家事使用人として働く少女たちは、外からは「見えない」存在です。そのためバングラデシュで働く少女たちが全部で何人ぐらいいるのか、正確な統計はありません。
年齢がかなり低い子もおり、全体の約25%が6歳から11歳と言われています。 少女たちが家事使用人として働くことになった理由はさまざまですが、彼女たちの家の多くは経済的に厳しいと言えます。親の収入だけでは家族みんなが食べていけず、学校に通うお金もない・・・。そのため、少女たち自身が稼ぎ手となって家計を支えなければなりません。既にお姉さんが家事使用人として働いていて、自分も同じように働くのだと思っている少女もいます。再婚などの理由で新しい家族との折り合いが悪くなり、村から一人働きに出てきいている少女もいます。
本当なら学校に通うはずの年齢の少女たちに、家庭の経済状況や家族の問題によって「働く」という選択肢しか残されていない。そんな状況を見るのはほんとうにやり切れません。教育を受ける権利、自分で仕事を選ぶ権利。その権利を行使できる環境を作っていくのも、私たちシャプラニールの役目です。