皆様へ
長らくご無沙汰しておりましたこと、心よりお詫び申し上げます。前回の活動報告から1年以上の時が経ち、この間、皆様にはご心配とご迷惑をおかけしたことと存じます。
遅くなりましたが、これまでの成果と今後の展望について、ご支援いただいた皆様にお伝えさせていただきます。
現在、私は農業ロボットについてより深く理解し、専門的な知識を得るため、三重大学の博士後期課程に復学しています。そこで、雑草を根っこごと除去する農業ロボット開発の研究に全力で取り組んでいます。この研究は、農業の人手不足や高齢化の問題に対応するため、手間のかかる除草作業を自動で動くロボットで効率よく行えるようにすることを目指しています。
研究の現状としては、効率的に雑草を根ごと完全に除去可能な機構を搭載した除草ロボットシステムの開発に取り組んでおります。具体的には、雑草をうまく抜くためのツールの選定や、除草ツールの形や力加減の最適化、そして不整地走行が可能なロボット本体の開発を進めています。
現在、除草ツールを搭載した四輪駆動ロボットの試作機を製作し、実際の圃場で除草実験を実施しております。ロボットの外観や詳細については、論文投稿の関係で公開を控えさせていただいておりますが、皆様のご支援により着実に研究が進展していることをお伝えできることを嬉しく思います。
また、障がいのある方が遠隔でロボットを操作するシステムの開発も継続しております。この取り組みの一環として、筋ジストロフィーの学生さんの大学での生活に密着させていただき、ロボットへの要望や技術的な課題について貴重な洞察を得ることができました。
さらに、福祉ロボットや農業ロボットを開発しているチームとの連携も進んでおり、国立障害者リハビリテーションセンター様や株式会社Field Works様とのつながりも生まれました。この協力関係によって、より実用的で効果的なロボット開発が可能になると期待しています。
私たちの研究は、農業従事者の身体的負担を軽減し生産性を向上させることや、働く意欲のある方々に新たな就労機会を創出すること、持続可能な農業を実現することを目指しています。また、若い世代の農業への関心を喚起し、農業の未来を明るいものにすることも視野に入れています。
皆様のご支援により、このプロジェクトは着実に前進しております。今後も研究開発に邁進し、社会に貢献できる成果を上げられるよう尽力してまいります。
引き続きのご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
乙幡陽太
2024年7月29日
三重大学での研究内容:https://hakasesien.mie-u.ac.jp/researcher/researcher03.html
国立障害者リハビリテーションセンター様:http://www.rehab.go.jp/
株式会社FieldWorks様:https://sites.google.com/fieldwork-s.com/fieldworks/home?authuser=0