私たちあしなが学生募金はあしなが育英会から奨学金を利用している遺児学生が主体となって活動し実施されています。奨学金の大きな資金源にとなっており、これまで50年間一度も中止することがなかった街頭募金ですが、第100回を数える今回、新型コロナウイルスの影響により中止することとなりました。中止に伴って奨学金の原資募れず、危機的状況になっています。もちろん、遺児学生への支援を断ち切るわけではありません。50年も続いてきたこの活動を支えてきた先輩方の想いをつなぐためにも、私たちは遺児に夢をあきらめさせません。街頭募金が実施できない時代に私たちにやれることは何なのかを考えた結果、このクラウドファンディングを行うことになりました。
私は小学校三年生の時に父親を病気で亡くしました。まだ幼かった私には父の死を受け入れることができませんでした。最後に話した言葉、最後にした思い出、直前のこと出来事が今でも思いだせません。ただ、変わり果て、冷たくなった父の感触。亡くなったときの顔だけは大きくなった今でも鮮明に覚えています。
成長するにつれて、私は父親の死と向き合うようになりました。また生活を実感するようになってからは、家庭の経済面に関しても考えるようになりました。姉と妹の三人兄弟なのであることから、もし私が進学すればしては姉妹が進学できないのではないか、そう考えたとき夢をあきらめかけました。
そんな時このあしなが育英会の奨学金を知り、借りることで進学することができました。今は夢に向かって大学で勉強をしています。また2018年から給付型奨学金制度が開始されたことにより、以前より生活に余裕を持てるようになりました。私たちは皆さんのご支援により大学に通うことができましたが、今回の街頭募金の中止このままではにより、あしなが育英会の資金は足りなくなります奨学金が減ってしまい苦しい状況が戻ってくる可能性があります。
また貸与だけとなってしまっては、借りる遺児学生が減り、今後の奨学生後輩たちが苦しい思いをしてしまいます。この給付型が続き、進学を支えられるように私たちは募金活動を行っています。
私の体験を書かせていただきましたが、皆様には世の中には私以上にもっと苦しんでいる子供たちがいる現状を知ってもらいたいです。
以前あしなが育英会では毎年夏に実施される「つどい」という遺児学生が集まるサマーキャンプへ参加しました。そこで出会ったひとりの女子高校生のお話です。彼女の父は生まれた時にはすでに亡くなっており、直接顔を合わせたことはなく、母は低酸素脳症という重い病気で体が思うように動かず、働くことができない状態にありました。将来美容師になりたいと大きな夢を語ってくれる彼女は、私に生き生きと話をしてくれました。
しかし、途端に曇り顔になりました。美容師になるためには高校を卒業後、大学か専門学校に進学し資格を取らなくてはいけないのですが、彼女は「大学にも専門学校にも進学はしない。就職するんだ。」そう話してくれました。なぜ高校卒業後に夢のための進学ではなく就職するのか聞きました。
返ってきた話に耳を疑いました。「今の高校生活もバイトをしながらぎりぎりで生活しているのに、進学なんて考えられません。だから一度就職し、何年かかるかわからないけど学費を稼いでそのあと進学して夢をかなえます。」と彼女は言いました。そのあと泣きながら「本当はすぐにだって進学して夢をかなえたい。でも、現実的に無理なんだ。」と胸の内を語ってくれました。
私は彼女の苦しい想いに対して、何も言葉がでず、胸が苦しくなりました。同じ遺児学生でも、こんなにも苦しんでいる学生人がいると知った今私に、今できることは何か。こうした現状をより多くの人に知ってもらい、ご寄付を募ることを私は選択しました。
最後に、私は今年の2月にあしなが育英会から機会を頂きウガンダというアフリカの国に行きました。そこでは教育制度や医療制度が充実しておらず、子どもたちが学校に通えても一つの教科書を2人で見たり、生徒数に対して教員が足りていなかったりと問題が多くありました。子どもたちは家に帰るとすぐに水道がないため生きるための水を汲みにいきます。そのため、彼らには家での勉強時間はほとんどありません。学校に通えなかったり十分な教育を受けれなくてはることができない環境があったりなど、そうした状況にあると子どもたちは知識が身につきません。知識がなければ農業や医療も発達しません。
今後アフリカの人口は50年で二倍以上になるといわれる中で、アフリカを支援することは世界を発展させることにつながります。そのため、あしなが学生募金事務局は国内の遺児支援とともに半分を国外のサブサハラ・アフリカに位置する49か国の遺児支援も行うことで、母国に貢献できるリーダーを育成しています。
