映像の世界で昭和を描こうと思うと、時代劇の範疇になるってご存知でしたか?昭和はもう、過去のお話なのですね(笑)それは冗談として、今回の映画では昭和20年を描きます。そのため、当然衣装も当時の雰囲気のものを探しました。花影さん演じるイトちゃんの衣装は、セーラー服とモンペ。セーラー服は、衣装担当の佐々木さんの自前(中学時代の制服だそうです、物持ちがいい)、モンペは糸役のオーディションに来ていただいた、きさく座という劇団の座長・樋口さんからお借りしたものなのです。残念ながら、樋口さんは糸役に選ばれなかったのですが、「当分使用する予定はないので使ってください」と快く貸してくださいました。色々なご縁に支えられてます。なぜ夏なのに長袖か、当時は空襲や怪我を少しでも防ぎ、露出を控えてのこと。イトちゃん暑かったと思います。それでも笑顔で頑張ってくれました。一方、藤原さん演じる修吾、ゲートルといって、ズボンの上にリボンのような布を巻き付けています。これをすることで、ズボンの裾を押さえ、障害物にからまったりしないよう、また長時間の歩行時には下肢を締めつけてうっ血を防ぎ脚の疲労を軽減させていたそうです。これは当時の衣装をネットや本で探りながら、衣装担当と監督とで決めました。そんな衣装にも注目しながら、本編をお楽しみ下さい!byきょんきょん
半分以上が外ロケのこの作品。当然雨の心配もありましたロケ前日に雨予報で八王子の降水確率60% 天気予報もそれぞれで違ってたりして決行しようか迷うものの、あまり日もない、ここは撮れるだけ撮ろうと決行しました。その日はクランクアップの日、「今日で終わらせる」と意気込んでみたものの、曇ったり晴れたり、それでもなんとか夕方まで降らずに保ってくれてた。演出で立ち上がると言う動線をその場で決めて撮っていたら、ちょうど立ち上がる寸前のシーンまで撮り終えて、突然の夕立にあいました。とっさにディフューザーを傘代わりに1つになって、機材を守りキャストが濡れないよう、衣裳が濡れないようにって、これはこれで一体感があって良かったりしたけども。夕立が過ぎて撮影再開。地面は濡れていて繋がらない。でも立ち上がる寸前まで、ぎりぎりセーフで撮り終えてたので、あとは立ち上がるだけ。そしたら立ち上がってみたら思ってもなかった素敵なショットがモニターに映っているではありませんか。一気にロマンスになってて驚いた。雨がまた光を反射させる。何が起こるか分からないのが現場。これだからやめられなくなってしまう。この奇跡のようなシーン、是非見てもらいたいものです。監督もっちー
今日は白無垢のお話です。主演の花影香音さんは、沖縄出身の女優さん。四姉妹の四女だそうで、特にお父様には可愛がられて育ったそうです。今回、撮影で白無垢を着ると知り、とても楽しみにされていました。その理由の一つに、撮影中のスナップ写真をお母様に送り、「結婚しました!」と驚かせたいとのこと。撮影翌日「お母様の反応は?」とお聞きしたところ、「お母さんやお姉ちゃんには送ったけど、お父さんには送れなかったの。泣いちゃいそうで」と。愛されて育った香音さんらしいエピソードに、ほっこりさせてもらいました。また、「初めて着た白無垢とは思えない、立ち姿や、仕草、ご作法ですね」と、日本閣のスタッフさんも驚かれてました。きっと天性の才能なのでしょう。撮影岩倉氏も良いね良いねって言い続けており、男性スタッフ陣はメロメロでした。そんな香音ちゃんの可憐さは、ぜひスクリーンで!by きょんきょん
今回は中野修吾役を演じてくれてた藤原隆介さんについて触れてみたいと思います。八王子空襲を舞台にしたストーリーであり、もちろんスタッフも含め戦時中を知らない世代ばかりです。知らないから「知る」「調べる」「探る」この作品と向き合うポイントでした。当時を想像して心情を探ることをシナリオ段階から脚本家のまりさんと監督と、撮影監督の岩倉さんも監督補も一緒になって模索してました。読み合わせの時は「よく分からない」が藤原さんの正直な所だった様子。でもリハの時にはしっかり予習をしてきたのか目が違ってました。修吾役はすごく難しい役だったと思います。それでもきちんと向き合おうとしてくれた熱意が嬉しかったです。撮影中は岩倉さんの親父ギャク?にはにかんだ笑顔が印象的で、今時の子という感じですが、とても真面目で素直な好青年です。眉毛をハの字にしてという注文に「はの字ってカタカナのハですか?」って言う返答にスタッフも笑ってしまいましたが、本人は至って真剣。人って真剣になればなるほど素が出るものですね。紋付袴も爽やかに着こなしてくれました。皆んなで一緒に愛情いっぱいに作った感が満載の作品になってます。是非、12月5日八王子日本閣での上映を楽しみにしててください!byもっちー