皆さん、こんにちは!
カオハガンハウス存続のためのクラウドファンディングを実施してから1年が経ちました。
その節は温かいお気持ち、ご支援をほんとうにありがとうございました。
今回は現在のカオハガン島とカオハガンハウスの状況をご報告させていただきたいと思います。
昨年11月ごろに、いよいよ観光ビザ保有者の入国を許可するという情報が流れたのですが、オミクロンの拡大により、すぐにその決定は撤回されてしまいました。
その後、日本と同じようにオミクロンの拡大がすごいスピードで進み、今月また規制が強化されてしまいました。
しかし、2月10日から、ワクチンを接種した人の入国が可能になるという発表がありました。
まだ航空券が高かったり、日本への帰国後の隔離があったりと、以前の様に自由に行き来できるようになるのにはもう少しかかりそうですが、状況に変化が見えていることは確実なようです。
このような状況なので、皆様からご支援いただいた資金を活用したカオハガンハウスの修繕も、様子を見ながら、少しずつ進めていました。
まずカフェの修繕から取り掛かり、コテージのリノベーションがほぼ終わろうとしていた昨年12月、セブ地域を最大瞬間風速75メートルのスーパー台風が襲いました。台風はカオハガン島にも上陸し、甚大な被害を及ぼしました。
島内の9割以上の家と船が大きな被害を受けました。
カオハガンハウスの施設も、5棟あったロッジのうち1棟が倒壊、2棟は修復不能なほど傾いてしまいました。
修繕を終えたカフェも扉などが大きく壊れてしまいました。
リノベーションの途中だったコテージには大きな木が倒れかかり、コゴンという植物で葺いた屋根が大きなダメージを受けました。
私たちが仕事をしていたオフィス、物置にそばにあった大きな木が覆いかぶさるように倒れ、使えなくなってしまいました。
カオハガンハウスで所有していた大きな船「アミハン号」は船体とアウトリガーにダメージを受けました。
小さな船「ハヤハイ号」は、陸揚げしていたにも関わらず、風と波で海に押し出され、姿を見失ってしまっていましたが、今月半ばに見つけることができました。
しかし、アウトリガーやイスなどはすべて壊れ、大規模な修繕が必要な状態です。
一方、コロナ禍も島の人々の暮らしを支えていたカオハガンキルトの作業場キルトハウスはほぼ無傷、母屋も雨漏りだけで済むなど、大きな被害を受けた島民たちをこれからも支えていくためのカオハガンハウスの基盤は、神様の采配で守られました。
台風の直後、たくさんの方が緊急・復興支援を送ってくださり、島民のニーズを満たし、長期的な復興に向けて、サポートを継続することができています。
ただ、与えるだけの支援ではなく、カオハガン島民が島に誇りを持ち、力を合わせて島への愛を確認していけるようなプロセスを大切に、サポートをしています。
コロナに引き続き、台風被害と、私たちの試練は続きます。
でも、これらの体験があったからこそ、私たちは元々の自然と共にある暮らしを思い出し、以前にも増して助け合い、関係性を深めることができています。
崎山さんと島民たちが30年かけて築き上げてきたカオハガン島の自然と共にある持続可能な社会を、私たちが引き継ぎ、次世代の島民たちと一緒に新しい歴史を創っていくにあたって、この体験は必要なものなのだと思います。
そして、コロナ、台風という危機を体験して、カオハガン島が世界中のたくさんの方々に愛され、支えられていることも改めて強く痛感することができました。
これからも、カオハガン島がたくさんの方々の心を癒し、動かし、一緒になって真の「豊かさ」に関して考えていけるよう、カオハガンハウスを島民みんなで守り、必ず皆様を「おかえりなさい」とお迎えできる日を迎えます。
どうか皆さま、これからもカオハガン島を温かく見守っていただけると幸いです。