こんにちは。LIFE事務局長の米山です。
本日はインドネシアのスンバ島で始まった栄養改善事業をご紹介します。
このプロジェクトは味の素ファンデーションからの助成で3年間行います。
本当は昨年4月からのスタートだったのですが、新型コロナの影響で一年延期しました。
私たちの事業地スンバ島は貧困家庭が多く栄養バランスの取れた食事をとることはなかなかできません。朝食を食べることなく登校する子どもも多くいます。学校には給食はありません。夕方帰宅してその日初めて食事をする子もいます。
空腹と疲れから学校に行きたがらない子が多く、毎日誰かしら休んでいるため日々の出席率は8割程度です。学校へ行っても授業に集中できず、その結果授業について行けず学力が伸びません。小学4年生になっても読み書きできない子もいます。学力がないと将来仕事に就くこともできず、貧困から抜け出すことができません。
私たちLIFEは、毎年スンバ島で野菜作り研修を行い村の人々が収入を得て暮らせるよう活動しています。村を訪問するときに小学校の先生と話すこともあり、子どもたちが空腹で学校に来なかったり授業に集中できない問題を聞いていました。なんとか子どもたちの空腹を満たせないか模索していましたが、このたび味の素ファンデーションから助成を受け栄養改善プロジェクトとしてスタートすることになったのです。
このプロジェクトでは村の人たちが野菜を作れるようになるだけでなく、栄養や栄養バランスの取れた調理も学びます。また、3年間の事業で野菜の収穫量を増やし現金収入を得られるようになることで肉や魚など購入できる状態になることも目指しています。子どもたちの空腹は満たされ、学校に登校する体力が付き、授業に集中できるようになります。その結果、学力も向上していきます。
冒頭の写真はプロジェクトの一環で建設する台所です。この台所では子どもたちが学校で食べる食事を作ったり、村人たちが料理を教わります。 現地には電気もガスもないので、家畜のフンを利用したバイオガス発生装置を使用します。スンバ島は家畜があちこちにいるので、フンもあちらこちらに落ちています。家畜のフンが落ちていることに村の人たちは誰も気に留めていませんでした。でも、これからは家畜のフンはこの写真にある大きな穴に集められ、ガスになったり肥料になったりするのです。
開始が一年遅れましたが、無事始めることができ私たちも安堵しています。また進展がありましたらご報告します。
地球の友と歩む会/LIFE 事務局長 米山敏裕