2020/12/12 20:31
広がるつながりと学び

「ご無沙汰していたヴィーガンカフェにまた行く機会になった」「どんぐり拾いをして地球環境を守るランチを食べる呼びかけをして集まり、みんなが学びになった」「カフェの人と環境について話ができた」「子どもと一緒に、山にクマさんのご飯がないと話しながら拾い、山へ運ぶ駅に持って行けるのは良い」「保育園で子どもたちとどんぐりを集め、クマがどんぐりを食べることが伝わった」「どんぐりの種類が勉強になった」「教育的なイベントができた」どんぐりすてーしょんプロジェクトが、たくさんの人の、クマ、山、環境、菜食を考える入り口になりました。すてーしょんになった農薬不使用や自然農食材を選ぶヴィーガン(対応)カフェからは、「ご近所の環境問題に関心がある方と、このプロジェクトがあってつながることができた」「予想外に今年はイノシシ出没が増え、どんぐり箱をお店の外に置けずに他のすてーしょんを紹介した」「ゴミ拾いボランティアされる優しい方がどんぐりを持って来てくださった」「店の外にどんぐりの箱を置くと、特に子どもの目に留まりお話ができた」「意外と家族が興味を持ってどんぐりを集めてくれた」など、素晴らしいつながりが広がる喜びの声をいただいています。みんなの地球を大切にすることは理想ではなく、今や世界規模で取り組まないと危険な状態であることは国連の報告や世界的なSDGsの取り組みから十分わかります。大きなテーマですが、どんぐりが、人、動物、環境、大切なことを考えるきっかけになっています。山の再生やクマについて、まだ政府は現状把握も対策も追いついていない状況で、私たちの活動によって関心が高まることが大事でしょう。追いつかない、遅れているから、殺しているようです。関心が高まる、有意義な活動であっても、飲食店でどんぐりを扱うのは管理の手間が多く、どんぐりすてーしょん支援者の皆さまに感謝いたします。

810キロのどんぐりが集まり、山に届けました。

どんぐりすてーしょんのどんぐり受け付けは11月末で締め切り、12月第1週が山への最終便予定でしたが、ギリギリまで山に運ぶ現場の協力で、12月13日が山への最終便となりました。締め切り後に到着したどんぐりも届けました。山のクマたちに私たちが拾ったどんぐりを食べてもらう、これは都会の地域猫にごはんをあげる活動とはまるで違います。だから苦労してどんぐりを拾うのです。人の食べ物やペットフードではいけないでしょう。わからずに同じように考えると、見当違いなイメージを持ってしまいます。山の野生動物の世界のことです。エコロケーションで対話し、気の合った見知らぬ人間と遊ぶことがある野生のイルカとも違います。クマと山について学び、知識も経験もある保護団体にご協力いただき、そして保護団体の本部にどんぐりを丸投げしているのではなく、直接現地に状況を確認して送っています。現場の状況もわからずに、クマがかわいそう!と山に入ってどんぐりをばら撒くような、考えが足りない稚拙な活動ではありません。どんぐりを運ぶエサ場にクマが集まって顔を出すような、地域猫活動のような状況はあり得ません。夜行性ではないのに、人の気配に怯えて暗くなってからこっそり出てくる様子がカメラで確認されています。空腹で里に降りないように、どんぐりを食べて欲しい活動です。しかし、810キロのどんぐりは、200名ほどの方が拾ってくださいましたが、冬眠前は1日10キロ平均で食べるクマ2匹の1ヶ月ちょっと分です。人間がクマの食糧を奪う環境、生態破壊の結果、その償いは大変なことになっています。人の手で拾うどんぐり、1匹でも助けたいお気持ちは本当に尊いです。

どんぐりの種類

どんぐりすてーしょんのチラシには、拾うどんぐりの写真を載せています。クマが食べないマテバシイ画像にバツをしています。クヌギ、コナラ、アベマキを拾うようお願いしているのは、人が本州で広く植樹して、その場所特有の遺伝子差が見られないからです。人間がすでにどんぐりの木を大量伐採して環境をめちゃくちゃに変えてしまった山の現状から、そこまで考える必要もなく、そこで芽を出す可能性も低いのかもしれませんが、環境学習の意味で伝えています。事務局にはどんぐりの問い合わせも多く、研究機関に確認して返答しています。特にコナラは種類が多く、お問い合わせメールに写真を添付してこられます。

エサ場ってどんなところ?

山にどんぐりを撒くイメージの方がいらっしゃいますが、全く違います。都会の暮らしでは想像しにくい広い広い広い広い広い山で、やみくもにどんぐりを撒いても、クマに届く確率はほぼないでしょう。どんぐりを置く適切な場所を見つけることから大変な労力と時間が必要です。クマが通っている形跡、山に入る人の目撃証言、人里に降りないようくい止める場所、適切な場所がすぐわかるわけではないのです。そして重いどんぐりを山道、獣道で運ぶのも大変な労力です。険しい山道で担いで運ぶことの出来る人も少ないでしょう。どんぐりを置いた後は、クマが食べているのかどうかを確認します。クマの食べ方の特徴とうんちでわかります。カメラを設置して確認している場所もあります。どれだけの労力と時間が必要なのか。自然を破壊して、その調整を人がするのは大変なことだと気がつきます。どんどん減っていくクマ、痩せてガリガリのクマ、1匹でも助けたい活動で、現場から学び、より良い方法を見つけていきましょう。エサ場は緊急処置であり、森が再生されれば必要ないでしょう。

クマの生態と状況

どんぐりすてーしょん活動を進めていると、クマが里に来ないように、森に帰すためにどんぐりの植樹を始めた地域の人たちからメッセージをいただきました。クマと共生し、よくその生態を知る地域の人たちは「クマは本来、人目を避けて暮らす動物」と言います。そしてこれまでも主食であるドングリの実が不作の時は、人の知恵で作ってあるクマどめ林で食事をしていた、ところが最近は異常などんぐり不作が起こっており、クマ止め林がある地域でも、食べ物を求めて人里や住宅密集地にまで降りてきている、実際に捕殺されたクマは冬眠前で太るはずが痩せているとのことです。どんぐりすてーしょん活動によって、クマの生態と状況を知る機会ができ、皆さんに伝えることができる。テレビの報道ではわかりません。

絶滅していくクマ

九州では一部目撃証言あるようですが、絶滅宣言されたクマ。四国でも20数頭が確認されただけです。人の過剰な環境破壊と捕殺がクマを絶滅させています。人がクマの食べる実の木を大量に伐採して食べ物を奪った上に捕殺しては、絶滅していくことは誰にでもわかることです。空腹で人里に出るクマを見て、クマの数が増えていると思い込むのは愚かでしょう。本来の生息地の奥山の詳しい調査もせずにクマの数を推定しても、あてにできる数値が出るはずがありません。どんぐりのエサ場は、食べるものが無くて人里に来るクマをくい止めるためであり、現地調査の上送っています。日本中のクマのことを把握していませんし、把握できた現場にどんぐりは届けています。どんぐりすてーしょん活動をして、日本の野生のクマの研究が、予算がつかないのか大変遅れていることを知りました。理事長の米国在住の友人知人にクマのことを聞くと、庭に来るがそっとしている、クマと共生するために人が知恵を働かせる必要がある、日本ではクマの生態を把握できていないようだとのお話、指摘でした。

最後に

ご支援いただいた方、そして広く皆様にこうした実態をお伝えしたいのです。さらに詳しいことは、非公開インスタライブで理事長がお話しますので、リターンでご選択ください。