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ガザで挑戦、ビジネスコンテスト! ビジネスを通じ、共に未来を創りたい!

天井のない監獄とも言われるパレスチナのガザ地区で、逆境に負けずソーシャル・チェンジを起こそうという起業家の卵がいます。われわれ「ガザビジ」は、未来を切り拓く若者の挑戦を支えるため、昨年に続き2017年も起業コンテストを開催します!(優勝者は世界の起業家と共に日本へ招聘)

現在の支援総額

648,000

43%

目標金額は1,500,000円

支援者数

33

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2017/08/01に募集を開始し、 33人の支援により 648,000円の資金を集め、 2017/09/29に募集を終了しました

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ガザで挑戦、ビジネスコンテスト! ビジネスを通じ、共に未来を創りたい!

現在の支援総額

648,000

43%達成

終了

目標金額1,500,000

支援者数33

このプロジェクトは、2017/08/01に募集を開始し、 33人の支援により 648,000円の資金を集め、 2017/09/29に募集を終了しました

天井のない監獄とも言われるパレスチナのガザ地区で、逆境に負けずソーシャル・チェンジを起こそうという起業家の卵がいます。われわれ「ガザビジ」は、未来を切り拓く若者の挑戦を支えるため、昨年に続き2017年も起業コンテストを開催します!(優勝者は世界の起業家と共に日本へ招聘)

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▼プロジェクト概要

はじめまして。Japan Gaza Innovation Challenge (略してガザビジ)の上川路です。

2007年6月以来、パレスチナのガザ地区はイスラエルにより10年以上、壁と鉄線で封鎖されています。「天井のない監獄」―たびかさなる紛争、40%を超える失業率、足りない電力と水の問題に苦しむ人々は、いつしかそんな言葉でガザを表現するようになりました。

しかしガザには逆境に負けず、運命を切り開こうという起業家の卵がたくさんいます。

われわれは、ビジネスという実際的な手段を通じ、そんな現地の若者と共に未来を創るべく、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の協力を得て、昨年ビジネスコンテストを開催。国内外のメディアに30回以上も取り上げられるなど、大きな反響を得ました。

また、昨年の優勝者・準優勝者であるマジッドとアマルという二人の女性は、われわれの企画した日本招聘、起業支援プログラムを通じ大きく成長し、今ではガザのソーシャル・アイコンとして活躍しています。

この取り組みを継続的なものとし、さらに発展させるべく、ガザビジでは今年も第2回のビジネスコンテストを開催します。

[ガザ訪問メンバー。瓦礫の中から何度でも立ち上がる]

▼資金の使い道 

今回いただいた資金は、優勝者の起業資金、またビジネスコンテストの開催費用、起業支援プログラムの実施資金へと使用する予定です。 (約150万円)

またさらに来春、世界の女性起業家と共にガザの女性を日本にお呼びし、議員会館や六本木ヒルズ、大学にてみなさまとの対話企画を予定しておりますが、150万円の第一目標を達成できれば、第二段階としてこの費用に活用したいと考えております。(約200万円)

[熱意溢れる起業家の卵たち。第1回目のビジネスコンテストより]

 

▼団体紹介

ガザビジは、国際協力やソーシャルというキーワードに興味を持ちつつも、もっと現実的に、途上国や紛争地域などの困った人たちに貢献できる方法がないかと考える若手社会人、学生が集まり、2016年に立ち上げました。

ビジネスという絵空事にとどまらない現実的な手段を活用し、「共に未来を創る」という思いでガザに飛び出したところ、国連や企業、NGOや省庁や大学などに所属する、多くの心ある方々の支援を頂き、2016年に初めてビジネスコンテストを開催することができました。

初めての起業と初めての支援、慣れないもの同士が泣いた笑ったを一緒に繰り返しつつ、起業家が大きく成長し、周囲にも影響を与えていく姿を目の当たりにし、われわれは起業支援の持つ可能性を確信しました。

今われわれは今年の第2回のビジネスコンテスト開催に向け、準備を進めています。

   

[ミーティングの様子] 

