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声優・役者のお仕事をしながら、難病とお付き合いをしている、野下真歩様から応援のメッセージを頂きました!!!
野下様は、今回のどん底1日目―難病当事者が綴る45通の手紙ーの中に、手紙を書いてくださっている方のお1人です!応援のメッセージを頂き、本当にありがとうございます!
野下様の応援のメッセージ、ぜひご覧ください。
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この度「難病当事者が綴る45通の手紙」の1つを書かせていただくことになりました。
野下真歩と申します。
私は3年前に国の指定難病の疾病番号11「重症筋無力症」と診断を受けました。
とても簡単に言うと、筋肉が疲れやすく力が弱くなってしまう神経難病です。
当時は一人で起き上がる事もできず、呼吸をする筋力も低下していたのでとても危険な状態でした。
「どん底1日目」とタイトルにありますが、私は診断を受けても正直あまりピンと来なくて、へらへら笑っていたら医者に怒られました。
聞いた事のない病名でおまけに難病...?
すぐにインターネットで情報収集をはじめると、患者数の少ない病気である事に驚きました。そのため同じ病気の方の発信を見つける事にも限りがあり、違う病気の方や同じ投薬や治療を受けている方のものまで広く読み漁りました。
特に薬の副作用の辛さについては、医師からも伝えられていたのでその体験談を興味深く読ませていただいていました。
そうして読んだ物の中には、赤裸々に綴られた過酷としか言いようのない闘病の中でもとても前向きな生き様をみせてくれる人たちの言葉がありました。
入院中は落ち込んだり薬の副作用でハイになったりと情緒のコントロールに大忙しでしたが「自分だけじゃないんだ」と思えた事で悲観的にならずに自分を保つ事ができていたように思います。
気持ちを吐き出すよりは、鬱々と思考している方が落ち着く私にとって、文章や文字から共感を見つけることが自分には合っていたので、そういう点でも「本」という形になることに賛同しています。
難病患者のコミュニティやSNSの闘病アカウントで交流されている方々もいらっしゃいますし、覗かせていただくこともありましたが、そこに自分が入っていくことは性格上ハードルが高く。
情報や共感は欲しいのに人と関わることへの、苦手意識やストレス回避を優先したいという私のような人も中にはいらっしゃると思うので、そういう人にとっても「本」という形は手を伸ばしやすいのではないかと思っています。
また、ネットの情報というのは便利な一方で本当か嘘か分からないものが多いのも事実ですから、特にネットに疎い世代の両親は心配のあまり全てを疑ってかかり、私の病名すら信用できないと言って怖がっていた時期がありました。
そんな時にも当事者のリアルが「本」という形になって、そこにあれば少しの安心材料になるかもしれません。
私がある日とつぜん難病患者になってしまったように、いつあなたや周りの人が当事者になるかはわかりません。
もしもこの先、この本が側にある事で不安が和らぐ人が一人でもいるなら、この本はとても必要な本なのだと思っています。
最後になりましたが、私がこのプロジェクトを応援したいと思った一番の理由は企画者の安部さん自身が難病になった事を少しでもプラスにしようとする姿がかっこいいな、と思ったからです。
病気との向き合い方は人それぞれですし、同じ病気でも個人差があります。私の書く文章にも賛否両論あるかと思いますが、当時の自分の救いになるメッセージを届けたいと思います。
このプロジェクトに触れて少しでも何か感じていただけましたら幸いですし、お力を貸していただけましたらさらに嬉しく思います。
プロジェクトの成功とこの本がたくさんの方に届く事を心から願っています。