あの日から10年。
みなさまの10年はどのような道のりでしたか?
東北に拠点を持つ私たち「東北スタンダードマーケット」は、変わらず、東北の作り手さんと歩みを進めてきました。
新しい出会いもたくさんありました。その中の一つが「アトリエiriser」さんです。
2011年3月11日の東日本大震災の地震と津波により大きな被害を受け、さらに東京電力福島第一原発の事故により避難指示区域となった福島県南相馬市小高区。
終わりの見えない長い避難生活の中で、「たとえ避難指示が解除されても若者はもう帰ってこない。いずれふるさとは消滅する」多くの住民があきらめている状態だったなか、その小高区に「小高ワーカーズベース」という会社が新しく設立されました。
そして、事業の一つとして生まれたのが、ハンドメイドガラス工房「アトリエiriser」。
その工房に集まった地元の女性たちは、未経験から技術を磨いてきました。
日々揺れうごく「心」とともに生きた10年。
揺れながらも前を向いて進んできた10年。
ランプワーカー(ガラス職人)となった彼女たちは、この節目に「KOKORO-心-」という作品を発表します。
福島県に伝わる縁起物・郷土玩具「起き上がり小法師」をかたどった、つよく美しい作品です。
たくさんの人に「KOKORO-心-」が届きますように。
私たち東北スタンダードマーケットは、クラウドファンディングを通して全力で応援させていただきます。
今回のクラウドファンディングは、「All-in 方式」で行います。目標金額達成に関わらず、ご支援いただいたすべて方にリターン品をお届けいたします。
このクラウドファンディングを通して、「KOKORO-心-」を、そして「アトリエiriser」のことを知っていただけましたら幸いです。
それでは、本文をご覧くださいませ。
「小高ワーカーズベース」の設立は2014年。
立ち入りはできるようになっていたものの居住はまだ許されていませんでした。
このとき、この地に、会社を立ち上げた代表の和田智行さんは、このように話しています。
なぜ原発事故避難指示区域で事業を起こすのか
よく頂戴する問いです。
ふるさとのため。確かにその通りです。
強制避難させられた悔しさから。それもあります。
でもそれだけではありません。
私たちが感じているのは、 この地域の限りない可能性です。
私たち南相馬市小高区の住民は、5年4ヶ月もの間居住が許されなかった町に、暮らしを再構築していくというチャレンジをしています。
ここで対峙しているのは「緩やかな衰退に歯止めをかける」といった従来の課題ではなく、「そもそもゼロの状態から町を興していく」という、それまでの日本には存在しなかった課題です。
欲しい暮らしを手に入れるためにすでにあるものを捨てることは難しいかもしれません。
しかしゼロから始めるのであれば創るだけです。
すでに様々な絵が描かれたキャンパスにさらに絵を描き加えるのではなく、真っ白なキャンパスにイメージ通りの絵を描く。
開発しつくされた街に家を建てるのではなく、前人未踏のフロンティアを自ら開拓し理想の村を創る。
成熟した日本社会においてそんなチャレンジができるこの地域に、私たちは可能性しか感じられません。
現代社会は予測不能だからこそ、どんな状況からでも可能性を見出し、欲しい未来を実現する。
そんな風土をこの地域から生み出すために、私たちはチャレンジし続けます。
ランプワーカーという仕事をご存知でしょうか?
「魅力的な仕事や職場があれば、帰還する若者もいるのではないか」
「では、具体的にどのような仕事を創ればよいのか」
そのように考えていた和田さんが出会ったのは、1921年創業の耐熱ガラスメーカーHARIO社が、職人技術継承のために立ち上げたガラスアクセサリーブランド『HARIOランプワークファクトリー』です。
繊細な技術で生み出されるガラスアクセサリーと、女性職人がそれぞれのライフスタイルに合わせた働き方をしている“ランプワーカー”(ガラス職人)という仕事。
これこそが、若者、特に女性にとって魅力的な仕事になりえるのではないか。
そう確信した和田さん。2015年8月にライセンス契約を結び『HARIOランプワークファクトリー小高』が設立されました。
HARIOの協力のもと技術を磨き、ランプワーカーとなったのは、南相馬市に住まいをもつ女性5名。いずれも小さなお子さんを持つお母さんです。(4月にはもう1名が入社する予定だとか!)
