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『オーケストラを奏でる菩薩』阿弥陀二十五菩薩を未来に残したい:西国五番葛井寺

『阿弥陀二十五菩薩』は阿弥陀如来を中心になど全27体のほとけ様の楽団です。楽器を奏で、楽しく舞を踊り、そして優雅に空を飛ぶ様子など様々な姿で往生者を極楽浄土へ導く姿は圧巻です。来迎像の彫刻例は極めて少なく大変貴重ですが、長年の老化により傷みが激しく早急に修復し未来永劫に守りたいと思っています。

現在の支援総額

4,106,138

136%

目標金額は3,000,000円

支援者数

256

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2023/01/20に募集を開始し、 256人の支援により 4,106,138円の資金を集め、 2023/03/05に募集を終了しました

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『オーケストラを奏でる菩薩』阿弥陀二十五菩薩を未来に残したい:西国五番葛井寺

現在の支援総額

4,106,138

136%達成

終了

目標金額3,000,000

支援者数256

このプロジェクトは、2023/01/20に募集を開始し、 256人の支援により 4,106,138円の資金を集め、 2023/03/05に募集を終了しました

『阿弥陀二十五菩薩』は阿弥陀如来を中心になど全27体のほとけ様の楽団です。楽器を奏で、楽しく舞を踊り、そして優雅に空を飛ぶ様子など様々な姿で往生者を極楽浄土へ導く姿は圧巻です。来迎像の彫刻例は極めて少なく大変貴重ですが、長年の老化により傷みが激しく早急に修復し未来永劫に守りたいと思っています。

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『ご挨拶』

葛井寺令和大改修事業 阿弥陀如来と二十五菩薩修復のプロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。
葛井寺の副住職 森 崇紘(しゅうこう)と申します。

先ずお寺の名前は葛井寺は『ふじいでら』と読みます。西国三十三所観音霊場第五番の札所で、かつて近鉄バファローズが本拠地を構えていた大阪の藤井寺市にあります。お寺の名前も市の名前も『ふじいでら』です。

本尊は実際に千の手を持つ国宝の千手観音菩薩坐像で多くの方々にご信仰をいただいておりますが、実はもう一つ文化財として未来へ繋げるべく仏像(群)がいらっしゃいます。それは、阿弥陀如来を中心に27体の菩薩がそれぞれ楽器を奏でオーケストラを形成する「阿弥陀二十五菩薩迎接像(あみだにじゅうごぼさつごうしょうぞう」です。迎接(ごうしょう)とは仏教用語で、ほとけ様が臨終の際にお迎えに来られ、極楽西方浄土(西の彼方にある仏様の住む極楽世界)へ導くという意味があります。つまりこの像は阿弥陀如来と二十五菩薩による迎接の様子を表している像群なのです。

改築前の安置されていた様子

「極楽浄土へのお迎え」や、「臨終」などの言葉を聞くと、暗く寂しい印象を持ってしまうかもしれませんが、このほとけ様方は明るく軽快にそして颯爽と天空から私たちの為に舞い降ります。楽しく楽器を奏でる仏像、優雅に舞を踊る仏像、決して悲しい場面を表しているものではありません。人は必ず次のステージに向かう日がやって来ます。その日を明るく迎え、良いところに導いてくれるほとけ様です。

しかしこの仏像群は境内の西側の御堂(阿弥陀二十五菩薩堂)に江戸初期の造立以来長らく安置されていましたが、御堂(おどう)の傷みによる雨漏りや隙間風の影響を多く受けてしまい、大変傷んでいる状況です。

阿弥陀如来は180センチ、その他の菩薩はそれぞれ120センチ余りと非常に大きく、専門家の先生方による文化財保存修理の調査では、「等身大に近く、この規模の阿弥陀二十五菩薩像が装飾品をほぼ完備し残っている例は極めて珍しく、大変貴重」である事がわかりました。そして、藤井寺市では貴重な「歴史遺産」を保護する為「藤井寺市文化財保護条例」を定めており、令和3年には「藤井寺市指定文化財」にも登録されました。また、令和4年11月には記念講演会も開催されました。

記念講演会の様子

ところが修理の予定・計画を進めていた矢先、コロナ禍で参拝の方々が減少し仏像を修理する事が困難になってまいりました。それでも、なんとしても修理事業を成功させる為に、クラウドファンディングに取り組む事を決断した所存です。皆様のご支援とお力添えをいただきながら、極楽浄土を祈る人々の願いと、当時の人々の生活を物語る歴史を未来に伝えていきたいと思っております。皆様の温かいお心遣いをいただけましたら幸甚でございます。

新型コロナウイルスの感染拡大、気候変動によるさまざまな災害、また欧州での戦禍、私たちを取り巻く環境は日々変化し対応せねばなりません。仏様が明るい未来に導いで下さいますよう願いを込め修復作業に取り組む所存でございます。