▼ガザの未来を変える可能性を秘めた2人の企業家のイノベーション

昨年のビジネスコンテストで優勝・準優勝を果たしたガザの素晴らしい女性2人、マジッドとアマルを紹介します。

ガザは、過去10年間で3度の戦争に見舞われ、建物の再建が喫緊の課題ですが、イスラエルの封鎖が続き、復興に必要なコンクリをはじめとする建設資材が不足しています。

そこでマジッドは、ガザ内の石炭火力発電所などから得られる灰を使い、コンクリートブロックを作ることを考えました。この製品は、環境にも優しく、コストも半分にできるというメリットがあります。

「灰を使って、ガザの建物を再建したい」ーその熱意あふれるプレゼンテーションに、われわれは圧倒されました。

[2016年ビジネスコンテストにて熱意溢れるプレゼンをするマジット]

 

チャレンジングな試みに当初はなかなか製品開発が進まず、事業化を断念することさえ考えていたというマジッド。

「女性は家庭で」という考えが強いガザでは、「婚期を逃すぞ!」、「女はラボではなくキッチンでケーキでも作っていろ!」といった周囲からの風当たりも強く、最後のチャンスをかけて挑んだのが私たちのビジネスコンテストでした。

ビジネスプランの策定、技術面の改善と課題は多々ありましたが、コンテストで優勝した後は、私たちの行う経営支援プログラムに加え、日本の大手ゼネコンである前田建設の子会社「株式会社JM」の大竹社長以下の力強い技術支援を受け製品開発を進め、試作品の開発を完了。

その製品は「Design to improve life」をテーマとしたデザイン分野最大の賞で、「デザインのノーベル賞」とも言われる「Index Award 2017」のファイナリストにノミネートされています。

以下はマジッドによる製品のコンセプトを説明する動画で、世界中で16百万回も再生されています。
(日本語字幕はボランティアの皆様に協力いただきました)

現在は大量生産を前に、ボストンの大学で短期間のプログラムに参加し、更なるパワーアップを図りつつ、Green Cakeのコンクリブロックを「いつか世界に広げたい」と夢を大きくしています。

 

 

 

 [2017年3月の招聘企画で講演をするアマル]

アマルは大学で機械工学を専攻した25歳の女性で、車いすや重量物の移動をサポートするキャリアを開発しています。

ガザでは、電力が使える時間が1日数時間に限られています。

一方で、戦争の影響で身体に障害を持って人も多く、電力を使わず小さな力で重量物をスムーズに移動することは大きな課題の一つです。

「エンジニアである自分がガザのために何ができるかを考えた」というアマル。大学卒業後は同じ思いを持った友人と共に「Sketch Engineering」を立ち上げ、コンテストでは見事準優勝を果たしました。

コンテストの前は、アマルも自分たちの製品が抱える課題をどのように解決すればいいのか苦心していました。

インターネットを通じ、日本をはじめとする海外の福祉機器メーカーの製品をみて、どうすれはこのような製品が作れるのか頭を悩ませていた彼女たちですが、3月の来日の際、ユニバーサルデザインの普及、コンサルティングに力を注ぐ「バリアフリーカンパニー」の中澤社長と知り合い、その縁を通じ、日本の福祉機器メーカー「株式会社サンワ」の美澤社長から設計、技術面での支援を頂けることになりました。

以下はアマルのチームが開発した昇降用キャリアを説明する動画です。

現在アマルたちのチームは美澤社長のアドバイスを受けながら、モノではなく車いすを運ぶキャリアを開発すべく、新製品の設計に取り組んでいます。

 

▼「天井のない監獄」厳しい状況に立ち向かう若者たち

[2階が吹き飛ばされた売店。営業は再開している]

2人の若き起業家の熱意とアイデアの背景には、厳しいガザの状況があります。

東京から約10,000km離れた、地中海に面したこの地域は、度重なる戦争と10年以上にわたって続くイスラエルの封鎖により苦しめられています。

特に2014年に起きた51日間に及ぶ戦争は、ガザの人々に追い打ちをかけ、3年経った今でも復興は道半ばです。

産業も発展せず、冒頭にも記載した通り、失業率は40%、特に若年層では60%と世界最悪のレベルです。

戦争で親しい人を失った悲しみ、先の見えない生活の中で、私たちの想像を絶するほどに厳しい状況に置かれているにもかかわらず、マジッドやアマルはそれを感じさせず、いつもポジティブです。