設立から4年後の2019年には、念願のオリジナルブランド「iriser-イリゼ-」をスタートさせるほどに。
「iriser-イリゼ-」とは、フランス語で「虹色にする」「虹色に輝く」という意味。
作品を手にしたお客様と、それを生み出すランプワーカー双方の暮らしに彩りが加わり、輝けるようなブランドを目指して名付けられました。
HARIOの商品だけではなく、自分たちが直接お客様にお届けできる作品を作りたい。自分たちらしい作品を作りたい。
そう考えオリジナルブランドを立ち上げたとき、指導してくれていたHARIOの職人さんに作ってもらったのが、福島県の縁起物・郷土玩具である「起き上がり小法師」をかたどった作品だったそうです。
とても魅力的でした。
けれど、特別な技術が必要でした。
これを作れるようになりたいという思いで技術を磨きつづけてきました。
ランプワーカーの一人、三浦知枝さんの言葉です。
そして、オリジナルブランドスタート2周年の記念日である2021年3月5日に「ガラスの起き上がり小法師」は、【KOKORO-心-】と名付けられ、彼女たちの作品として世に発表されました。
自分たちの手でその作品を作れるようになる日を迎えたのです。
転んでも転んでも起き上がることから「七転び八起き」の精神を表す起き上がり小法師。
何度も失敗しながらも諦めずに技術を磨いてきたランプワーカーたちの姿に重なります。
日々揺れ動く「心」と、揺れながらもまた前を向き進んでいく力づよさが表現された【KOKORO-心-】は、様々な困難や葛藤を乗り越えて震災から10年の道のりを歩んできた、全ての人たちの“お守り”のような存在になり得るのではないだろうか。
私たち東北スタンダードマーケットは、そう感じています。
新作【KOKORO-心-】とともに、「アトリエiriser」ランプワーカーたちの軌跡であるオリジナル商品やクラウドファンディング限定のアイテムをお届けします。
○KOKORO-心-
素材|耐熱ガラス
サイズ|約3.8×3cm
※作業工程の都合上、小さな穴が開いております。
○グラスマーカー
グラスに目印をつけることで自分のグラスがすぐに見つかる便利アイテム。非売品です!
素材|耐熱ガラス、真鍮(金メッキ加工)
サイズ|ガラス:10mm球
※柄のご指定はできません
○ガラスストロー/スパイラル(螺旋)柄
プラスチックストロー削減活動の一環として開発されました。
どんなにモノがあふれていても、本当に気に入った1つのものを大切に使い続けたい。
そんな想いで、1本ずつ手加工で製作されているストローです。
素材|耐熱ガラス
サイズ|1.5mm厚/8mm径/①20cm ②15cm
付属品|シリコンチューブ・洗浄ブラシ
※ガラスストローは、お子様のご使用など、ガラス製品を口にすることに不安を感じる際は、口先に付属のシリコンチューブを着けてご利用ください。
○おだかうめリング
iriserを生んだ小高の花「紅梅」をモチーフにしたリング。小ぶりで可愛らしい花が、指先に咲きます。
素材|耐熱ガラス、真鍮(金メッキ加工)、丹銅(金メッキ加工)
サイズ|ガラス:12×18×4mm厚/リング最大サイズ:19号(スライドボール使用)
○おだかうめピアス/赤
iriserを生んだ小高の花「紅梅」をモチーフにしたガラスのピアス。クラファン限定カラーです。
素材|耐熱ガラス/真鍮(ロジウムカラーメッキ加工)
サイズ|ガラス:12×9mm
○おだかうめネックレス/サンドブラスト
iriserを生んだ小高の花「紅梅」をモチーフにしたガラスのネックレス。クラファン限定のサンドブラスト加工・ロジウムカラーチェーン仕様です。
素材|耐熱ガラス(サンドブラスト加工)、真鍮(ロジウムカラーメッキ加工)、丹銅(ロジウムカラーメッキ加工)
サイズ|ガラス:12×9mm/チェーン長さ:50cm(スライドボールを使用していますので長さ調節が可能です)
○アロームネックレス
フランス語で「香り」を意味する「アローム」。小さな香水瓶がモチーフとしたデザインは、表面のゆるやかなウェーブが光を受け、美しい表情を見せます。付属のスポイトでお気に入りの香りを詰めてお楽しみください。
素材|耐熱ガラス、K14GF
サイズ|ガラス:約24×15mm/チェーン長さ:50cm 3段階にサイズ調整可(40cm・45cm・50cm)
付属品|スポイト
○バーナーワーク体験チケット 2名ペア
バナーワークによるガラスアクセサリー製作を体験いただけるチケットです。
アトリエiriserのランプワーカーがサポートいたしますので、初めての方でもご安心ください。
▶︎体験場所
「アトリエiriser」
福島県南相馬市小高区本町1-87 小高パイオニアヴィレッジ内
【電車でお越しの場合】
JR小高駅より徒歩5分
【クルマでお越しの場合】
