気付いたら5月も終わりですね!6月に入ると、いよいよ梅雨も本番です。熊野の梅雨は本当にずー-っと雨降りなので、カビとの闘いが始まります。2年前、ここに越してきたばかりのときは、何も知らずに押し入れを閉めきっていたところ、見事に色々な物がカビだらけになりました。
現在、教育実習に参加しており、山へ行く機会が無かったので今回は平井集落の様子をお伝えしていきます。
5月後半、平井では田植えが始まりました。かつては集落中に棚田があったそうですが、現在は集落中心部に残るのみです。丁度、研究林の庁舎を望むあたりに田んぼが広がります。周辺の集落と比べると時期がやや遅い気がします。何か特段の事情があるのか気になって聞いてみましたが、特に理由はなく時間が空いたときにやっているだけなのだそうです。
棚田特有の歪んだ区画の田んぼも、山間部ならではの光景ではないでしょうか。見るだけなら美しい光景ですが、隅の方は機械が入れられず手作業で進めなければならないため、農家の方にとっては苦労に耐えない形のようです。
夏のような日差しの日も多かったので、皆さん早起きして、涼しいうちに作業を進めていました。上の写真は、水を張った田んぼの土をなだらかにしているところです。
もちろん田んぼにはカエルもやってきます。ここの田んぼは僕の家の裏なので、毎晩寝るときに聞いている歌声は、彼らの声かもしれません。体の小ささからは想像もできないような大きな声で鳴きます。
アカハライモリも田んぼを這いまわっています。平井に来るまで見たことが無かった生物ですが、今となってはご近所さんですね。雨が降った翌日の朝は、道端をアカハライモリがのそのそ動いているので、歩くときは気を使います。
アカハライモリは冷たい水が好きなのか、給水口の近くにうようよ集まっています。上の写真の黒いやつは全員アカハライモリです。互いにぶつかったり、一緒になって水に流されたりと、見ていて飽きません。
もちろん、おたまじゃくしも沢山います。おたまは水底に止まっていて、時々物凄い速さで泳いでいきます。たとえ、その先に親カエルがいようとも、頭突きしていくので凄い度胸です。
柚子の花も5月ごろに咲くのですが、撮ったと思ったらSDカードを入れ忘れており、気付いたときには既に散ってしまいました泣。ただ、今年もいっぱい花が咲いていたので、秋になればまた、集落中が柚子の香りで満たされることと思います。
いつまでも続いて欲しい風景ですが、所有者の方々も高齢化が進んでいます。この写真を撮らせて頂いた方も、今年で86歳となり、「田んぼは最後かもしれない」と教えてくれました。過疎化の波が容赦なく押し寄せている現状を実感します。
一方、こちらは集落のやや下の方にあるかつての田んぼ。去年庭に播いたパンジーの種が沢山芽吹いたので、みんなの目に留まるここに花壇を作るのだそうです。
丁度、墓地の方へ行く道の途中に作っていたので、お盆に親戚の方々が集まってきた際には、目に留まるだろうと楽しみにされていました。お話によると、平井出身の方もこの活動報告を読んでくださっているそうなので、是非お帰りになられた際にはご覧になっていって下さい!
今回は簡単になってしまいましたが、6月から本格的に研究活動を再開いたします。活動報告にも研究の進捗を載せてまいりますので、どうぞお楽しみに。