こんにちは、ゲヌ代表の宮村です。
本日は、皆様にスペシャルなお知らせがあります。
ゲヌが応援しているセネガル現地のNPO、La Palabre(ラ・パラーブル)に外務省から資金がおりることになりました。
金額はおよそ1000万円です。
これにより、避難所は来年中に建設を完了することとなりました。
これまでの経緯
ゲヌは、キャディコイタさんと彼女の団体La Palabreを応援したいという気持ちで2020年4月に立ち上げられました。商品を作り、売上の10%を建設費用に充てようと活動を始めましたが、それだけでは建設が完了しないことは明らかでした。
キャディさんに、ゲヌからの支援を何に充てたいか、と聞くと、いつも「ソーラーパネル(電気)」という答えが返ってきました。でも、私は10年前にベルギーからやってきた大学生ボランティアが現地でソーラーパネルを設置しているところを見ていました。そのソーラーパネルがいまやボロボロに壊れてしまっています。
ソーラーパネルだけを設置しても、次のアクション(水道、屋根の修復、寝具などの設置、柵の設置など)が進まなければ、ゲヌのソーラーパネルも老朽化し、避難所プロジェクトは進まないのではないか...。
避難所の建設は一気に進める必要がある、と感じていました。
必要な金額はおよそ1000万円です。
そこへ、1つの情報が入ってきました。
草の根人間の安全保障無償資金協力
「開発途上国における経済社会開発を目的とし、地域住民に直接裨益する、比較的小規模な事業のために必要な資金を供与する」というもので、国ごとにおよそ1000万円が予算として割り当てられています。審査はまず現地の日本大使館で行われ、その後、外務省で最終決定が下されます。
在セネガル日本大使館に問い合わせたところ、2021年度、セネガルでは1団体のみを採用する予定だということでした。La Palabreの避難所建設が条件に該当するかを問合せ、該当するという回答を得ました。
この1000万円があれば、避難所が建つ!
狭き門ではありますが、希望が見えた気がしました。
お話するととても長くなるのでここでは省略させていただきますが、申請書は3月に無事提出されました。その後、長い長い審査があり、現地担当のファティマタさんは沢山の書類集めに奔走しました。
ゲヌの支援金が何に使われるのか、避難所はどのように建つのか、早く皆様にお伝えしたかったのですが、審査がいつ終わるか分からない状況で、お伝えすることができませんでした。そして正直、私自身も、どのようにすれば避難所が完成するか、ずっと模索状態でした。
外務省の審査に落ちたときに次の申請ができるよう、ゲヌでは資金を提供してくれる他の団体や機関を探す専門のインターン生にもきてもらい、落ちたらどの申請を出すか、目星をつけていました。
今月、無事にLa Palabreの避難所プロジェクトが正式に採択され、昨日12月22日(水)に署名式が行われました。
キャディさんの『切除されて』という本は、2007年に出版され、物語の最後は避難所の土地を購入したところで終わっています。
その14年後、なかなか完成しない避難所を日本政府が完成することになるとは、本を読んだ時の私は想像もしていませんでした。
避難所の建設については、セネガルのニュースサイトでも取り上げられていたようです。
https://www.seneweb.com/news/Politique/structure-d-accueil-des-femmes-victime-d_n_367055.html
ゲヌのこれから
ゲヌの売上は現在、アロハシャツ、ランチョンマット、ヘアバンド、フラットポーチ、トートバッグの売上の10%をブバカの養鶏への寄付、それ以外の商品の売上の10%はLa Palabreへの寄付となっています。
養鶏は来年2月に小屋を増設し、「寄付」という形では支援を終了する予定ですので、それが終わりましたら、今後はすべての商品の売上の10%が、La Palabreへの寄付になる予定です。
La Palabreへの寄付は、外務省からの資金援助によって避難所が完成するまで大切に保管し、完成後の運営費や消耗品、あるいは女性たちの職業訓練など、必要な支援にまわしたいと思っております。
最後に
外務省の採択を聞いて、キャディさんは涙を流して喜びました。
Merci d'avoir cru en moi Nobuko. (私を信じてくれてありがとう、ノブコ)
キャディさんからの言葉に、胸がキュッとなりました。
これからも、避難所の完成後、女性たちを安全に避難させることができるまで、そして将来的に職業訓練をして女性の自立を支援できるまで、La Palabreを応援していきたいと思います。
ゲヌを応援してくださっている皆様、いつもありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ゲヌ代表 宮村暢子