#アメフトを止めるな
このハッシュタグを見たことがある人はいらっしゃいますか?
元は今春、コロナ禍で大会が中止となり、進学に向けたアピールの場を失った高校生アスリートに向けて、大会に代わるプレーアピールの機会を提供するために、ラグビー元日本代表の野澤武史、廣瀬俊朗を中心としたメンバーではじめたムーブメント「#ラグビーを止めるな2020」がきっかけとなります。
高校生が自身のプレーアピール動画を作成し、上記のハッシュタグをつけてツイッターにアップすると、それを有名選手やラグビーファン、関係者がRTし進学のチャンスにつなげるという取り組みは、各種メディアで取り上げられたこともあり急速に拡散。実際に複数の選手がこの動画投稿をきっかけに大学進学や、トップリーグ入りのチャンスを掴むことができました。
当初、ラグビーとバスケの2競技ではじめたこのムーブメントでしたが、ほどなくハンドボール、柔道などの競技でも自発的に同じ取り組みがはじまります。競技の垣根を越えた「スポーツを止めるな」ムーブメントとして広がりはアメフトにも浸透。立命館大学出身で現在は米国プロフットボールを目指して渡米している近江克仁選手を発起人として学生アメフトに育てられた多くのXリーガーや各界で活躍されている方のご賛同を得て#アメフトを止めるな のムーブメントの活動が始まりました。
今秋、無観客ながら無事、シーズンが開幕。
アメフト、止まっていないやん、みたいな意見も頂きましたが、それは表面上の話で、多くのスポーツ推薦者や内部校からの進学者で部員を確保出来た一部の上位校はさておき、2、3、4部校では新入部員勧誘もままならず、練習も間に合わない中、関西学生アメリカンフットボールリーグでも秋シーズンに間に合わず活動を停止している部が少なくありません。
高校での部員不足も深刻で、一時的とはいえ、競技人口の低迷は休部や廃部を生じさせる可能性が高く、中長期的には今年のコロナの影響はアメフトと始めとするマイナースポーツには大きなダメージを与えることは間違いありません。
選手に加えて、マネジャーを始めとする裏方スタッフの勧誘は更に厳しいと耳にします。アメフトは準備のスポーツであり、競技の屋台骨を支えるスタッフの減少も今後の競技環境に大きな影響を与えます。
学生負担をゼロにするという目標を掲げていたリーグも無観客による収益減少もボディーブローのように将来の運営に負担をかける事となり、結果、球技場の整備等の将来の計画にも多大なる影響を与えます。
#アメフトを止めるな はそういった背景で、一つ先も二つ先も戦略を立てて戦うスポーツらしく、この競技が交代しないように始まったムーブメントです。
我々はアメフトを止めません。未来に紡ぐために皆で力を合わせて競技の未来を守りましょう。