皆様のおかげで、令和4年度佐澤薬師如来例祭が無事に開催されました。新型コロナウイルスの影響もあり、今年も縮小しての開催となりましたが、集落の人々は歩いて、この薬師堂まで上がります。ひよんどりのたき火が、参拝客の冷えた体を温めてくれます。皆様のお名前も入口横に掲示されております。修復から2年目を迎えた御薬師様。微笑を浮かべたお姿。少し箔もなじんだでしょうか。普段は閉ざされた扉の向こうから、集落や参拝客を静かに見守ってくださっていますが、この日ばかりはご開帳。そのありがたい姿は、あと58年後に集落を練り歩くこととなります。その頃の、この集落やこの国の行末は、どうなっているのでしょうか。和尚様のお言葉にもあったように、「よりどころ」があるというのは本当にありがたいことです。最後に、この御堂の修復にも携わり、クラウドファンディングでも御世話してくださった前田さんが挨拶。昨年、裏手の木が、この薬師堂にとって危ない存在でしたが、近くの八幡神社整備の際に、有志の決定で撤去されたため、お堂にとっての脅威が一つ減りました。この冬が終わると共に、コロナが収束を迎え、皆様それぞれの一年が晴れやかなものになることを祈るばかりです。ー追伸ー集落の人々が撮影した写真でインスタグラムを公開しています。久野脇の今を発信していますので、インスタグラムもご覧ください。en.kunowakiです。久野脇の情報は、https://www.kunowaki.com一部久野脇の写真を使った私のカレンダーも残部少しですが販売中です。https://www.kurodayuki.photos/product-page/2022hanagoyomi
恋金橋 の付いた活動報告
春の桜が去り、山藤が咲き始めたこの頃、久野脇はお茶の時期が直前に迫っています。さて、書家に依頼をしていた木札がこのほど完成し、御堂に取り付ける工事を行いました。クラウドファンディングの中心メンバー、開帳委員会にも所属する大工の前田さん。長尺の木札を取り付けます。お薬師さまも見守る中、無事に取り付け完了。御堂の右側には、今回ご支援いただいたクラウドファンディングの木札。左側には2020年の大祭の木札がお薬師様を囲みます。そして、くのわきの入り口であるまきや近くには、「恋がね茶屋」がオープン(土日のみ予約制)。詳細はHPにてインフォメーションさせていただきます。http://www.kunowaki.com今、新芽が青空に輝いています(坂本さん撮影)。朴の大木にも花が(坂本さん撮影)。お茶が終わって、県内外の行き来が自由になったら、ぜひとも木札をご確認にいらしてください。御堂にはまだ懸念事項が。裏山の斜面に立つ樹が倒木の危険があったりなど、心配ごともあります。御堂のちょうど中央に立っているため、ここ数年で何かしらの対策が必要かと思われますが、地道に歩んでいきたいと思っております。
箔を貼った部分の質感を、金の粉で整える」「肌粉(はだふん)」作業。ギラギラした部分を、人肌の持つ艶のような落ち着いた感じに馴染ませてきます。保護と定着を兼ねた剤を塗り、それを丁寧に拭き取っていきます。そして、粉をのせていきます。白粉をぬるような作業。美しく、薄膜をまとう姿は、どこか女性的でもあり、ハレの日の化粧のようです。