いわき・東京方面より:常磐道・浪江ICより約15分
仙台方面より :常磐道・南相馬ICより約20分
※体験場所までの交通費・宿泊費等は支援者様でご負担となります
※駐車場は道路をはさんで南側にございます
▶︎日時
月〜金 10時〜18時/土日祝 定休(ご希望日の2日前までにご連絡ください)
▶︎製作物
葉っぱorしずく型のペンダントトップ
※出来上がった作品はペンダントにしてお持ち帰りいただけます
▶︎所要時間
約60分
▶︎対象年齢
中学生以上
※火器を扱う作業のため、小学生以下のお子様はご遠慮いただいております
▶︎チケット有効期間
2021年7月〜2023年7月末
ご注意
ハンドメイドの為、個体差がございます。ご了承くださいませ。
ガラス製のため、ぶつけたり、落としたりすると割れてしまう可能性がございます。ご使用の際は丁寧にお取り扱いください。
目の前の課題の解決を「自分たちがコントロールできない誰か」に委ねるのではなく、持続的に解決するためのアクションを自らが起こす。
1000人を雇用する1の事業に身を委ねた画一的な地域ではなく、10人を雇用する100の事業が個性を放ち、多様な価値観が光り輝く地域でありたい。
そんな風土を醸成するために、小高ワーカーズベースは事業を生み出しつづけています。
その事業の一つである「アトリエiriser」。
そこに集った女性たちは、手に職をもつことで自信をつけ将来に希望を感じるようになりました。
この工房で作業をする人がどんどん増えていけば、小高は“手仕事やものづくりの町”として進化していくことでしょう。
みなさまからご支援いただいた資金は、これからも小高でランプワーカーの仕事を継承していくための雇用促進や設備投資の費用に活用いたします。
どうぞ応援よろしくお願いいたします!
2021年3月11日(木)
クラウドファンディングページ公開!
▼
2021年4月28日(水)
クラウドファンディング受付終了
▼
〜2021年6月30日(水)
【KOKORO】製造期間
▼
2021年7月1日(木)〜
リターン品発送開始!
※クラウドファンディング終了後から製造をはじめるため、お届けまで少々お時間がかかります。あらかじめ、ご了承くださいませ。
このクラウドファンディングを企画・宣伝協力している「東北スタンダードマーケット」と申します。
2010年に「東北STANDARD」プロジェクトを立ち上げ、まだ今ほどSNSやWEBメディアが発達していなかった時代からずっと、東北の工芸家の方や郷土芸能を取材して発信してきました。
スタンダードを日本語に訳すと、多くの人が「標準」や「定番」などの言葉を当てはめます。しかし、実は違います。「スタンド/Stand=立ち上がる」と「ハード/Hard=確固になる」が合わさった「確立する」という言葉が本来の意味であることは、あまり知られていません。
スタンダードは「世界標準」的な大きなものではなく、むしろ「今自分に何ができるか・今自分が何を支援できるか」という小さな勇気と捉えることもできます。
この考え方を胸に、私たちは伝統的に続いてきた東北スタンダードはもちろん、新たに生まれ、100年後に残したい東北スタンダードも発信していこうと決めました。その想いから、仙台パルコ2に実店舗をオープンしたのは2016年のことです。
小高ワーカーズベースさんの「アトリエiriser」は、まさに、新たに生まれた東北スタンダード。東日本大震災をきっかけに勇気を持って立ち上がったプロジェクトです。
小高の町に蒔かれた“手仕事とものづくり”の種が実りますように…私たちは全力で応援いたします!
<SHOP>
東北スタンダードマーケット
〒980-8450
宮城県仙台市青葉区中央3丁目7-5
<本社>
株式会社金入
代表取締役会長 金入忠清
代表取締役社長 金入健雄
〒031-0031
青森県八戸市卸センター2丁目4-12
<お問い合わせ先>
product@kaneiri.co.jp
ー
<kaneiri online shop>
東北スタンダードマーケット
#tohokuru
カネイリミュージアムショップ
東北スタンダードマーケットでは【#スタンドバイ東北】をスローガンとして、私たちが応援したい活動をクラウドファンディングで紹介しています。特設ページは「こちら」をご覧ください。
▶︎ 東北スタンダードマーケット
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▶︎ アトリエiriser
Instagram / Facebook / もっと知りたい
▶︎ 小高ワーカーズベース
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最新の活動報告
もっと見るたくさんの応援ありがとうございました!!!