『このプロジェクトで実現したいこと』

先ずは傷みの激しい普賢菩薩修理を始めたいと思っています。現在当山では仏像の修理と合わせて、修理を終えた仏像をお祀りする御堂(阿弥陀二十五菩薩堂)の解体修理工事も進められております。最終的には阿弥陀二十五菩薩堂に二十五体の仏様が囲む荘厳な世界を作ってみたいと思います。新しい御堂は位牌堂と納骨堂を完備しご自由に身近に参拝していただく事のできる御堂となります。



『お寺のご紹介』

本尊千手観音様の絵画

葛井寺(ふじいでら)は古代氏族葛井氏の氏寺として、7世紀中頃の白鳳期に建立され西国三十三所観音霊場の第五番札所として広く信仰をいただいております。 本尊の千手観音菩薩坐像は国宝に指定されており、頭上に十一面をいただき、錫杖(しゃくじょう)や宝輪(ほうりん)、数珠(じゅず)などをもつ「大手」と、孔雀のように拡がる1001本の「小手」、そして正面の合掌手を合わせ、実際に1041本の手をお持ちの観音様です。千本以上の手を持つ千手観音は我国では唯一と言える遺例で、端正な顔つきに、のびやかな肢体、そして千手という超人的な姿を自然な調和をもってあらわした像容は天平彫刻の粋を集めた観音像です。また、 四脚門は豊臣秀頼による寄進で、桃山様式をよく伝える建造物として国指定重要文化財となっています。 境内には紫、白、ピンクの藤棚があり毎年4月には満開の藤の花が咲き境内が甘い香りに包まれます。


『プロジェクトを立ち上げた背景とこれまで』

葛井寺は2025(令和7)年に草創1400年、本尊開創1300年の記念の年を迎えます。なんとしてもその記念の年にはお寺を整え、未来永劫にこの古刹を守り伝えなければいけません。

①令和2年5月葛井寺文化財保存活用委員会が設立

②5月南大門塗装修繕耐震補強工事開始

③令和4年5月阿弥陀堂解体修理を開始

④7月南大門の修繕、耐震工事完工、開門式を執行

⑤令和5年1月クラウドファンディングによる仏像1体の修復を開始予定

後世に法灯を繋ぐべくプロジェクトが開始されました。

修繕された南大門


『各方面からの応援コメント』

藤岡穣先生(大阪大学大学院人文学研究科教授、葛井寺文化財保存活用委員会委員長)

 葛井寺は平安時代以来の西国三十三所観音霊場の札所として、また奈良時代の御本尊千手観音が伝わることでよく知られている。それゆえ、古代の姿ばかりに注目が集まりがちだが、今に伽藍をとどめているのは時代を超えて脈々と信仰を集めてきたからに他ならない。享保16年(1731)建立と伝える二十五菩薩堂は、そうした葛井寺の江戸時代における庶民信仰をもっとも雄弁に物語っている。二十五菩薩堂には阿弥陀三尊と24体の聖衆(菩薩)が安置される。阿弥陀は180㎝、阿弥陀にしたがい、あるいは楽器を奏でる菩薩たちは120㎝前後を測り、それらが居並ぶさまはまさにスペクタルと言え、拝するものを恍惚の世界に導くようである。平安時代に阿弥陀の極楽浄土への信仰が始まって以来、多くの阿弥陀二十五菩薩像が表されてきた。しかし、彫像で、しかもこれほどの規模の阿弥陀二十五菩薩像が完存するのは全国的にみても稀少で、信仰のうえでも芸術的にもきわめて貴重である。それを永く未来に伝えるため、修理へのご支援をお願いする次第である。

岡田一樹氏(藤井寺市市長)

 藤井寺市内には世界遺産に登録された古市古墳群、葛井寺が所蔵する国宝千手観音菩薩坐像など多くの貴重な文化財があり、当市の歴史の深さがまちの大きな魅力となっております。阿弥陀如来及び二十五菩薩につきましては、その希少性などから、昨年度に本市の指定有形文化財となりました。現在、修復作業が続けられておりますが、地域の大切な文化財を地域の力で守っていくために皆様方のご理解ご協力をお願いいたします。



余江 岳央氏(修理師、株式会社さわの道玄)余江岳央氏(修理師、株式会社さわの道玄)

 今回修理に携わらせて頂きます余江と申します。拝見させて頂いた仏像の保存状態ですが、安置されていた建物の雨漏りなどの悪条件の環境下と経年劣化によってかなり傷んでいます。特に表層の金箔がひどくめくれ上がっている箇所が無数にあります。そもそも、その金箔は漆が塗られた上に貼られているのですが、通常の修理方法であればめくれてしまった箇所は全て除去して新しく漆を塗り金箔を貼り替えるのが主流です。更に広範囲にめくれ上がった金箔を元に戻すことは難しいと考えられていますが、今回の修理は他では殆ど見る事のできない手法で修理を行います。 
それは『漆塗膜の剥落止』です。一般的に『剥落止』自体あまり聞きなれない言葉だと思いますが、剥落止自体は文化財修復の技法であるのに対し、今回は水に溶解しないめくれ上がった漆塗膜を元に戻す作業を行います。文化財修復業界でも稀な修理なのです。精一杯頑張らせて頂きます。


