こんにちは、プロジェクトオーナーの宮崎です。
大変ご無沙汰しておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
パラオは昨年末より、コロナ感染者が急増し、現時点では国民の4人に一人は既感染者に該当する割合となっています。ほとんどの方が回復されており、現在感染者数は2月下旬より徐々に減少傾向にあります。Dolphins Pacificスタッフも、社内での感染予防に努め、日々の業務にあたっております。
今回は、プロジェクトの収支報告をさせていただきます。
本プロジェクトにおいて皆様から頂いた支援金は8月にパラオへ海外送金し、2021年9月より運用を開始させていただきました。昨年9月から今年2月まで約半年かけて、少しずつ大切に活用させていただきました。
皆様のご支援のおかげでこの半年間Dolphins Pacificは大変助けられました。あらためまして、スタッフ一同より深く御礼申し上げます。
皆様から頂いた支援金はプロジェクト本文に記載の通り、主に三つの用途で使用させていただきました。
①スタッフ援助
②施設の修繕費
③施設運営費
【内訳】
●CAMPFIREからの入金額:¥2,108,109
●パラオへの着金額:$18,995.39 (※海外送金時レート:1ドル=110.98円)
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①スタッフ援助として
$16350.00
②施設修繕費として
$1791.29
③施設運営費として
$802.48
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【補足説明】
●端数の$51.62はイルカ飼育管理にまつわる備品購入予算に加えさせていただきました。
●「施設修繕費」としての活用について
こちらはプロジェクト内で「台風被害を受けた施設の修繕に使用します」と記載したリターンのご購入額合計(¥184,500)を主に充てさせていただきました。桟橋や崩壊したテントを再構築するための木材や部品を購入するために使用させていただきました。
●「施設運営費」としての活用についてこちらは、イルカに直接的に関わるものもそうでないものも含め、多岐にわたり活用させていただきました。具体的には、以下の用途です。
・イルカ出産準備、仔イルカのモニタリングに関わる費用
(出産・育児用プールのライティング設置、夜間モニタリング用テント設置費用)
・ボートのメンテナンスに関わる費用
・発電機のメンテナンスに関わる費用
上記の用途で全ての支援金を使用させて頂きました。
皆様、誠にありがとうございました。
以下、長文となりますが、「スタッフ援助」にまつわるこの半年間のストーリーを皆様にシェアさせてください。
Dolphins Pacificはパンデミック以降、観光による収入が途絶え、依然運営困難な状況が続いています。私たちは、イルカたちの命を守ることを最優先事項とし、なんとか存続の道を探ってきました。
スタッフ一同、互いに支えあいながら進んできましたが、やはりトレーナーやパラオ人スタッフ個人の生活・安全が守られなければイルカたちを守ることも出来ないというのが、このコロナ禍で直面した現実でした。
スタッフも過酷な条件下のもとイルカたちの管理に携わってきましたが、2021年に入り、コロナの影響が長引くにつれ、スタッフの不満や不安が募り、スタッフ一同が心身ともに疲弊した状態でした。そんな中、本プロジェクトで頂いたご支援をスタッフに少しずつ援助金として分配することにより、スタッフ一同が本当に助けられました。
決まった金額を毎月分配することも出来たのですが、今回皆様から頂いた支援金をどのように活用するのが一番効率的なのかを熟考した結果、援助金の分配システムを作りました。
日々の業務を細分化しそれぞれにタスクコードを付け、スタッフ毎にその日どんな業務を行ったのかを記録しました。タスク毎にあらかじめ決まった金額を設定しておき、月ごとにこなしたタスク分の援助を受け取れるシステムで援助金の分配を行いました。
この方法を採用することで、パラオ人スタッフ・日本人スタッフともに「働いても働いても報われない」という絶望的な状態から抜け出し、モチベーションが維持されるきっかけとなりました。実際に生活に必要な援助が受け取れることはもちろんですが、こうした「気持ち」の変化も私たちチームにとっては大きな助けとなりました。
トレーナーだけではイルカたちを守ることはできません。ボートオペレーター、メンテナンススタッフ、オフィススタッフ、セキュリティ、全てのスタッフが適切に業務をこなして初めてイルカたちの安全が確保されます。そういった面でも、今回の支援金はDolphins Pacificにとってとても重要な役割を担っていたと思います。本当にありがとうございます。
最後になりますが、プロジェクトオーナー個人としてあらためてご挨拶させてください。
いつもパラオのイルカたちを応援していただきありがとうございます。
昨年11月にDolphins Pacificは20周年を迎えました。長年Dolphins Pacificに携わってきましたが、まさかこんな困難な状況下で20周年を迎えることになるとは思ってもみませんでした。この100年に一度とも言われる世界的困難な状況の中で、今私がここパラオにいることに意味があるとすれば、「自分にできる全てのパワーを注いでイルカたちのためになることをする」ということでした。
しかしながら、一昨年に引き続き再度クラウドファンディングを行うことは、正直なところかなり迷いがありました。実際に厳しいご意見をいただくこともありました。何度も何度も考えましたが、「やらないよりはやって後悔した方が良い」という気持ちと「少しでもDolphins Pacificの存続につながるのであれば」という思いから、今回のプロジェクトに挑戦させていただきました。
いざ蓋を開けてみれば、度重なるプロジェクトにも関わらず、たくさんの方にご賛同頂けたこと、本当に感謝しております。
また、パラオのイルカたちやDolphins Pacificを想う皆様の温かいお気持ちから、多くの方々の笑顔を生み出すというサポート・応援の循環を創出できたことは、Dolphins Pacificにとっても新たな可能性の1ページであったと思います。きっと、オンラインを通してパラオのイルカたちに出逢うことができた参加者の方々の記憶にも、残り続けることと思います。笑顔のきっかけをいただき、ありがとうございます。
なかなか先の見えない状況が続いておりますが、どうか皆様、時々パラオのイルカたちのことを思い出し、引き続き応援していただければ幸いです。
本当に本当に、ありがとうございました。皆様にパラオのイルカたちに会いに来ていただける日が再び訪れることを、心から願っております。
2022年3月9日
Dolphins Pacific
宮崎 ななこ
※本プロジェクトに関する活動報告は今回が最後となりますが、お問い合わせ等ございましたら引き続き宮崎までメッセージ頂きますようお願い申し上げます。