2020/04/28 01:58
前回のレポートではロゴをデザインしてくれたtegusuの藤田さんをご紹介させていただきましたが、なんと今回はご本人がその想いを文章にして寄稿してくださいました!
一体どういった背景から生み出されたデザインなのか??デザイナーの生の声を聞ける貴重な機会だと思いますので必見です!!改めて藤田さんどうもありがとうございました!
一体どういった背景から生み出されたデザインなのか??デザイナーの生の声を聞ける貴重な機会だと思いますので必見です!!改めて藤田さんどうもありがとうございました!
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少年時代にみんなが集ったおもちゃ屋。子どもたちを見守る地域の監督として、楽しませてくれたり、時に叱ってくれた「ぐりーんハウス」での豊かな体験を、自分の想いを取り入れながらもう一度復活させてみたいー。郷愁と未来への期待が入り混じった除村さんのお話に胸を躍らせたのを覚えています。
最初の打ち合わせでは、初代ぐりーんハウスの外観の写真や、そこで使われていた包装用の粘着テープ(写真1と2)を見せて頂きました。当時の看板屋さんが描いたであろう愛らしい文字や動物(写真3)を眺めたり、除村さんが思い描く世界やコンセプトを聞いているうちに、ゼロから新しい形をつくるより、当時子供たちが抱いていた「愛着」を見つめ直してみる方が面白いなと考えました。
ローマン体にあるヒゲのような部分を「セリフ」と言いますが、「ぐりーん」の文字にある象の鼻のような可愛いセリフ、「ハウス」のこれまた象の足のようなずんぐりとしたフォルムが、手描きならでは味として魅力的に映りました。これらの特徴を生かしながらも、学生さんや若い住民の方にも親しまれるロゴを作りたいなと考えて、除村さんの空間デザインになぞらえて「文字もリノベーションしたらどうか」と伝えたと思います。まさに基礎や骨組みは変えずに、機能や意匠をこれからぐりーんハウスに集う人達に向けて調整するような、再び息を吹き込むような。そんな編集的作業でした。
完成したロゴには最低限の使用ルールは設けますが、新たに考えた「ぐりハ」の組みあわせ文字やイラストは、除村さんが地域の人と少しずつ空間を完成させていくように、工夫しながら自由に使ってみてはどうかとご提案しました。このグラフィックが地域の皆さんにとっての「愛着」の入り口となり、活用され、新しい体験を創造するツールになれば、当時の看板屋さんも喜んでくれるかもしれないな、と思っています。