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閉鎖寸前の決断。コロナ渦でこそ実現する同業競合他社との共闘。職人工房存続をかけて

試行錯誤しつつも5年間地道に続けてきた職人育成。コロナ発生後、誰1人解雇せずなんとか踏ん張ってきたものの、状況悪化でついに閉鎖寸前に。何かを変えなければいけない。そう判断した私達の決断は本来競合関係にある同業他社との共闘でした。平時では実現しなかった技術交換で工房存続を賭けた海外進出へ挑戦します。

現在の支援総額

1,768,000

392%

目標金額は450,000円

支援者数

118

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/04/02に募集を開始し、 118人の支援により 1,768,000円の資金を集め、 2021/04/28に募集を終了しました

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閉鎖寸前の決断。コロナ渦でこそ実現する同業競合他社との共闘。職人工房存続をかけて

現在の支援総額

1,768,000

392%達成

終了

目標金額450,000

支援者数118

このプロジェクトは、2021/04/02に募集を開始し、 118人の支援により 1,768,000円の資金を集め、 2021/04/28に募集を終了しました

試行錯誤しつつも5年間地道に続けてきた職人育成。コロナ発生後、誰1人解雇せずなんとか踏ん張ってきたものの、状況悪化でついに閉鎖寸前に。何かを変えなければいけない。そう判断した私達の決断は本来競合関係にある同業他社との共闘でした。平時では実現しなかった技術交換で工房存続を賭けた海外進出へ挑戦します。

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こんにちは、古白川です。
仕事が終わると(というか力尽きると)椅子で横になったまま記憶なく即寝落ちで気づいたら朝、みたいな日々でSNSもほとんど見なくなってしまいました。

エアコンなしの屋上と1階を、裸にパンツ一丁の汗だく姿で木や鉄の塊を運んだり、壁に穴開けて粉まみれになったりというゴリゴリの肉体労働。
考えたらこの1年ずっとそんな感じな気がします。

よくインスタで見かける、頭でぼんやり想像していた爽やかでオシャレな海外起業ライフとはえらい違いやなぁ…と思いつつ「あともーちょいの辛抱じゃー!!」「放課後電磁波クラブ!」と奇声を発しながらパンツをクイッと引っ張り上げてハイレグTバックにしながら肘直角のフォレスト・ガンプ走りで階段を駆け上がる自称CEOにスタッフ一同苦笑いですが、朝から晩まで考える暇もないくらいまでとにかく動きまくり働きまくるというのも未来への不安を消すひとつかなとか思ったりもしています。

ずっとずっと暗い話が続いていたので、少しくらいフザケたり笑いがあってもバチ当たらんよなぁ…なんて思いつつ。

スタッフのみんなが楽しそうに働いてくれているのが唯一の救いです。

動画を載せたいんですが、一度youtube等に
UPしないとダメみたいなので今度挑戦します

そんなこんなの毎日で進展のあった活動をいくつか報告をさせてください。


<リターン製作中!>

現在、応援して下さった皆様へのリターンの製作を進めています。
革の部分は全て手縫い、真鍮部分も薬莢の弾丸を溶かすところから、ひとつひとつ色んな思いを込めながら、完全ハンドメイドにてお作りしています。

また、ECサイトのチケット(金券)発行やお名前掲の看板やウェブサイトなど、物理リターン以外のリターンも平行して準備中です。
共にリターン欄に「お届け予定11月」と記載していますが、もう少し早めにお届けできるよう頑張ります!

また、現在ECもしばらく代わり映えありませんが、次の写真撮影をした後に一気に新しいデザインのものを追加する予定ですので、ECチケットはその時にお使い頂くのが色々と新しいものが選べておすすめです。
(随時告知させていただきます!)




<技術交換開始!>

当初予定していた技術交換相手はAJ社1社だけの予定でしたが、さらに2社増えました。

ひとつはAJ社と同じくカンボジアの彫金職人のいる同業のJT社、もうひとつは中華系ベトナム人の運営する鐵工所T社です。
JT社とはAJ社ではできない鋳造関連の技術とレザークラフトのお互いの技術交換を。
T社からは機械を使わない特殊な形のネジやボルトのタップの切り方やダイスの使い方、大きめの金属の扱い方を学びます。
特に後者はシェムリアップではできる所がかなり限られているのでなんとか習得したいです。

もうひとつ、ミシンを使う会社とも技術交換の話をしています。

ベトナムからの使者
このおっちゃん、こう見えてめっちゃ凄腕なんです

<新スタッフ加入!>

技術交換でAJ社からうちに派遣される予定だった彫金職人の内の1人であるKinh君(キン君。皆にはケンと呼ばれています)がコロナ後仕事の激減により事実上の解雇状態になってしまったようで、その後市場で魚売りとして働いていましたが、彼から連絡があり「やっぱり魚売りではなく職人として働きたい。ボン(お兄さん)の所で雇って欲しい」と相談があり、私たちの会社で住み込みで働くことになりました。

