「ふと耳にした音楽がその人の人生を大きく変えてしまうかもしれない」
新番組”TOKYO MOON“。2010年1月スタート。
番組最初の企画メモに綴られ、今や番組告知バナーにもなっているこのフレーズ。
もとは電通マンでDJでもあるDJ Nicheこと西山隆さんの「レギュラーで音楽番組をやるべき。」という熱い想いに対して口をついて出た言葉でした。
本業が多忙でありながら、自分がリスペクトするDJやアーティストに様々なプロジェクトを
提案してくれたり、献身的にサポートするなど、クラブジャズ界のパトロン的な活動は1950年代から数え切れないジャズ・ミュージシャンをサポートし続け、ホレス・シルヴァー「NIca's Dream」、セロニアス・モンク「パノニカ」、 ソニー・クラーク「Nica」とといった名曲の題材にされた超名門一族ロスチャイルド家の娘、ニカことナディーヌ・ドゥ・ケニグズヴァルテを彷彿とさせます。彼がいなかったら日本では珍しい選曲/構成/出演の全てをこなすワンマン・スタイルの番組は出来なかったと思います。そしてそれを10年も続けてこれたことに改めて感謝したいと思います。ありがとうございました。
こうして生まれた「TOKYO MOON」。ずっと順風満帆で来たわけではなく、生き残りの難しいラジオ/音楽業界という荒波の中を飲み込まれないように、懸命に前に向かって漕ぎ続けながら越えてきました。
10年で放送時間が5回変わっていました。
2010年 1月 放送開始 日曜19:00-19:30
2012年 7月 移動 日曜24:00-24:30
2013年 4月 拡大 日曜23:30-24:30
2014年 4月 移動 木曜24:00-25:00
2014年10月 移動 水曜23:00-2400
2017年11月 移動 日曜17:00-1800
その間、ディレクターは2人(現在は自分で)、担当は3人とご一緒してきました。
特に大きな区切りとしてピーター・バラカンさんがInterFMの代表になったときに1時間に枠を拡大してくださったこと、そして2015年4月から録音/編集も含めたワンマンの制作スタイルになったこと、そして16年に2作のコンピレイションとディスクガイドをリリースしたことが挙げられます。今思えばそれなりに苦労しながらやってきましたが、とにかく自分の信じる
音楽だけををリスナーに紹介することに力点を置き続けてきた結果、10年が経っていたといたというのが正直なところです。
今回10周年というタイミングでこのクラウドファンディング・プロジェクトと連動したり、アート展を開催出来たのは色々な意味で記憶に残り続けると思います。
あと残すところ2日、引き続き応援をよろしくお願いします。