opt duo Inc.代表の山岸です。
おかげさまで「MAL for outdoor」は目標達成をすることができました。
ありがとうございました。自分たちのてがけた製品がみなさんに受け入れられるということに大きな喜びを感じています。そういう点でも、眼鏡の仕事は私にとっては天職そのものですが、今回は、私が眼鏡業界に入ったきっかけについてお話したいと思います。
私の父は、私が大学生の時に勤めていた眼鏡卸会社から独立し、「オプト.デュオ」を立ち上げました。当初、眼鏡の卸販売だけでしたが、90年代後半から多く登場した「コンセプトショップ」といわれる眼鏡店のオリジナルフレームの製作に携わるようになりました。
「コンセプトショップ」とは、国内外の眼鏡のハウスブランド(眼鏡専業ブランド)をオーナーのセンスでセレクトした眼鏡店のことです。
コンセプトショップのオーナーたちはパリやミラノの展示会にハウスブランドを買い付けに行っていました。大学院で民俗学の研究をしていた私は、父をサポートして彼らと同行し、そこで見た眼鏡に今までの既成概念が崩れてしまうくらいの衝撃を受けました。
鯖江で生まれ育った私は、眼鏡工場も近所にあり、父の勤め先も眼鏡卸会社という身近な存在であったためか、眼鏡のことを「大量に作りだされる没個性的な日用品」としか見ていなかったかもしれません。
しかし、父の手伝いを通じて触れた、コンセプトショップや海外展示会に並ぶ国内外のハウスブランドに強い感動を覚えました。機能性やファッション性、どれをとっても初めて見る眼鏡デザインの多様性に心を奪われました。
父も忙しそうでしたし、自分も眼鏡の仕事に携わってみたい、ハウスブランドを作ってみたいと思い、民俗学の研究を志していましたが、修了と同時にそのままオプトデュオに入社したのです。
それから約20年。日々、新しい眼鏡のデザインに頭を巡らせ続けています。