問題が山積しているからこそ、どうやったら課題を解決できるか考え、そして、「ガザのために何ができるか」、「自らの使命を果たさなくては」と困難に立ち向かっています。

そのような起業家の卵は2人だけではありません。

苦境にあるからこそむしろ、ガザの教育熱は高く、識字率は90%超。40km x 10kmの狭いエリアに12の大学が設立され、進学率は50%超に上ります。

スキルや知識を持った人材が育つガザでは、欧米やイスラム系のNGOや大学、Googleなどの企業の支援を受けたインキュベーションのネットワークも育ち始めており、これを受け、イノベーションの芽となるアイデアも少しずつ出てきています。

例えば、私たちのパートナーでもあるUNRWAが運営する職業訓練校では、廃棄されたパラボナアンテナを活用しての太陽熱式加熱器、ガザ産のヨーグルト、チーズ、中古車の部品から作ったMade in Gazaの車など、豊かなアイデアが生まれています。   

   [ガザ職業訓練校で開発された太陽熱式加熱器。単純な構造だが中央に据え付けたヤカンは3分でお湯が沸く]


                 [ハンユニス職業訓練校で開発、欧州の学生F1レースで入賞]       

先が見えない中、未来を案じても何も始まらない。

だからこそ、現状をどのように変えていけるか、今を精一杯に生き、未来を拓いていくしかないーガザにはそのような情熱に溢れる若者が多くいます。

しかし問題は情熱やアイデアがあってもチャンスがないこと。われわれはその「チャンス」を創るために活動しています。


▼日本とガザを結ぶ。日本だからこそできる支援

昨年8月のビジネスコンテストを起点に始まった、マジッドとアマルへの起業支援。

その中で私たちが重視しているのが、ものづくりや高度な人材といった日本の強みを活かすことです。

私たちは思いのある企業の方々から技術支援を中心とした素晴らしいサポートを頂いており、以下はマジッドが前田建設グループ「フジミ工研株式会社」を視察させて頂いた際の写真です。

[マジッドのフジミ工研視察]

ガザから出るのが生まれて初めてという2人にとっては、飛行機の旅も、日本で見るすべてのことが「初めてづくし」。

もちろん日本企業の最新設備を目にするのも初めてで、マジッドが目を輝かせてありとあらゆるものに質問を行っていたのですが、「私はまだ起業家の卵でしかないけれど、必ず大きくなって帰ってくる。その際はサポートしてもらうだけでなくパートナーになってもらいたい」と語っていたのが印象的でした。

約2週間のプログラムでは、タンザニア、インドネシア、ミャンマーの社会企業家の女性たちとともに、一橋大学や参議員会館、六本木ヒルズでプレゼンを行ったほか、経営者として必須の会計、財務、リーダーシップなどに関するレクチャーを「Mini MBA」と称し若手社会人が実施。

[一橋大学でのレクチャー終了後、タンザニア、インドネシア、ミャンマーで活躍する企業家たちとの集合写真]

 

 

[Mini MBAプログラム。財務・会計を講義する若手社会人と頭を悩ませる企業家たち]

更に、支援頂いているJM、バリアフリーカンパニーなど企業の方々との意見交換、工場視察、能登における国際交流など盛りだくさんのプログラムを実施しました。

Once-in-a-Lifetimeの得がたい経験をした彼女たちは、次世代のリーダーとして力強く成長しています。

 

[マジッドとアマル。日本に来てはしゃぐ2人]

マジッドは現在ボストンの大学で、イスラエルの若手起業家とともに短期MBAプログラムに挑んでおり、デザインのノーベル賞とも言われるIndex Award 2017のファイナリストとして、9月にはコペンハーゲンの授賞式に参加予定。

アマルはガザで日本訪問の報告会を開催。100名以上を集め、「誰かが助けてくれるのを待つのではなく、自ら動くべき。そうすれば応援してくれる人々が現れる」と参加者を鼓舞。多くの若者に影響を与えています

