「いけす」は全国の皆様にご覧いただきたい作品でもあります。
52年も前の話になりますが、鹿児島県いちき串木野市という町が私の生まれたところです。
私は障害がなかったらここに住んでいたんだろうと思います。
今は亡き父が一人ひっそりとこの海が見える丘で眠っています。
そして。。。母は3年前に他界し、父とは別のところで眠っています。
父は私にとって目標の人でもありましたが、家庭に顧みない、仕事人間でした。
世界の海を回る、いつも父は常に仕事の仲間と一緒でした。
父は楽天的でロマンティックで人より3倍明るい、自由奔放な人でお喋りだった。
(アメリカ人のようにグー、オー、ウィンクなど仕草をオーバーにする人でした)
反面、母は頑固でブレない、したたかな人で、口数が少ない。ちょっと冷たく、ピリピリとしたところがありました。私への想いは人より3倍強かったです。
正反対ですが。。。この二人はどうも噛み合わなかったです。
けど、私が生まれたために、二人は「この子をなんとか言葉を話せるように育てよう」という希望を持ちながら生きました。
聞こえない私に言葉を覚えてもらいたくて、
父として仕事を頑張る。
母として言葉を教える。
それが私の親でした。
二人とも私のために生きたようなものでした。
それも愛。
誰も悪くない。
生きづらさ。
生きるのが辛い。
それでも生きる。
生かされることに感謝。