2021/04/29 19:204月28日をもって「KOKORO-心-」のクラウドファンディングは終了いたしました。開始すぐにファーストゴールの目標金額を達成することができ、また、約1ヶ月半のあいだにたくさんのご支援者様に恵まれ、205%の達成率となりました。ご支援・シェアしていただきましたみなさま、本当にありがとうございます!---みなさまからご支援いただいた資金は、これからも小高でランプワーカーの仕事を継承していくための雇用促進や設備投資の費用に、ありがたく充てさせていただきます。「KOKORO-心-」をたくさんの方に知っていただき、「アトリエiriser」そして「小高ワーカーズベース」のさらなる飛躍を応援する、このプロジェクト。支援者のみなさまといっしょに支えられたことを、私たち東北スタンダードマーケットも幸せに思います。この度は本当にありがとうございました。---リターン品は7月初旬にお届けいたします。お楽しみにお待ちくださいませ。#スタンドバイ東北【STANDBY】は「準備万端」と「そばに立って応援する」という2つの意味を含む言葉です。誰しもが予期しなかった苦境が訪れた2020年。私たちは、これまで、たくさんの品々が「これからのスタンダード」になることを願いながら、東北から生まれたプロジェクトを支える活動をしてきました。東日本大震災を乗り越えて力づよく進んできた、この、東北スタンダードマーケットの原動力を、いまいちど東北から全国へシェアしたい。その想いから【#スタンドバイ東北】と名付けました。東北6県のものづくりを応援する企画【#スタンドバイ東北】を、これからもよろしくお願いいたします。https://camp-fire.jp/curations/stand_by_tohoku もっと見る
KOKORO-心- が、ある日々。
2021/04/26 10:27ご支援受付期間がのこり数日となった、KOKORO-心- のクラウドファンディング。写真は、東北スタンダードマーケットスタッフ自宅での一枚です。癒しのコモノたちに KOKORO-心- が仲間入り。小さな娘が興味をもちはじめたら「起き上がり小法師」の話、「ランプワーカー」の話、「iriser」や「小高ワーカーズベース」のみなさんの話、たくさん伝えたいと思います。こちらの一枚は、東北スタンダードマーケットスタッフのデスクを撮影。仕事の合間の一息に、KOKORO-心- をゆらゆら。お守りのような存在に癒しと元気をもらっています。-つよく美しい【KOKORO-心-】を届けたい。福島県南相馬市小高区のガラスワーカーたちを応援するクラウドファンディング。チャレンジ終了は【4月28日】です!最後まで、どうぞお付き合いくださいませ。https://camp-fire.jp/projects/view/332377 もっと見る
アトリエiriserに新しいランプワーカーさんが仲間入り!
2021/04/22 09:45こんにちは。プロジェクトオーナーの東北スタンダードマーケットです。ご支援受付期間、約1週間となりました「KOKORO-心-」クラウドファンディング。この期間中に、アトリエiriserの工房には新しいランプワーカーさんが仲間入り!「魅力的な仕事と職場があれば、小高の町に人はもどってくる」その想いをひとつひとつ実現していく、小高ワーカーズベースのみなさんを心から尊敬します。---\ランプワーカーに新しいメンバーが加わりました!/4月から新しくメンバーに加わった清田さんの、インタビューをまとめましたので、ぜひご覧ください!Q.自己紹介をどうぞ!A.清田 翔衣、現在20歳。新潟県出身で、富山ガラス造形研究所卒業し、4月からアトリエiriserで働いています。ニックネームはういちゃん。Q.学生の時、何を勉強してました?A.富山ガラス造形研究所で、吹きガラス、ガラス加工、キルンワーク、バーナーワークなどガラス制作について勉強していました。ガラスが好きになったきっかけは、小学生の時テレビで吹きガラスの映像を見た際かっこよく見え、これやりたいと強く思いました。高校卒業してから、親から「やりたいことをやりな」と背中を押されたことで、ガラスの学校に入学しました。Q.なぜアトリエiriserにきましたか?A.学校でガラスを学んでいる時に、バーナーワークが自分に合っているなと感じ、職場を探している時、Instagramでiriserの募集を見つけ、ダイレクトメッセージを送ったのがきっかけです。調べていくうちに、小高のスタッフや小高パイオニアヴィレッジのことを知りより魅力に感じました。Q.数日働いてみてどうですか?A.他のスタッフの方も優しいですし、他のいろんな起業家との交流が楽しいです。今までは自分が作りたい作品を作っていましたが、商品を制作する上で、何mm単位など決めて厳しく制作されていると感じました。自分の作っていた作り方と違う部分もあるため、勉強になリます。Q.最後に一言お願いします!A.私が知っているガラスのアクセサリーは年配の方がつけることが多かったため、自分の作品やiriserのアイテムでも、自分と同世代の若い方など年齢を問わないアイテムを生み出したいです。---クラウドファンディングは引き続き[ 4月28日 ]まで公開されています。ご支援いただいた資金は、小高の町に蒔かれた「手仕事やものづくり」の種を育てるために活用させていただきます。「これからの東北スタンダード」を未来につなげるために。最後まで、どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
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