以下は少し長いですが、ガザの起業家2名を招聘した際に取材頂いたテレビ番組の抜粋です。

お時間ある際にぜひご覧ください。

▼2017年のビジネスコンテスト

2017年のビジネスコンテストは、8月12日(土)~14日(月)の3日間で行われます。

昨年の成果もあり、書類選考には2016年の40通から2倍となる80通が殺到し、嬉しい悲鳴を上げています。

農業、教育、ICT、スポーツ、太陽光発電、ゲーム、インキュベーション施設など実に様々な分野のビジネスアイデアが寄せられており、現地の提携インキュベーターとも頭を突き合わせ、当日へのビジネスコンテスト参加者を選考中です。

すでにメンバーの1人は、ガザ入りし、会場確保、パートナーとの協議を加速させており、今後約10名が続々と渡航予定。

[現地で準備を進めるメンバーの岩田と吉田(それぞれ写真右端、右から2番目の女性)。現地パートナーと共に]

日本に残るメンバーも日本での中継イベントや起業支援プログラムの拡充など、それぞれの持ち場で「誰もが挑戦できる世界」の実現に向け、力を尽くしています。

以下に我々の力強いサポーター、メンターでもある一橋大学イノベーション研究センターの米倉教授、UNRWAの清田保険局長の応援メッセージも紹介させていただきます。

 

【一橋大学イノベーション研究センター 米倉誠一郎教授】

ガザに希望を! 

カザ、360K㎡の閉鎖空間に180万人が封鎖され、いつ始まるか分からないイスラエルからの砲撃に怯える毎日が続いているそうです。そうした環境が長く続くと若者たちは未来への希望を失うという。

でも、1945年日本の東京や広島・長崎も焼け野原と化し、希望を失いかけたこともあったじゃないか。日本人だから出来ることもある。まったく、余計なおせっかいかもしれないが、僕たちはガザの若者たちと一緒にソーシャル・イノベーションを通じて希望について考えたいと思っているのです。

 

【国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA) 清田明宏保健局長】

ガザに関わる仕事をして5年半、何度も奇跡を見ました。 2012年と14年の2度の戦争の空爆の中、診察を続けた医師・ 看護師 。2014年の戦争で崩壊した家であった女の子。 将来は絶対医師になるんだと輝く彼女の眼 。

そして、2015年11月、 日本に来てくれたガザの子供達3人。 応援に集まった日本人を逆に勇気付け感動させた彼らの心。

そして、新たな奇跡が始まろうとしています。 失業率7割のガザで何故起業を、 との声を物ともせず乗り込んだ上川路さんと税所さん。 その二人をも完全に圧倒したガザの若者の将来に対する熱い決意。 このプロジェクトは絶対成功します。

そして成功させなければいけません。 人間に不可能なことは本当は無いのだ、 ということをこの世で最も困難な場所とも言えるガザで証明するた めに。皆様の協力をお願いします。

▼誰もが挑戦できる世界を目指して

物理的には遠く離れたガザと日本。その2つが結びつくことで、新たな可能性が生まれています。

私たちは、今年も第2、第3のマジッド、アマルが現れることを期待して、ビジネスコンテストの準備を進めています。政治的な解決は見えづらくても、諦めずに継続して、希望の種をまき続け、ガザの若者たちが挑戦できる世界を実現していきたい。

絶望しそうな環境の中で、希望を失わず、未来を見つめる起業家たち。

私たちは、ガザに人々がその夢を実現させ、未来に希望を見出すことができるサポートを継続していきたいと思います。ぜひ、新たな未来を創る起業家の挑戦を私たちと共に応援してください!

 

[2016年ビジネスコンテストの優勝・準優勝チーム]

 

