まれだと思います。

 

問題を「予防」するためには?

こういった問題が生じるのはなぜなのか?

それは、日本において「健康教育」の機会が極端に少ないからではないかと考えています。

 

下の図を見てください。

こちらは私の記憶をたどってまとめてみました。

 

(※その手の専門家の方が見られたら「あるよ!」という意見もあるかと思いますが、その場合は是非ご一報ください。)

 

小学生以降を見てみると、給食のある中学生までは給食を通じた食育活動が行われています。今では栄養教諭の先生もいらっしゃるくらいです。しかし、高校生以降は全く食事教育の機会がない。

 

また、健康教育に関しては記憶があいまいですが、おそらく小学校では家庭科、中学校・高校では家庭科や保健体育の授業の中で扱われますがほんの一部ではないかと。

(鹿屋体育大学の関わる学生には「保健体育めちゃくちゃ大事!」と熱を込めて伝えていますw)

 

そして、大学生、社会人になって、健康・病気について考える機会は40歳を過ぎたあたりから…。

 

お気づきですか!?

そうなんです!遅いんです!!

何も知らず、考えず、生活を過ごした結果が40歳過ぎて出てきているということに過ぎません。

 

生涯を通して「健康」の事をえる機会が少ないんです。「病気」の事は考えるけども…。

だから、より多くの方々が自分の身体に目を向けてほしい。私はそう考えています。

 

サプリメントを摂る事や、糖質制限をする事など、他力の前に、まずは「自分に目を向ける」

そのきっかけを作りたい。と考えています。

 

 

きっと大きな会社が投資をして、大きく広報したら世の中に広まるのに時間はかからないと思います。

ただ、私たちは、その意味までしっかりと伝えて、本プロジェクトをきっかけに「本質」も世の中に浸透させたい。そう思っています。

 

 

そのための第1歩である女性版ヘルスキット、プロデュースにぜひお力をお貸しください。

よろしくお願いします。

 

KAGO食スポーツ

代表取締役  長島 未央子