http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52964
今回、安倍さんが衆議院の解散を決めたのは、首相の権限濫用ではないか! との意見記事が出ています。
そもそも、首相が独占的な解散権を握っているなんて、憲法にはひとことも書かれてないのですが、吉田茂のころから、なぜか可能になっています。
それはそれとして……
木村草太先生によると、憲法7条に「国民のために」と書いてあることから、国民のためにならない議席数稼ぎのための解散はできず、憲法上制約されるのではないかというのです。
7条に「国民のために」なんて書いてあったっけ? と確認してみると、確かに書いてあるので、そうだったのか! と、今さら感動しております。こんなんだから、司法試験に受かるはずないのですが。
昔の司法試験受験生は、憲法の条文を丸暗記してる人が、結構いたものです。今もいるかもしれんけど。
私は丸暗記が体質に合わないので、意地でもやりませんでした。
もちろん、国家権力は無制限に行使されるべきではなく、国民を保護する目的の下に制限されなければなりません。
ただ、解散権は、他の権力とは性格が異なるのではないかと。
原作『東京ガールズ選挙』109ページで、「解散は、諸刃の剣じゃ。抜いて振りかざしたために、自分が傷つくこともある」と徳川家基が述べているように、衆院解散は首相にとっても賭けなんです。
もし、この解散に「大義がない」のであれば、1億票の集合体による民主的審判がキッチリくだされて、自民党が負けるだけの話です。
総選挙に負けたら、首相が首相でいられなくなる可能性もあるため、解散権の行使にあたっては、首相なりの政治的リスクを取っているわけですよ。
それを、解散権自体に制約を設ければ、憲法学者自ら「有権者の判断力に不安がある」と認めたに等しいわけです。
余計なお世話ではないでしょうか?
もちろん、今の日本の総選挙が民主的に機能しているかどうかは、いろんな立場からの意見があるでしょう。それはそれで、別個で少しずつ「民主主義の意義やリスク、面白さ」を広めていき、対策を採る必要があります。
今最も勢いのある憲法学者に歯向かうような意見を出して、バカみたいですけど、私が歯向かっているのではなく、「解散は諸刃の剣」は、徳川家基さんのせりふです。
https://tokyo.dreamraising.jp/projects/tokyo-girls-election/
https://camp-fire.jp/projects/view/30135
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