2020/11/12 21:30
シャトル織機で作った生地には綺麗な耳がある

 シャトル織機は織物の緯糸(よこいと)を織込む杼(ひ:シャトル)が左右に往復します。動画のシャトル織機は勿論機械式で、シャトルが左右に機械仕掛けで打ち出されて糸を織り込んでいいきます。手織の織機と原理は全く同じす。手でシャトルを左右に動かすか機械で動かすかの違いだけです。

 旧式シャトル織機は運転スピードが遅いので、糸を強く引っ張る(テンションをかける)ことをせずに経糸緯糸が交差して生地になっていきます。つまり糸をいたわりながら織られていきますので、ふんわりリラックスしたある意味ゆるいストールが出来上がります。

 下の写真が実物のシャトル。緯糸を内臓して左右に動くことで、緯糸が経糸と交差して織物が作られていきます。実物のシャトルの写真実際のシャトル=杼(ひ)

 現在多用されている織機の一つとして、レピア織機というのがあります。レピア織機は大量生産に適した機械で広く普及しています。このレピア織機とシャトル織機の織物と外見上で決定的に違う箇所があります。それが織物の左右(耳といいます)の仕上がりです。

シャトル織機とレピア織機の生地の耳の比較左が本プロジェクトで使うシャトル織機の耳、右がレピア織機

シャトル織機では緯糸が入ったシャトルが左右に往復運動をするので生地の耳が綺麗です。対してレピア織機の場合は緯糸が一本一本入る毎にカットされるので、ふさ状の耳となります。

本プロジェクトのウールコアコットンストールはこの綺麗な耳のストールなのです。

赤系ストールの耳です。