実施スケジュール

①4月初旬、塗膜(とまく)が剥離(はくり)しないよう塵埃(じんあい)除去

②剥落止(はくらくどめ)<4〜8%の膠水を塗膜へ注射器等で含浸>

③膠水(にかわすい)にて和紙を貼り付けて含浸

④膠水を塗布し浮いてくる汚れを吸収紙で吸い取る

⑤精製水で和紙をぬらして剥がす

⑥浮きやめれている箇所を熱圧着する

⑦木地修理(欠損部新調)

⑧補色(既存塗膜の保存を基本とするため、木地が露出している部分)

最後に

仏像修復には1体につきおおよそ400万円が必要です。

全ての御像には剥離や剥落が見られ尊容を害している状態です。仏像が造立された当初の綺麗で美しい御姿に戻すのであれば金泥彩や剥落部分はすべて取り除き、木地を表し漆箔等は施工しない方法(修復作業としてはこちらの方がシンプルで簡単)もありますが、剥落や欠損にも数百年間人々を見守り続け、耐え抜いてきた仏様と人々の歴史が詰まっていると考えます。傷ついた部分を拭い取るのではなく、それも丁寧元の状態へと戻すことが、歴史保存へと繋がっていくのではないでしょうか。敢えて難しい修復作業を選択する形にはなりますが、今までの歴史を守り大切に伝えていく所存です。

先の日本が、未来の世界が少しでも輝いていられるよう仏様は人々を守り、照らし続けます。このご縁が皆様と葛井寺とを結ぶものになり、修復工事の無魔城満(むまじょうまん)と皆様に福が降りますようお祈り申し上げます。


今回のプロジェクト以外に令和大改修事業では既に終えた「南大門の朱塗り替え、耐震工事」と今回の「仏像修復」、また「阿弥陀堂の解体再構築工事」が控えております。多くの時間と年月がかかり、もちろん多額の費用が必要であり、総額『5億円』を越える大きな事業です。到底お寺の資金だけでは完工させる事は間違いなく不可能で、多くの皆様のご協力、ご支援を持ってなんとか成満させたいと思っています。今回のクラウドファンディングでのプロジェクトを皮切りに全27体を修理していく所存です。

プロジェクトの進捗はネットで随時ご報告させていただきます。支えてくださる皆様はもとより、日本全国の信者様に愛される寺院として精進する所存でございます。コロナ禍で皆様も大変な中、このようなお願いをさせていただきます事をお許し下さいませ。

西国五番札所 紫雲山 葛井寺

<メールによるお問い合わせ>info@fujiidera-temple.or.jp

<電話>072-938-0005

■ 特定商取引法に関する表記  
●販売事業者名: 紫雲山葛井寺     
●代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名:森崇紘  
● 事業者の住所/所在地:〒583-0024 大阪府藤井寺市藤井寺1-16-21 
● 事業者の電話番号:Tel: 072-938-0005 

最新の活動報告

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  • 今回のプロジェクトも残り6時間となりました。目標の300万円を大幅に超えるご支援を賜り、皆様に先ずは御礼を申し上げます。クラウドファンディングのプロジェクトは今日で終了となりますが、大改修の工事はまだまだこれから本番を迎えます。令和7年の本尊千手観音様開眼1300年記念と二十五菩薩、そして阿弥陀堂の落慶に向けて引き続き精進していく次第でございます。そして、活動報告を見ていただきありがとうございました。合掌葛井寺 森崇紘 拝 もっと見る

  • 定自在王菩薩です。塗膜が剥がれた状態は何度見ても痛々しく、申し訳ない気持ちになります。今回のプロジェクトも最終の最終を迎えましたが、改めて修理師さん、仏師さんの技術の高さを知りました。剥落止めをして塗膜を元の状態に戻すだけで随分と綺麗なお姿に戻られました。本来のお姿に戻りつつありますが、これから金箔をつけ、古色をします。 もっと見る

  • 光背(こうはい)

    2023/03/03 21:00

    光背も酷い傷みです。台座に差し込む形式になっていますが、光背も傷み、台座の差込口も腐っています。光背も本体や台座と同じくほこりを取り、剥落止めを施します。 もっと見る

コメント

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  1. 2023/02/23 14:36

    返礼品の散華の制作が終わりましたら、デザイン等お知らせください。

    1. 2023/02/24 11:56

      ご支援ありがとうございます。現在画家さんに制作していただいておりますので、デザインができましたらお知らせ致します。


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