アフリカ大陸の東側・インド洋に浮かぶマダガスカル島。
オーストラリアと並んで独特な生態系が育まれた場所でもあります。
そこに棲むワオキツネザル(EN)のお話しです。
このキツネザルは、尾が白と黒のリング状のボーダー柄が特徴で
陽の光に対してお腹を向けて座禅をするかのようなポーズはとても可愛らしいですよ。
さて、このワオキツネザルはマダガスカル島に生息しています。
このマダガスカル島は古くにインドとアフリカ大陸からはなれていたこともあり
独特な生態系を育みました。
バオバブの木は地球上に8種類あるが、6種がこのマダガスカルにあり
ワオキツネザルに代表されるキツネザルは一部周辺の島に流出はあるものの基本的にマダガスカルにしかいない。
一般的に、人間やゴリラ、ニホンザルなどのサルは真猿類に属すが、キツネザルは原猿類に属し、このマダガスカル島には原猿類のサルしかいない。
そういった意味でも独特な動物であるのであるが
2017年現在107種いるキツネザルのうち
103種が絶滅危惧種で
その中でもほとんど近年観測されていない種も多いという。
ではなぜキツネザルがこんなにも減ってしまったのか?
それは2つ。
①
一つは15世紀末から始まった大航海時代。
マダガスカル島はヨーロッパの人たちの船の寄港地として使われ
その人間の登場により激減した過去を持つ。
ちなみに
その過程で体高が3m以上もあったダチョウの仲間「エピオルニス」は
船乗りたちに卵を獲り尽くされて18世紀に絶滅した。
イラスト:佳矢乃
②
そして2つ目は近年の島の都市開発である。
地球上で4番目に大きな島であるマダガスカル。
その島も近代化の中、
当然ながら人間のための開発が進み
1950年代から2000年にかけての50年の間に
マダガスカルの森林の40%以上無くなったと言われます。
いまは2021年。
それから既に20年が経過しています。
もっと状況はひどくなっていると言えます。
いずれにしても
入植や開発という人間が予想を超えて増えたために
このマダガスカル島の自然は喪失し
野生動物たちは行き場を失い絶滅した。
マダガスカル島の人たちの貧しさにつけ込み
資本主義国が搾取しているという構図は
大航海時代にヨーロッパの列強国がしてきたことと何ら変わりがない。
私たちは
これ以上何を求めるのでしょうか?
そんなことを考える時期に来ているとも思います。
幸せってなんなのか?
とりあえず、家族がいて、好きな人がいて
その人たちと未来を紡ぐことができたら
それが幸せって思えると
いいのかなとも考えます。
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