皆さま、こんにちは!
ゲヌのNPO担当のたまきです!
1月末にGueneu有志メンバーとセネガルのLa Palabre代表Khady(キャディ)さんと避難所建設指揮担当のFatimata(ファティマタ)さんとでお話し会を行いました!
現地の様子避難所の建設、FGMに関してなど、様々なトピックで次々と話に花が咲き、当初想定していた時間を超えても質問が止まない状況でした。今回はそんなお話し会での様子を、実際のQ&Aを交えながらご紹介します。
皆さんに、現地の様子や避難所建設についてなどのセネガルの「今」について少しでも知っていただくきっかけになれば幸いです。
※下記一部に直接的な表現を含みます
La Palabre(ラ・パラーブル)とは?
セネガルをはじめたとしたアフリカ諸国におけるジェンダー平等を目指す団体で、特にFGMや強制結婚撤廃に向けた女性への支援や子どものケアを行っている団体。(HPはこちら) 現在は外務省の助成金を受けながら(このお話の詳細はこちら)性暴力を受けた女性のための避難所をセネガルのティエスに建設中。
<Q:避難所建設について>
避難所建設を決めた当時は、周囲住民の理解も得られず、もがき苦しんだ時期もありました。私たち自身、性暴力を受けた女性を守るための避難所の必要性・重要性を痛感していたため粘り強く周囲との対話を続けていきました。その結果、少しずつではありますが見方が変わり始め、現在では私たちの活動を理解し支えてくれる人も増えてきました。
<Q:セネガルでの性暴力の現状について>
最近目にした事件としては13歳の少女に対するレイプです。
レストラン経営を行っている母親を手伝っていた少女は、顧客の一人である62歳男性のもとに昼食を定期的に配達していました。その男性は、少女が自宅に昼食を運ぶたびにレイプなどの性的な暴力を加え「母親にこのことを言ったら殺す」と脅し続けました。
ある日、母親が少女のお腹が大きくなっているという異変に気付き病院に向かいました。その時すでに彼女は妊娠7か月でした。
母親はLa Palabreに「近所の人たちの視線から逃れるためにも少女を出産まで匿ってほしい」と懇願してきました。しかしながら、La Palabreとして少女や母親に助けの手を差し伸べたくても、少女の心身の健康を心から心配していても、避難所が建設途中であるため彼女を受け入れることはできませんでした。現在は、La Palabreとしても病院の処方箋代援助など自分達でできうる限りの支援を行っており、この事件は裁判にかけられています。
補足:セネガルでの性的犯罪に関する法制定について
セネガルでレイプなどの性的犯罪に関しての罰則等が制定されたのは2020年のことです(概要:強姦罪には最低懲役10年が言い渡される・裁判学館がDNA鑑定などの詳細な調査が可能)
La Palabreも法的に犯罪とみなされるよう働きかけを行った団体の一つです。
※参考記事(Libération : Au Sénégal, des militantes obtiennent que le viol devienne un crime/publié le 26 février 2020)はこちら
<Q:La Palabreで活動を続けることへのモチベーションについて>
自分の住む地区であるティエスで「悩み苦しんでいる人を救いたい」と思い活動を始め、最初は一緒に活動をしていく素敵な仲間探しにとても苦労しました。セネガルでは、性的な暴力を受けた女性が居場所を失い、行く当てのない人たちが他の家族の元で居候をせざる得ない状況にあるのも現状です。このような人たちを迎える居場所をティエスに作ることが私たちのミッションであり、この願いはいつの日か必ず叶うと強く信じています。
<Q:代表宮村との出逢いについて>
人生の中で一番美しい出逢いで、大切な家族・パートナーであり最も信頼を寄せる人の一人です。実際にセネガルに来て、避難所の建設の話に真摯に耳を傾け、時には話を聞きながら涙を流す場面もありました。信頼できる彼女が私たちの活動を支えてくれているからこそ、避難所完成に向けて着実に近づいています。他のGueneuのメンバーやLa Palabreで活動してくれているスタッフ含め、関わっているすべての人に感謝しています。
<Gueneuをサポートして下さる皆様へのメッセージ>
自然等が美しい国はアフリカ諸国の中でも多くありますが、セネガルは最も人々を温かく迎えてくれる国だと思っています。FGMをはじめとした女性に対する性暴力が行われている事実に対して、私たちは避難所建設を進め一人でも多くの人を支えていきたいと思っています。Gueneuを通じて、日々温かく支えてくださるすべての皆さんに感謝いたします。
お話し会を終えて:参加メンバーからの感想
今回のお話し会を踏まえて、メンバー(Gueneuのインターン生)がどのように感じ考えたのか感想を伺ってみました!
私自身、特に最近起きた性暴力事件のお話はとてもショックで、聞いた後「何かそもそも私は出来るのだろうか」という無力感にかられました。
避難所の建設のお話にも出てきましたが、叶えたいことを実現させるためには、単調ではない道を突き進み、時間をかけてじっくりと自分自身や周りの思いや向き合い悩むことが時に必要になるかもしれません。
アフリカの諺にも「 If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. ( 早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め)」という表現がありますが、一人では「できないな」と思うことでもその思いや情熱を他人に伝え・分かち合い手を取り合うことで、背中を押してもらえたり前に進む一契機になるかもしれません。
一人で出来ることは例え大きなことではなくても、自分自身の中の内なる「こんな世界だったら良いのに・こうしてみたい」という声を踏みにじることなく、時に周りと協力しながら目指す出口へ歩みを止めずに突き進むことが大切なのではないかと改めて感じました。
分からないなりにも諦めずに叶えたい方向へ歩み続けることが、一人ひとりにとって豊かな未来を描けると信じて。
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