2020/08/16 21:00

こんにちは!白峰ボーディングスクール実行委員会の福田です。

「白峰ボーディングスクールを支える人びと」をご覧いただきありがとうございます!また、日々たくさんのご支援をいただいており、感謝申し上げます!

さて、白峰ボーディングスクールの立ち上げに向けて、白峰地域の声や連携先の大学の教職員や学生の声、企業の方々の声を随時お届けする活動報告。第3弾は、4年前に埼玉県さいたま市浦和区から白峰へ移住してきた、田邊 絵夢(たなべ えむ)さんです!


--田邊さんは、みんなから「えむちゃん」って呼ばれていますね。

そうなんですよ。白峰に住んでから4年経つのですが……! 有り難いことに、みなさんにかわいがってもらっていて。親しくさせていただいていています。

今は雪だるまカフェのスタッフとして、働いています。雪だるまカフェは、築140年の古民家カフェ。大自然を感じながら、白峰の郷土料理などを提供しています。のんびりした時間を過ごせるので、ぜひこちらにも遊びに来ていただけると嬉しいです!


--そもそも、どうして白峰に移住したのですか?

「緑のふるさと協力隊」という制度で、白峰へ派遣されたことがきっかけでした。

「緑のふるさと協力隊」は、過疎化・少子化に悩みながらも地域を元気にしたい地方自治体と、農山村での活動や暮らしに関心をもつ若者をつなげるプログラムです。大学生の時にその制度を知って、ずっと応募したいなと思っていて。意を決して応募してみたんです。

派遣地域先は全国にいろいろとあって。白峰もそのうちのひとつでした。

派遣地域先は選べたんですけど、必ずしも第一希望が通るわけではなく……。私の第一希望は、実は沖縄。白峰は、第三希望だったんです(笑)でも、実際に白峰で生活してみると想像以上に居心地よくて。派遣期間が終わった今も、そのまま白峰に居ついちゃっています(笑)

私の故郷は、埼玉県さいたま市浦和区。高校生まではそこに住んでたんです。でも地元があまり合わなくて。なんとなく都会の雰囲気に馴染めなかったんですよね。時間の流れが速いというか、バタバタしているというか。

もともと同世代との付き合いもあんまり得意ではなく。地元の友達だと、どうしても気を遣ってしまうんですよね……。「自分も流れに合わなくてといけない」というようなプレッシャーのような感覚があって。それが違和感にも感じ、苦手でした。

白峰は、そんな私という人間そのものを、まるごと受け入れてくれたという感じがしていて……。とても居心地がよいんです。「自分が自分でいていいんだ!」と初めて思わせてくれたんですよね。そんな居心地の良さを実感したこともあり、派遣期間が終わっても、白峰に残ることを決断しました!

白峰地域は、いろんな人が訪れる地域でもあり、そういう方々と出会えるのも楽しい! 若い人も意外と多くて、みんな気さくで本当に居心地が良いんです!

あれ? でも私、さっき同世代との会話が得意じゃないって言いましたよね(笑)? 同世代というのは、関係無いかもしれないですね(笑)とにかく多様さがありながらも成立しているというか……。多様といいつつもバラバラではなく、みんなが家族みたいなんです。この感覚は、きっと住んでみないとわからないと思います(笑)


--「家族みたい」というと、具体的にはどんな感じですか?

例えば、私が働いている雪だるまカフェ。今もこうして、世代を超えた方々がこのカフェに集まってきてくれているのですが……。世代を超えながら、私もその会話の中に自然に入っていけるんです。

仕事が終わって家に帰ると、玄関に野菜が置いてあることもあります。逆もしかりで、私も仲良しのおじいちゃんの山の仕事を一緒に手伝わせてもらうことも。あとはご近所さんと一緒に、車でお出かけすることもあります。困った時は、みんなで助け合いながら補い合う。そういったことを含めて、本当に家族みたいな感じです!


--田邊さんから見て、白峰ボーディングスクールに期待することってなんでしょう?

白峰ボーディングスクールによって、より多くの方々が白峰地域に関わってくれると嬉しいなと思います! 多様な家族みたいな感じを持続させていくためにも。

今、本当に楽しいんですけど……。こういった楽しい家族のような関係性は、ずーっと続くわけではないですよね……。その部分が唯一の不安材料です。

お店はあるけど、お店を経営している人は、おじいちゃん、おばあちゃんがほとんど。さらに年齢を重ねて仕事が出来なくなってしまったら、このお店は今後どうなるんだろう…と不安に思ってしまいます。

そのためにも、私たちはもちろんのこと、みなさんのお力をお借りしたいなと思っています。


--これから白峰ボーディングスクールに参加される皆さんに一言お願いいたします!

私もそうだったんですけど、「みんなと考えやペースを合わせなくてはならない」「本当はこう思っているのに言えない」などと、自分を出せずに窮屈になっている方って、けっこう多いと思うんですよ。

でも、今はコロナ禍ということもあって、逆にそういう多様な価値観を受け入れることが大切なんじゃないかな、と思っています。4年前に私自身を家族のように受け入れてくれたように、私も白峰に訪れる方々を家族のように受け入れさせていただきたいと思っています! 白峰は、本当に温かくて楽しいところなので、是非お越しください!


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田邊さん、ありがとうございました!

田邊さんがおっしゃっていた、「多様でありながら家族のような感じ」という言葉がとても印象的でした。何かの指標や固定された価値観に沿っていないと何か悪いことをしているような感覚にすら陥ってしまう今の世の中。そんな昨今において、多様でありながら繋がりを持っているという地域性は、さらに大切にしていきたいものですね。

白峰は、新たな時代を切り開いていくための場として、またそういう新たな価値観を醸成させていく場としても、とてもふさわしいのではと感じました。「地域全体が学校!」というのも納得できますね。


今回のクラウドファンディングでは、限界集落である白峰地域を、自然豊かな学びの最端都市に変えていくための支援を、皆様からご支援いただいております。行かずにはいられないような、面白い地域に必ずしてみせます。

どうかみなさんのお力をお貸しください。そして白山地域に訪れていただけたら幸いです。