今日のご報告は
エヴァちゃんの事です。
エヴァちゃんを保護したのは2月。
チワワちゃんのように小さなキャバリアちゃんでビックリしました。
不治の病を持っていて、お薬が効かない子である事。
短命かもしれないとお聞きしました。
口も全く開かなかった時期もあるそうです。
私達が訳あって保護する前にも沢山の検査を重ねていらっしゃったようですが、元の病気が分からず、補足的に出てくる病気に対しての治療しか出来ず、少し症状も落ち着いた頃に私達団体の元でお引き受けしました。
2月に当会で検査しても確定診断出来るような病気は見つかりませんでしたが、血液検査も腹部エコーや心エコー、レントゲン等々正常値で一安心したのも束の間で、急激に悪化。
壁に飛ぶ程の噴射の下痢や血便。
一日中下痢の垂れ流し状態。
一日中続く重度の喘息症状と呼吸困難。
エヴァちゃんも不安なのか 苦しいのか キューキュー泣く事が多い子で。
預かりスタッフも、忙しい中ずっとエヴァちゃんに満点の愛情と可能な限り側にいてくれました。
折角私達の元に来てくれたのだから一刻も早く原因を突き止め治してあげたい。
頭の形や表情から水頭症も疑いました。
本当に数えきれない程の検査もし、通院もし、治療もしました。
落ち着いて完治したかな?なんて頃に譲渡会にも数回出てみてリフレッシュしてお友達と遊んだり。
今まで幾つか里親希望でお問い合わせもいただきましたが、お話が出る度にエヴァちゃんは、また症状が急降下し、一旦治療をするため、私達からお断りしたりお断りされたり。
他にも大きな病院の先生方のご意見も聞きながら先生方も私達も思いつく限りの検査を全て行いました。
院長先生も全国で症例の少ない怪我や病気を見つけて手術されている先生なのですが、その先生をも頭を悩ませる症状でした。
何故かエヴァちゃん、すぐにどんなお薬にも耐性が付いてしまい、また体調悪化に。
抗菌薬、抗生剤、ステロイド、新薬等、全てたった数日で効かなくなるのです。
早く根本的解決をしない事には、またすぐに耐性が付くばかりで、もう効くお薬も無くなってきていました。
今の医学ではまだ解決出来ない病気がある。
何十年活動しても、知らない事ばかり。
当団体は医療関係者や医療従事者がとても多く、エヴァちゃんの預かりスタッフも病気には詳しいスタッフですが、そんなスタッフでも頭を抱える程、重い症状に深夜まで、次に打つ手を何度も何度も相談してきました。
このままだとエヴァちゃんは喘息症状と下痢や下血が続けば誤嚥や脱水で死んでしまう、苦しそうで。
私も少ない経験値から古い記憶を呼び戻し、あれやこれや検査をお願いし、リスク承知でお腹を開いて生検を考えた事までありました。
エヴァちゃん
あまりに苦しそうで
とにかく少しでも改善するように、原因も分からず、治療薬も無くなってきて
先生になんとか快方に向かうよう懇願して困らせてしまった事もあります。
ステロイドさえも数日で効きが悪くなり、増量したり減薬してコントロールなんて夢のまた夢で。
そのうち、口から泡を吹くようになり酷い痙攣が始まりました。
あまりに発作が重積でしたし苦しそうですぐに夜、病院で発作止めの座薬と注射を打って貰いに病院へ行きました。
それでも発作が深夜まで続き、呼吸もおかしい。
深夜スタッフとも話し覚悟をしました。
動画には撮ってありますが、泡を吹き、あまりに酷い症状で
一昨日の夜は、里親様募集を停止し、エヴァちゃんの症状をお知らせし、皆さんにご説明しようかとも話し合いしていましたが、お互い気持ちが一致していたのは、エヴァちゃんの症状があまりに酷い状態なので公開に躊躇していた事でした。
電話を切り、
日付けが変わって
昨日、エヴァちゃん、
お空に帰りました。
まだ幼いエヴァちゃんに
短い間しか楽しい思い出をあげられなかったけれど、
私達が出来る思い付く限りのベストは尽くしたと思っています。
治療も大変だったけれど、ただ手をこまねいていただけではなく、現代医学の中で出来る事はさせて貰いましたし、何より忙しい中でしたが、エヴァちゃん楽しい思い出も出来ました。
体中ウンチだらけになってしまうので、毎日のようにお風呂に入れる事も欠かせません。
エヴァちゃんは苦しかったし頑張った事は間違い無いですが、解決のしない病気で、一日中壁や床の出血や下痢をお掃除し、喘息のような発作や痙攣に寄り添ってくれたスタッフ。中々出来る事ではありませんし、途中でお世話を挫折する事もなく最後まで愛情一杯で誠心誠意お世話してくれました。
本当に敬意と感謝の気持ちで一杯です。
エヴァちゃん、甘えん坊さんでとっても可愛い子でした。
こんなに小さな体で亡くなる直前、意識朦朧としながらもオシッコをしにヨロヨロ歩いてお風呂のマットがトイレシートに見えたのだと思いますが、そこまで頑張って歩いてオシッコをしたそうです。
最後まで見えない病気と戦い、それを受け入れ、自分でオシッコもして凄いワンコ、エヴァちゃんでした。
スタッフと待ち合わせ丁重に葬儀をあげてきました。
卒業っ子や我が家の子やスタッフのワンコやニャンコも眠る場所で、葬儀前にエヴァちゃんの事をお願いしにお参りに行きエヴァちゃんを送ってきました。
スタッフから葬儀前に里親の申し出がありましたので名前を一般社団法人SORA小さな命を救う会エヴァちゃんではなく預かりスタッフの名字が付きました。
エヴァちゃん絶対に喜んでいると思います。
エヴァちゃんとの別れはあっという間でとても寂しいけれど、エヴァちゃんが長い間抱えていた体の苦しみから解放された事にホッとする所もあり、今、放心状態でもあります。
エヴァちゃんの生きた証はちゃんとあるし、
エヴァちゃんから沢山の事を学んだよ。
いつかまた会える時まで
私達も諦めずに一歩、一歩頑張るから
お空から見守っていてね。
『生きる事』
そんな当たり前に出来そうな事が
出来ない保護っ子が沢山います。
一生なんて長そうできっとあっという間でとても短い。
だからこそ、命に向き合って一日一日を保護っ子達と丁寧に大切に生きようと思います。
エヴァちゃん、沢山の思い出をありがとう。
今まで4ヶ月間、エヴァちゃんが快方に向かう事を信じて毎週のように検査や治療をさせていただきました。
どれも対処療法にはなってしまいましたが、そのおかげで短い間でしたが思い出を作ってあげる事が出来ました。
それが出来たのも
皆様からの温かいご寄付やお気持ちがあるからだと感謝しています。
ありがとうございました。
エヴァちゃんの預かりスタッフのKさん
本当にお疲れ様でした。