「もう今日から今すぐ働きたい」と、急に勝手に家財道具一式全部持って来た時は驚きましたが、動機のある人は強いと思います。

周りからは聞いていましたが、孤児院育ちでいわゆる自閉症気味というか、少し変わった所があり、コミュニケーションが難しい部分がありますが、真剣な話を沢山しました。
彼の未来に投資します。

全く未知数でしたが、既に1ヶ月ほどレザークラフトのトレーニングをして簡単な直線の縫い物くらいであれば綺麗に縫うことができるようになりました。

相変わらず毎日の停電の中スマホとロウソクの灯りで
頑張ってくれています。

逆に2ヶ月目の現在は革職人のNary(ナリ)がKinhに彫金を習う形で進めています。


正直なところ、Kinhが来てくれたことにより技術交換の一つのゴールを半分達成してしまい、私達側としてはAJ社との技術交換に出向く必要性が少し下がってしまったのですが、AJ社には他にも派遣予定だった職人がいるので先方が必要としていれば引き続き行うつもりです。
(現在は先方にドバイから大量の注文が入ったそうで、少し先にお願いしますと連絡を頂いています)

とても面白いやつなのでこの時の事とKinh君についてはまた時間がある時に詳しく書きたいと思います。


彼は今、亡くなったReach(リー)が住んでいた部屋に住んでいます。

つくづく面白い(おかしな?)タイミングだなと思いますが、そういうのも運命みたいなことなのかもしれません。


<新作業所設置中!>

リターン製作と並行して、現在スタッフ全員フル回転で革工房の屋上に新しい彫金用の作業所を設置しています。


当初AJ社の代表と相談していたスケジュールはだいたい月に2,3度お互いの工房を行き来して行う予定だったので、自社工房に設備を設置するのはある程度段取りを覚えた後で…と考えていましたが、Kinhがうちに来たことで他所で学んだことを即自分達の工房で毎日必要な時に実践でき、より多くの時間をトレーニングの時間に充てることができるため先に作ってしまうことにしました。

何度も挑戦してはダメになっていた事だったので、一気に物事が進んだ感じがあります。

プロジェクト目標金額を超えて応援していただいたこともあり、最低限の必要工具として当初10万円に設定していた設備補強費を少し上げさせて頂き、揃える工具の範囲を広げました。(当然リターン原価やその他必要経費も大幅に上がってしまいますが、全て大切な投資と捉えています)

プロジェクト本文にも書いたように、商品を購入して頂いたり、応援して頂いた分をただ延命の為の固定費に充て消費してまた同じことを繰り返してしまうのではなく、今のうちに人や道具に投資し、先に繋がるような時間の使い方をして、最大限に活かしたいと考えています。

相変わらず国内の状況は良くならず、潰れる事業者があとを断ちません。
知人友人で苦渋の決断をした所も沢山あります。
世界中どこも同じだと思います。

うちも店舗を閉めて早1年数ヶ月になりますが、カンボジアは事業者の休業補償などないので、なんとか色々な手段で自分たちで道を切り拓いていく必要があります。


今回のプロジェクトに関しても一部批判をしている人がいる事も聞きました。

色々言いたい事もありますが、全ては自分で責任を取ると決めた上での決断です。

やってみて死ぬかもしれないし、結果笑われるかもしれません。

簡単に考えたわけではなく、散々悩んだ末にその時に最善だと思って決断して行動した事です。
それを間違いにしない為にも、多少時間はかかっても必ずひとつひとつ実現していくんです。


<この先の予定>

現地での状況がある程度落ち着けば、今回のプロジェクトのもうひとつの目標である日本を含めた海外進出のため、タイミングを見て一時帰国を予定しています。
日本国内でも登記をし、いくつか新しいチャレンジをします。
(いつも色んな想定外の問題が次々に起こるので、先に大風呂敷広げず、進んだことからひとつずつ報告しようと思います…)

今の世界の状況を見た時、現状維持しようとすると死ぬ。と思いました。
今回のコロナが起こらないとやってなかっただろうな…という事も沢山あります。
挑戦していきます。



決して器用な方ではなく、やることなすこと本当に遅くて情けなくなる時もありますが、ゆっくりでも確実に一歩一歩進んでいくつもりです。

長くなってしまったので、今度からは活動報告も短く、少しずつ行っていく様にしますね!

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!



放課後のフォレスト・ガンプ 古白川



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