あしなが育英会の調査によると、遺児家庭の平均月収は14万6,380円(*1)となっており、生活保護受給率は12.8%(*2)に及びます。奨学金なしでは大学・専門学校の学費を捻出できる水準には到底達していません。
(*1)2018年奨学生家庭の生活と教育にかんする実態調査
(主査・副田 義也=筑波大学名誉教授・社会学)
(*2)生活保護の被保護者調査(平成30年7月分概数厚生労働省)
そのため多くの遺児学生たちは、学費を奨学金で、生活費をアルバイト代で賄っています。しかし、学生のアルバイトはそのほとんどが接客業です。昨今の情勢のなかでアルバイトのシフトが日に日に削られ、思うように生活費を稼ぐことができなくなっています。さらに、街頭募金の中止により奨学金の資金源確保にすら暗雲が立ち込めており、遺児学生とそのご家庭の多くが、並々ならぬ不安感を抱えながら日々を過ごしている状況です。
本キャンペーンでいただいたご寄付は全額、一般財団法人あしなが育英会への寄付となり、あしなが育英会が支援する遺児学生(日本・アフリカ)のための奨学金として大切に使わせていただきます。
※今回の取り組みはAshinaga Global 100 Challengeの一環であり、一般財団法人あしなが育英会と連携して取り組んでおります
<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
一般財団法人あしなが育英会より、年間活動報告書と受領証明書を発送いたします。(どちらも2021年2~3月頃に郵送にてお送りします)
あしなが育英会公式サイトより継続寄付者になってくださる方には活動報告書のほか、寄付種別に合わせて、奨学生から手書きのハガキ(年1~2回)、アフリカのウガンダ共和国であしながの支援を受ける子どもたちからのカード(年1回)、機関紙などをお送りしております。
私たちあしなが学生募金は、生まれた地域や時代に関わらず、すべての学生が夢に挑戦する権利が平等に与えられる社会を目指して、日々活動しています。
遺児といわれる学生たちと私たちは何の変りもない普通の学生であることを忘れないでいただきたいです。金銭的な理由だけで夢を諦めてきた学生たちをこれ以上増やさないためにも、皆様からのあたたかいご協力が学生たちを勇気づけます。皆様から頂きましたご支援金は、全国の奨学生のために大切に使わせていただきます。遺児を支えていただくためにも、皆さんのご寄付をよろしくお願いします。
このプロジェクトを機に、遺児学生の現状や私たちの活動に興味を持っていただけたら幸いです。
また、今年度の春は街頭で私たちの想いを直接は伝えることが出来ませんでしたが、このような形で伝えることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。いつか新型コロナウイルスが収束し、以前のように街頭に立てる日が来た際には、ぜひ私たちの想いを直接聞きに街頭へお越しください。
50年以上の歴史を持つ遺児支援のための学生団体です。毎年春と秋の4日間、全国約200か所で実施している街頭募金活動では、毎回のべ1万人のボランティアスタッフの参加があり、年間約2億5千万円のご寄付を皆様からいただいております。募金はすべて一般財団法人あしなが育英会へ寄付し、あしなが育英会の奨学金事業(国内奨学生事業・AAI事業)のために使われています。
ウェブサイトはこちら:あしなが学生募金事務局HP
病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもたちや、親に障がいがあり働けない家庭の子どもたちを支えている非営利の財団法人です。国などからの補助金・助成金は受けず、全事業を寄付によって運営しています。あしなが育英会の奨学金によって、これまでに11万人以上の遺児たちが高校・大学への進学を果たしてきました。 現在、日本国内では約6,500名(高校・短大・専門学校・大学・大学院)、サブサハラ・アフリカ教育支援事業では世界各地あわせて約120名の奨学生に奨学金支援(貸与・給付)と心のケア、リーダーシップ育成プログラムを提供しています。
ウェブサイトはこちら:あしなが育英会HP
『すべての遺児に教育の機会と心のケアを』というスローガンのもと、世界中から私たちの活動に賛同・支援してくれる100名のファンドレイザーを募集し、2021年3月までのキャンペーン期間中に100億円の寄付を達成することを目指す、グローバル・ファンド・レイジング・キャンペーンです。このキャンペーンのもと、日本だけでなく海外でも、大小さまざまなキャンペーンを実施していきます!個人でもグループでもご参加いただけます。
あしながグローバル100チャレンジはこちらから
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