最新の活動報告

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  • 今回、ガザでのビジネスコンテストに参加した方の1人、キズキの安田さんからのメッセージをお届けします。 安田さんは学生時代からパレスチナに関わり、卒業後は起業し、中退不登校向けの塾などを経営してます。昨年に引続き、今年もビジネスコンテストのプログラムの一環で、現地の起業家に自身の経験を話していただいたりしました。 [写真は最終日、優勝チームECO HOMEやガザのパートナー団体との夕食会。右から2番目が安田さん。後方の真ん中に写っているのが昨年の準優勝チームSketchのメンバーのガーダとアマル] ==== ガザに渡航した安田です。 今回は、昨年に引き続き、ビジネスコンテストに参加しました。 僕は大学時代に、本プロジェクト代表の上川路が立ち上げた「日本・イスラエル・パレスチナ学生会議」(イスラエル・パレスチナの学生たちを日本に招致する活動)に参加しました。 その時からパレスチナへの思いを強く持ち続けていましたが、大学卒業後は日本で起業し、今は教育・福祉関係の会社を経営しています。 けれども、このビジネスの経験が、少しでもガザの起業家たちの役に立てればと思い、2度目の参加となりました。 ****** ガザ到着初日、昨年夏の準優勝チームSketchのメンバーで、今年3月に日本に招致したアマルに街を案内してもらいました。 アマルは、昨年と比べて英語が流暢になっていました。 「初めてガザの外に出て、ちゃんと英語を使う機会があって、初めて人に伝えることが大事だと知ったわ。」 日本からの帰国後、映画を英語字幕で何度も見て単語や表現を増やした、と。 ガザという監獄の中で25年間生まれ育った若者が、ガザの外に1週間出るだけで、これだけ成長できるのだと知りました。世界における機会の不平等が優秀な若者の可能性を潰していることを、知りました。 その翌日、実際のビジネスコンテストが始まりました。まずは1次選考です。僕は審査員ではなかったものの、どんなビジネスプランが出てくるのか楽しみにしていました。 しかし実際には、あまりにプレゼンテーションのレベルが低く、戸惑いました。論理的に説明する力、審査基準を想像する力など、すべてが欠けていました。 「これでは、審査以前の段階だ・・・」 そのため、その日のプログラム終了後、僕は1チーム1チームを周り、「人に伝わるプレゼンテーションとは何か」レクチャーして回りました。   僕のアドバイスに対して、必死でメモを取る彼らの姿に手応えを感じながらも、 「翌日の最終選考で、良いチームを選べるのだろうか・・・」 不安が募りました。   そして翌日、最終選考でした。1次プレゼンを突破したチームのプレゼンを再度聞きました。 すると、どのチームもスライドをほぼ全て作り直していました。たった一晩の間で、10枚以上のスライドのほとんどを修正したのです。しかも彼らの母国語ではない英語で。 多分、ほぼ徹夜だったのではないかと思います。 一番熱心にスライド修正に取り組んだチームは、廃材から家具を作るチームでした。彼女らの最終プレゼンは素晴らしいものだったけれども、残念ながら彼女らは2位に終わり、優勝することはできませんでした。 けれども、彼女たちは僕に、とびっきりの笑顔で話しかけてくれました。 「日本にも行けないし、お金ももらえない。でもこのコンテストに参加して、本当に良かった。今まで知らなかったビジネスのことを、たくさん知ったわ。」 僕は起業家・経営者でありながらも、ビジネスそれ自体にはあまり価値を感じていません。便利な社会がより便利になったところで、人間の幸福はそれほど変わらないと思っているからです。 けれども、ガザでの起業支援は「普通のビジネス支援」とは決定的に異なります。 若年者失業率60%という仕事がないという絶望を希望に変えることができる。そして、我々外国人の支援によって「世界から見捨てられている」という悲しみも希望に変えることができる。 このプロジェクトは、確実にガザの若者たちに希望を与えています。 日本からは見えづらいかもしれませんが、多くのガザの若者たちが変わり始めていることは信じてください。  もっと見る

