2020/12/19 20:22
今は、ご自身の力では歩けなくなってしまった方が、入院中の出来事を話してくださいました。
「ある晩、看護師さんが『今日は満月よ。見に行ってみませんか』と車椅子で東の空が見える窓へ連れて行ってくれたの。すっごくきれいだったのよ、海にも月の光が映って。朝は茜色の朝焼けと明けの明星を見せてもらったの。気持ちがすっとしたのが自分でもはっきり分かったわ。」
ご自宅ではデイサービスや受診以外外出しないので、朝や夜の空を見る機会がないのです。
外の景色を感じることは、精神的な安定にもとても大切です。
新型コロナウイルスによる自粛生活でも、多くの人が感じたと思います。
この方の場合、外の世界とのつながりを持つきっかけは、看護師さんの一言と瀬戸内海から見る空の美しさでした。
今回進めている運動アプリでも、楽しみながら外を歩くことで、近所の人と話すきっかけが出来たり、道端の花に目を向けたりすることが出てくるでしょう。いくつもの楽しみを付け加えながら、運動を続けられる人が増えたらいいなと思います。
Nurse and Craft 作業療法士 中村