皆さまこんにちは。KOLPONAの稲川望です。
昨日の綿貫共同代表のエッセイに引き続き、本日は私なりの思いを残してみることにしました。
日本における国際協力活動は、タイトルにあるように、「空間を超えた学び」としての価値をもたらし、それは現代にとって空間的に普遍なものだと考えています。
一般的に国際協力と括られる分野は、次第に専門的な知識と人材のキャリアという認識を帯びはじめています。もちろんそれも一つの切り取り方ではあると思いますし、日本語においては政治的な文脈から生まれた用語であることを考慮すると、それもまた一つの適切な帰結なのかもしれません。
しかし一方で国際協力には、もう一つの側面がまだ生きていると感じています。他者に自らをさらけ出し、協働の中に互いを分かち合う感覚です。それは、〇〇人や〇〇教という枠組みをこえ、一人の友人として、または心を支えてくれる存在としてそれぞれの人生に影響を与えます。
KOLPONAは、比較すれば明らかに後者を中心的な価値観におく存在です。キャリアとしての実績で誇れるものはそれほどありませんが、その代わり、現場で、素朴に汗を流してきた人たちが集っています。
だからこそ、伝えられるものは空間的に普遍的であると考えています。なぜなら、あらゆる社会的・政治的・経済的影響をかき分けて中心部へと潜っていくと、そこにあるのは1対1の人間関係が見えてくるからです。
これこそが、我々が経験した学びは日本でも同様に価値が存在する、と強く思う理由です。
時を超え、空間を超えて分かち合うものがあるはずです。
最近勉強をはじめた「現代アート」は難しい概念で、定義は非常に哲学的になります。
これを私なりに定義すると
「同時代を生きる人々にとって必要とされる価値観や課題に、影響を及ぼすことができる理念を含んだ人為的産物」なのではないかと考えています。
私は、KOLPONAの国際協力教育事業もこれと本質的には似通ったものなのではないかと考えています。つまり、同時代を生きる人々が人との共存のあり方を模索する限り、私たちの活動は価値を提供できる、ということです。
やや肩肘張った文章になりましたが、たまにはこんなことも書いてみたくなりました。
最後までお読みいただいた方々、ありがとうございました。