  •  昨年に引き続き、今年もガザでのイベント準備・運営を担当した岩田です。(ビジネスコンテスト最終日の写真。1列目の一番左が岩田) 活動報告などで何度も繰り返されていることですが、ガザを訪れると、彼らが直面している状況の深刻さに圧倒させられます。 ガザの人々に、生活の中で何が一番問題かを尋ねると、返ってくるのは 「全てだよ。ガザでは問題がないものはない。」という答え。 戦争中の話を聞くと、彼らが抱えているものの大きさが測り知れず、何も言えなくなります。 海辺でガザの美しいすぎる夕焼けを眺めながら、本当に私たちにできることがあるのだろうか、そう無力感を感じずには入られませんでした。  [ガザビーチでの夕焼け] でもそんな自分の小ささを痛感し、落ち込んでいる私を元気づけたのは、他でもなくそうした環境下でたくましく生きるガザの人々でした。 特に若者は、エネルギーと希望で満ち溢れている。 「あなたの夢は何?」 そうガザの若者たちに聞けば、ほぼ100%答えが返ってくる。 「医者になって、戦争で負傷した人たちを助けたい。」 「学校の先生になって、子供たちを教育したい。」 「エンジニアになって、ガザに灯をともしたい。」 自分たちの故郷、人々を想う、とても立派な答えが。   日本での高い自殺率や、夢を持てない若者の話を聞いた時、“ Life without Hope” そう表現した人がいました。 でもガザは、“Hope without Life”と。 個人的にとても共感できる言葉でした。   どんなに生活が苦しくても、困難に遭遇しても、ガザには常に希望があります。 ガザの家族が、2014年の戦争中に被害を受け、壁の一部が破壊されたままの家に招待してくれたことがあります。 そこで出会った17歳の少女イマンさんは、インターネットはもちろん、夜電気がない中キャンドルの灯だけで、医者を目指し毎日必死に勉強していました。 壁が一部ない家に暮らしているため、夜野良犬や泥棒に入られることも少なくないそうです。   [戦争で壁が破壊されたままのイマンさんの家] どうしたらそんな状況の中高いモチベーションを保ちつづけられるのか、単純に疑問に思い、聞いてみました。 「人生は短い。だから自分にできることを精一杯やって、思いっきり楽しまなきゃ。」 それが彼女の答えでした。  [写真中央の赤いヒジャブをしたイマンさんとその家族] 多くの方々の協力で不可能を可能にしてもらいガザに赴き、そこででかけがえのない人々と出会い、現実を目にし、痛みを感じ、希望を見つけた私たちには、この希望の芽を守り、ともに育てていかなければならない義務があります。 70年以上にわたり複雑化された政治は簡単には動かせない、リスクも高すぎる。だからこそ私たちが選んだ、ビジネスというより現実的・持続性のある手段。 私たちとともに、このポテンシャルで溢れた若者たちが、ガザの未来を築き上げるサポートをしていただけたらと思います。 残り2日、支援・シェア、どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る

  • 本日は、今年のビジネスコンテストの会場となったUNRWAガザ職業訓練学校のJamil Hamadd(ジャミール・ハマッド)校長のメッセージをお届けします!Jamilさんにはイベント開催にあたり多大なサポートをいただき、当日も審査員を務めていただきました。 *** このプロジェクトは、クリエイティブなプロジェクトを考えたガザの若者を前進させビジネスの世界に行けるよう促すための支援として、とても素晴らしいUNRWAと日本の協働事業と言えます。 このような支援は、ガザの若者が、慢性的に失業率が高い課題に対し、実践的な解決策を他者と積極的に考え始めるために最も価値があることです。また、このような取り組みは、コミュニティの課題に対して、経済的な解決策を自発的に考えることを促し、参加者は、コミュニティに対して愛着心を高めるために他者とどのように相互作用を生み出せるか、考えを共有したりネットワークを構築したりしながら、いかに効果的に広い視野でビジョンを立てることができるか、を学ぶことができます。 このイベントは若者たちに多くのことを教えてくれました。努力を重ねること、実践的な解決策を見つけるためにコミュニティで共有すること、生活での課題を乗り越えるために、経済的なアプローチに注力しながら、環境への配慮をしていくことなど。 運営側がとったアプローチは素晴らしく、日本から多くの成功事例を共有し、キャリアで成功するよう後押しするためのモデルを示してくれました。加えて、メンターたちは、異なる経験として、プロジェクトを行う上でのスキルの構築や、参加者の参考となるような、彼らが実際に直面している課題を話してくれました。 このようなアプローチによって、ガザの若者たちが積極的に交流を持つようになり、日本人にも、より良い未来を構築するにあたりボトルネックとなるものを乗り越えるための後押しをする機会となりました。このイベントは、まさに、平和な世界をあらゆる場所で作るために、経験を共有して互いに助け合い、真性なビジョンを持つという目的に向かって、国を超えた協働を成功させるための教訓を教えてくれました。 *** 先日ご紹介したインキュベーター・YousefやJamil校長のように、ガザには若者の起業を支援する方々が多くいます。高い失業率、封鎖された環境。状況は厳しいですが、日本からの人・資金・技術力などのリソースで、ガザの人々が直面している課題を一緒に乗り越えられればと思います。 ぜひ、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いします! もっと見る

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